最新型ホンダ オデッセイの中古車価格500万円に絶望した人に贈る「300万円で代わりにコレ、どうですか?」5選
2025/02/11

相変わらず中古車平均価格は500万円超
2021年末でいったん生産終了となったものの、市場からの要望に応えるかたちで2023年12月、部分的に改良を加えた最新モデル(後期型)として復活した現行型ホンダ オデッセイ。
最新型は全長4860mm×全幅1820mm×全高1695mmという余裕あるサイズと、それと裏腹なスポーティな走り、そして高出力&低燃費なハイブリッドユニットと、オットマンとリクライニングの操作を含む4ウェイ電動調節機構付きキャプテンシートとなる2列目空間等々、なんとも魅力的なラージサイズミニバンに仕上がっています。

しかし魅力的あるゆえか、中古車価格はなかなか下がりません。登場から1年以上が経過した今も最新型オデッセイの中古車平均価格は487.1万円と、高いレンジで推移しているのです。
総額500万円近い価格は、筆者を含めた普通の人間にはなかなかインパクトのある金額であり、そう簡単に手が出せるものでもありません。
そこで最新型ホンダ オデッセイの半額強、つまり「総額300万円以下」を目安に、最新型オデッセイと似た種類の満足が得られそうなモデルを探してみることにしましょう。

▼検索条件
ホンダ オデッセイ(現行型・5代目) × 2023年12月~ × 全国最新型オデッセイの代わり①|トヨタ アルファード(旧型・3代目)
→予算目安:総額260万~300万円
総額300万円以下で現行型トヨタ アルファードが入手できればいいのですが、あいにく現行型アルファードは最安値圏の物件でもおおむね700万円超です。しかし、30系こと先代のトヨタ アルファードの前期型であれば、走行5万km以下の物件でも総額260万~300万円付近で見つけることができます。

多くの説明は不要でしょうが、先代トヨタ アルファードは全長4915mm×全幅1850mm×全高1880mmという、ホンダ オデッセイよりさらに余裕あるサイズの大人気ミニバン。パワーユニットは2.5L直4および3.5L V8のガソリンエンジンと、2.5Lエンジン+モーターとなるハイブリッドの計3種類が用意されましたが、総額300万円以下で狙える比較的低走行な物件が搭載するパワーユニットは最高出力182psの2.5L直4ガソリンです。
グレード別で見ると「X」「G」「S」「S Aパッケージ」であれば、総額300万円以下でも走行5万km以内の物件を見つけることが可能です。これらのうち、装備の面で魅力があるのは「G」でしょう。これであれば、シート表皮はファブリックではなく「ファブリック+合成皮革」になりますし、7人乗り仕様の2列目は「リラックスキャプテンシート」になります。

とはいえ30系アルファードに乗るのであれば、2列目はリラックスキャプテンシートではなく「エグゼクティブパワーシート」にしたいというのが人情かもしれません。その場合は走行距離の条件を5万km以下ではなく「8万km以下」ぐらいまで緩くすれば、「GF」「S Cパッケージ」「SA Cパッケージ」といったエグゼクティブパワーシート採用グレードを探すことができます。
▼検索条件
トヨタ アルファード(旧型・3代目) × 全国最新型オデッセイの代わり②|トヨタ ヴェルファイア(旧型・2代目)
→予算目安:総額240万~300万円
先代アルファードの兄弟車である「先代トヨタ ヴェルファイア」の前期型も、同様に走行5万km以内の物件を総額300万円以下で見つけることが可能です。

こちらも総額300万円以下で狙える比較的低走行な物件はX(標準ボディのエントリーグレード)やZ(エアロボディのエントリーグレード)が中心ですが、走行距離条件を8万km以下ぐらいまで緩めれば、より装備が充実している「Z Gエディション」や「VL」も総額300万円以下で検討可能です。
中古車の走行距離というのは「短い方が好ましい」とは言えますが、しかし同時に「車のコンディションは扱い方とメンテナンス次第」とも言えます。7万km台ぐらいまで走行距離が延びている個体であっても、歴代オーナーから手荒く扱われてきた痕跡がなく、なおかつ正規ディーラーで定期的に整備と部品交換が行われてきた物件であるならば、走行距離の多寡にはさほど神経質になる必要はありません。
▼検索条件
トヨタ ヴェルファイア(旧型・2代目) × 全国最新型オデッセイの代わり③|日産 エルグランド(現行型・3代目)
→予算目安:総額250万~300万円
日産 エルグランドといえば、その昔は一世を風靡した大人気のラージサイズミニバンでしたが、近年はトヨタの「アルヴェル」に大きく水を開けられ、いまひとつ存在感を失っています。そして基本設計の年次がいささか古いという弱点もあるのですが、「総額300万円以下で買えるラージサイズミニバン」という条件の中で考えるのであれば、2020年10月以降の後期型はなかなか魅力的です。

このときのマイナーチェンジではフロントグリルの形状を変更するとともに、インテリアのセンターディスプレイおよび中央のエアコン吹き出し口とセンタークラスターまわりの意匠を変更。そして新たにピアノブラックでまとめた10インチの大型ディスプレイを採用し、シートについてもキルティングのパターンを変更。これらの効果により、なかなか高級かつモダンなイメージに変身しています。
また先進安全装備も「インテリジェントFCW(前方衝突予測警報)」や「インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)」、BSW(後側方車両検知警報)、RCTA(後退時車両検知警報)なども標準装備となりました。

もちろん、それでも「基本設計が古い車である」という事実は変わらないわけですが、全長4965mm×全幅1850mm×全高1815mmという堂々たるボディサイズがもたらす存在感と車内の余裕は、これぐらいラージサイズなミニバンでしか味わえないものです。
総額400万円以上を出せば、最高出力280psの3.5L V6を搭載するグレードも狙えますが、今さらエルグランドに高額を拠出するのもどうかと思われます。そのためここは、走行5万km台の「250ハイウェイスターS」総額200万円台後半の予算で探すのが得策でしょう。
▼検索条件
日産 エルグランド(現行型・3代目) × 2020年10月~ × 全国最新型オデッセイの代わり④|ホンダ オデッセイ(現行型・2018~2020年式のハイブリッド車)
→予算目安:総額250万~300万円
最新型ホンダ オデッセイの代わりを総額300万円以下で見つけるのであれば、いっそのこと「同じオデッセイのちょっと古いやつ」を選ぶという手もあります。先代のトヨタ アルファード/ヴェルファイアも悪くない選択だとは思うものの、やはりオデッセイならではの「低めの車高がもたらす痛快な走行フィール」は、同じオデッセイでしか味わえないものです。
そう考えたときベストな選択は「0.5世代前のオデッセイ」こと、2回目のマイナーチェンジを受けた2020年11月から2022年末まで販売された世代なのですが、あいにくそちらの中古車価格は総額350万円以上となる場合がほとんど。しかし、さらにその1世代前にあたる「最初のマイナーチェンジを受けた世代(2017年11月~2020年10月)」のハイブリッド車であれば、走行5万km以下の個体であっても総額280万~300万円の範囲内で見つけることが可能です。

このときのマイナーチェンジでは、運転支援システム「ホンダセンシング」を全グレードで標準装備化するとともに、ハイブリッド車は前走車追従機能付きクルーズコントロールが全車速対応に(※それまでは30km/h以上)。
またエクステリアにも手が加えられ、フロントのバンパー&グリルの意匠を変更した他、LEDフォグライトを標準装備。同時に、それまでは「アブソルート」と標準モデルとで異なっていたデザインは一本化されました。そしてインテリアでは、一部のグレードに設定される2列目「プレミアムクレードルシート」に大型ヘッドレストが採用されています。

もちろんこの世代よりも「0.5世代前」と「最新世代」の方が細かな点で優れていることは言うまでもありません。しかしハイブリッドシステムを含む車としての基本的な部分は、この世代であってもおおむね同じです。であるならば、この世代の良質物件を丹念に探し、そして手頃な予算で入手するという選択はなかなか悪くないというか、むしろ「中古車購入の王道」と言える可能性すらあるでしょう。
▼検索条件
ホンダ オデッセイ(現行型・5代目) × 2018~2020年式 × ハイブリッド車 × 全国最新型オデッセイの代わり⑤|マツダ CX-8(初代)
→予算目安:総額250万~300万円
ここまでいろいろと述べながら「総額300万円以下で買える最新型ホンダ オデッセイの代わり」を検討してきましたた。しかし、ここまで上げた4車種すべてには「とはいえ年式および設計が古い」という弱点はあります。
もちろんこれは致し方ないことです。なぜならば、最新世代と似たサイズ感、似た機能性のものを「半額で探す」となれば、どうしたって年式を落とすしかないからです。
それゆえ、もしもあなたが「でも自分は最新世代の運転支援システムやデザインなどにこだわりたいのだ!」と強く思うのであれば、車のジャンルを変えるしかありません。つまり「大きい」「車内が広い」「3列シート車である」という部分は死守しつつ、しかし「スライドドアである」という部分だけはスパッとあきらめるのです。そうすれば、道は開けるでしょう。
例えば「マツダ CX-8」の最終世代です。

ご承知のとおりマツダ CX-8は2017年9月から、つい先日ともいえる2024年3月まで生産されたマツダの3列シートSUV。SUVボディゆえにスライドドアではありませんが、全長4900mm×全幅1840mm×全高1730mmというボディサイズは最新型ホンダ オデッセイよりもやや大きめで、先代トヨタ アルファードに近いサイズ感です。そして通常、3列シートSUVの3列目は狭すぎて、成人が座るのはキツい場合がほとんどなのですが、マツダ CX-8の3列目は普通の体格の成人であっても十分快適に過ごすことができます。
CX-8は2022年11月に最後の大幅改良を行い、デザインを最新のテイストに改めるとともに「ダイナミクス性能の向上」や「アダプティブLEDの機能向上」、高速道路や渋滞時の運転疲労軽減に寄与する「クルージング&トラフィックサポート」の採用など、今さらながら(?)大幅に進化しました。

しかしそんな最終大幅改良後のマツダ CX-8は――若干予算オーバーにはなってしまうのですが、ガソリン車もディーゼル車も総額310万円付近から、走行距離がきわめて短い物件を見つけることが可能なのです。
どうしてもミニバンにこだわりたい場合は別ですが、もしもそこにこだわりまたは必要性がないのであれば、最終大幅改良を経た世代のマツダ CX-8こそが、「300万円+αで変える最新型ホンダ オデッセイの代わり」としてはベストな選択肢となるでしょう。
▼検索条件
マツダ CX-8(初代) × 全国
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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