現行型Aクラスが総額100万円台後半から狙えるが買いなのか!? オススメの選び方を考えてみた
2025/07/24
▲数ある輸入車の中でもトップクラスのブランド性とクオリティ感を誇るのが、ドイツのメルセデス・ベンツ。そんなベンツの現行型モデルというと、300万円ぐらいはしそうなイメージがありますが、「4代目Aクラス」は総額100万円から狙える模様。上手な探し方を検討してみることにしましょう!世界的高級ブランドの現行モデルが総額100万円台で買える?
メルセデス・ベンツ Aクラスは、世界トップレベルの高級車メーカーであるドイツのメルセデス・ベンツ・グループAGが製造しているコンパクトカー。
1990年代に登場した初代と、2000年代半ばに発売された2代目Aクラスは、メルセデスが小型車作りに不慣れだったせいか、正直やや微妙な部分もある車でした。しかし2012年に登場した3代目Aクラスからはその品質と性能、そしてデザイン性がグッと向上し、2018年10月に発売された現行型(4代目)では、質感も性能もデザインも「世界トップレベルのプレミアムコンパクトカー!」と評すべき水準に達しています。
しかし、そんな4代目メルセデス・ベンツ Aクラスも中古車であれば、実は総額100万円台後半から狙うこともできるのです。
▲こちらが4代目メルセデス・ベンツ Aクラス。写真はマイナーチェンジ前の本国仕様
▲ボディサイズは全長4436mm×全幅1796mm×全高1440mmで、パワーユニットは1.3L 直4ガソリンターボまたは2L直4ディーゼルターボ
▲2段構造的なデザインのダッシュボードが特徴的なインテリア。ジェットエンジンのタービンを模したエアコン吹き出し口も印象的とはいえ、世界的な高級ブランドの車が100万円台の予算で買えると言われても、多くの人は「……それって大丈夫なの?」という不安も感じることでしょう。確かに、世の中に「うまい話」はありませんので、何かとヤバい部分も存在している可能性はあります。
ならばどうすれば、比較的安価な予算で「問題のない4代目メルセデス・ベンツ Aクラス」を見つけることができるのでしょうか?
この記事ではその答えを出すべく、お手頃価格な4代目Aクラスの上手な選び方を検討してまいります。
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メルセデス・ベンツ Aクラス(4代目)4代目Aクラスのモデル概要
メルセデス・ベンツ Aクラスは、日本では2019年7月に発売となったメルセデスのプレミアムコンパクト。といっても欧州基準ではという話であり、日本では十分普通に使えるサイズだと考えていいでしょう。
パワーユニットは基本的に下記の3種類。
・1.3L 直4ガソリンターボ:最高出力136ps
・2L 直4ガソリンターボ:最高出力224ps
・2L 直4ディーゼルターボ:最高出力150ps
駆動方式はFFが基本となりますが、2L 直4ガソリンターボを搭載する「A250」系は4マチックという前後トルク配分型の4WD。トランスミッションはガソリンターボ車が7速ATで、ディーゼルターボ車は8速DCTです。
2020年9月以降は運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」が標準装備となり、2023年2月に内外装の小変更を中心とするマイナーチェンジを実施しています。
▲2023年2月以降の後期型はボンネットの形状やフロントまわりなどのデザインを微妙に変更。インフォテインメントシステムも最新バージョンに進化したこのタイミングで2L 直4ガソリンターボエンジンが廃止され、同年11月には、1.3L 直4ターボエンジンに「BSG」というマイルドハイブリッド機構が採用されました。
それでは次章以降、具体的な狙い方について考えてまいります。
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メルセデス・ベンツ Aクラス(4代目)なるべく安く購入したいなら?|狙い目は総額100万円台後半の「A180スタイル」
結論から申し上げると、なるべく手頃な予算で4代目メルセデス・ベンツ Aクラスを買いたいと考える人が、まず注目すべき価格帯は「総額100万円台後半」です。
▲もう少し高いイメージもあるが、実際は100万円台後半の予算でも十分イケる?2025年7月中旬現在、メルセデス・ベンツ Aクラス(4代目)の平均中古車価格は約280万円ですが、これはあくまでも「平均」であって、実際には100万円台後半(総額150万~199万円)の物件も多数流通しています。
通常、その車種の最安価格帯で流通している中古車というのはコンディションに若干問題があったり、あるいは走行距離が過剰に多すぎたりするケースが多いものです。しかし、Aクラス(4代目)の最安値圏の物件は走行距離少なめである場合が大半で、コンディション的にもさほど荒れていないものが目立ちます。つまり「基本的には買ってもOK」ということです。
もちろんこれは「基本的には」であるため、実際は店頭で内外装の状態をチェックし(内外装にあまりにも小キズが多い物件は前オーナーの扱い方が雑であったと推測できるため、パスしたい)、記録簿を通じて「1~2年に一度、できれば正規ディーラーで点検を受けてきたかどうか?」という整備履歴を確認する必要はあります。
そして、そういった確認作業を経たという前提に立ったうえでのオススメグレードは「A180スタイル」です。
▲A180スタイルは1.3Lガソリンターボ車の上級グレード。写真は、日本仕様のA180スタイルにおおむね相当する本国仕様Aクラス(4代目)は、1.3Lのガソリンターボエンジンを搭載する「A180」と、2Lのディーゼルターボエンジンを搭載する「A200d」の2種類に大別できるのですが、総額100万円台後半で狙える2Lディーゼルターボ車は希少であるため、狙うべきは必然的に1.3LガソリンターボのA180系になります。
で、A180系は安価なエントリーグレードである「A180」と、装備が充実している「A180スタイル」の2種類に分かれます。エントリーグレードであるA180も悪い車ではないのですが、「プライバシーガラスがない」「パワーシートがない」「シートヒーターがない」「エアコンの温度調整が左右独立式ではない」などの“ないない尽くし”であるため、購入後に何かと不満に感じてしまう可能性はあるでしょう。
しかし「A180スタイル」であれば、前述した装備はすべて標準で付いており、総額100万円台後半での流通量もまずまず豊富です。そのため、やはりここで選ぶべきは「A180スタイル」という結論になるのです。
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メルセデス・ベンツ Aクラス(4代目)×A180スタイル ×総額200万円以下もうちょい予算を足せるなら?|総額200万円台前半の「A200d AMGライン」
総額150万~199万円の予算で走行3万km前後のA180スタイルを狙うのも悪くありませんが、予算をちょい足しして「総額200万~249万円」に設定してみると、総額100万円台後半の場合よりも1ランク上のチョイスが可能になります。
まずこの価格帯になると、総額100万円台後半では見つけるのがやや難しかったグレード「A200d」を、ごく普通に探すことができます。
▲パワフルで経済的な2Lディーゼルターボエンジンを搭載するA200dA200dが搭載するパワーユニットは最高出力150ps/最大トルク320N・mの2Lディーゼルターボエンジン。ご承知のとおりディーゼルエンジンは低速域から非常に力強いという特性をもっているため、街中や高速道路などでの運転が楽になり、なおかつ気持ちよく運転できることにもなります。
またディーゼルターボエンジンはガソリンではなく安価な軽油を使用し、なおかつ燃費性能にも優れる場合が多いため、結果として「経済的である」ということにもなります。
そんな特性をもつ2Lディーゼルターボエンジンを搭載するA200dの中でも、総額200万円台前半の予算であれば「AMGライン」を選ぶことが十分に可能です。
▲「AMGライン」は、エアロパーツやレザーシートなどがセットになったパッケージオプションAMGラインというパッケージオプションは、AMGスタイリングパッケージ(エアロパーツ)や本革巻きステアリング、レザーDINAMICAシート、18インチAMGホイール等々がセットになった、25万円+消費税というプライスだったメーカーオプション。これが装着されている「A200d AMGライン」の、なおかつコンディションと整備履歴の良い物件であれば、購入後も相当な満足感を覚え続けることになるでしょう。
また、総額100万円台後半の価格帯でオススメとなったのは、1.3Lガソリンターボエンジンを搭載する「A180スタイル」でしたが、総額200万円台前半の予算であれば、同じA180スタイルでも「A180スタイル AMGライン」が中心になります。こちらもパッケージオプションの内容はA200d AMGラインと同じですので、コンディションと整備履歴の良い物件でさえあれば、満足感は相当なものです。
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メルセデス・ベンツ Aクラス(4代目)×A200d AMGライン×総額250万円以下ちょい高めの予算でもOKなら?|後期型AMGラインパッケージを総額300万円台で
総額200万円台前半のA200d AMGラインまたはA180スタイル AMGラインでも、個人的にはぜんぜん十分であると感じます。しかし、「やはり自分は後期型(2023年2月のマイナーチェンジを経た世代)にこだわりたい」と考える方もいるでしょう。
その場合は総額300万円台または400万円ちょいぐらいの予算感で、2023~2024年式の「A200d AMGラインパッケージ」または「A180スタイル AMGラインパッケージ」を検討することになります。あるいは、流通量はやや少なめですが、プラグインハイブリッド車である「A250 e」も検討対象に入ってきます。
▲内外装デザインの一部とインフォテインメントシステム等々が変更された2023年2月以降の後期型2023年2月のマイナーチェンジ時にパワーユニットの変更はありませんでしたが、フロントまわりとLEDリアコンビランプのデザインはより現代的でシャープなものとなり、インテリアも一部のデザインを刷新。
そして「ハイ、メルセデス!」でお馴染みの対話型インフォテインメントシステム「MBUX」も最新バージョンに進化し、このクラスの車としては初めて「MBUX AR(拡張現実ナビゲーション)」も採用。さらには10スピーカー/225Wの「アドバンスドサウンドシステム」も採用されています(※A180ではオプション)。
また上記に加えて、より上級のパッケージオプションである「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」や、360°カメラシステムとパノラミックスライディングルーフなどを含む「アドバンスドパッケージ」が装着されている物件が目立つのも、この価格帯の特徴です。
▲写真は「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」を装着した後期型のインテリア若干値は張りますが、よりプレミアム感が強い4代目メルセデス・ベンツ Aクラスを、新車よりは断然お安い予算で入手したいと考える場合は、「総額300万円台または400万円ちょいぐらいの後期型」にご注目ください。
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メルセデス・ベンツ Aクラス(4代目)×A200d AMGラインパッケージ×2023年2月以降×総額450万円以下▼検索条件
メルセデス・ベンツ Aクラス(4代目)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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