グランツーリスモとして進化を遂げた「NISSAN GT-R 17年モデル」
2016/10/11

15年モデルとの違いは、操作性と快適性
今回お借りしたのは、「GT-R Premium edition」グレードのモデルだ。
まず、エクステリアの印象。フロントまわりを見ただけでも、かなり改良が加わっていることが分かる。象徴的なクオーターパネルは、デザインよりも空力重視したような滑らかな形状だ。

インテリアは、相変わらず素晴らしい作り込みだ。セミアニリンのシートはしなやかで座面と背中を柔らかく沈み込ませながら身体をホールドしてくれる。インパネまわりも秀逸だ。ナッパレザーを使用したサイドパネルとセンタークラスターは、マットな雰囲気としっとりした肌触りで高級感を演出してくれる。
また、このクラスでは当たり前かもしれないがあえて言うと、ステッチには化粧ステッチを使わず本ステッチを採用している。見た目がとても良い。(欲を言えば、サイドブレーキのカバーもこれに準じてほしかった……)

さて、肝心の試乗だ。結論から言うと、2015年モデルから飛躍的に向上した部分は大きくふたつ。操縦性と快適性だ。
まず操縦性だが、違いは特に高速道で実感できる。路面が多少バンプしてもステアリングは微動だにしない。安定感が抜群に増しているのだ。制限速度まで加速してもしっかりしていて、とにかく疲れない。安定しすぎでは楽しくないという人向きには、VDC-R、サスペンション(ショックアブソーバー)、トランスミッションに用意された各3段階(R、ノーマル、各システム固有)のモード切り換え機能で、好みのセッティングに調整することをオススメする。
ちなみに出庫する際、低速でステアリングを目一杯切ってみて気づいたのだが、左右のタイヤの回転差をあまり感じなかった。なるほど“アンチアッカーマン方式”を採用しているのだ。これはレーシングカーなどに採用されている機構で、ハンドリング性能を良くしてくれる。このような造りが、高速領域での操縦性に一役買っているのだろう。
もうひとつ、快適性についてだが、まず静粛性が大きく向上した。路面ノイズや細かな振動はサスペンションが滑らかにいなし、2015年モデルでは目立っていたトランスミッションの高周波ノイズも、かなり低減されている。一般道の走行では特に、このような快適性の向上を実感できるはずだ。


NISSAN GT-Rは、2007年の発売当時から世界に通じる“スポーツカー”であったことは確かだ。しかしその一方で、限界性能を重視したパフォーマンスであったことも事実だった。
それが、約10年を経た今、“スーパースポーツグランツーリスモ”として世界に通じるモデルに進化したことをお伝えしたい。熟成させることの大切さを痛感できる1台だ。


【SPECIFICATIONS】
■グレード:GT-R Premium edition ■乗車定員:4名
■エンジン種類:V型6気筒DOHC+ツインターボ ■総排気量:3799cc
■最高出力:419(570)/6800 [ kW(ps)/rpm]
■最大トルク:637(65.0)/3300-5800 [N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4710mm×1895mm×1370mm(mm) ■ホイールベース:2780mm
■車両重量:1760kg(メーカーオプションの装着により変更となる場合があります)
■車両価格:1170.504万円(税込)~
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