こんな素敵なプレミアムクーペが200万円台!? ベンツのEクラスクーペがお得になっているので買いなのか真剣に考えた
2025/07/10

ここへきてコスパの良さが光り始めた1台
日本国内ではいまひとつ人気薄な「2ドアクーペ」というジャンルですが、欧州主要メーカーは今でも魅力的な2ドアクーペを多数ラインナップしており、現地ではまずまずの人気を博し続けています。
そんな「輸入2ドアクーペ」に注目してみたとき高コスパ感がひときわ光るのが、3代目のメルセデス・ベンツ Eクラスクーペです。



上の写真を見ていただければおわかりのとおり、なんとも上質でスポーティな世界観を備えている3代目Eクラスクーペですが、その中古車は今、総額200万円台から見つけることも十分可能なのです。
この記事では「ちょっと個性的でラグジュアリーな輸入車」を探し求めている人のため、3代目メルセデス・ベンツ Eクラスクーペのモデル概要をあらためて振り返るとともに、オススメの選び方をご紹介いたします。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ(3代目)モデル概要:上質さとスポーツ性を兼ね備えた輸入2ドアクーペ
通算3代目にあたるC213型Eクラスクーペは、メルセデスの中核モデルであるEクラスセダンをベースとする2ドアクーペ。先代のEクラスクーペは、実はCクラスセダンをベースに作ったクーペでしたが、現行型は正真正銘のEクラスです。
ボディサイズは全長4855mm×全幅1860mm×全高1430mmという、程よい存在感を与える寸法。フロントマスクのデザインは特徴的なヘッドライトをEクラスセダン/ステーションワゴンから受け継ぎつつ、クーペモデルならではの「ダイヤモンドグリル」などによって、スポーティで力強いイメージに。
また、サイドビューもアーチ型のルーフラインとサッシュレスドアの採用などによってエレガントな雰囲気に仕上げられており、リアビューも、横長のLEDリアコンビネーションランプがこちらもエレガントな雰囲気を演出しています。




パワーユニットは、エントリーグレードである「E200」には最高出力184psの2L 直4ターボが搭載され、中間グレードの「E300」は、同じく2L直4ターボながら最高出力245psの高出力版を採用。そして上級グレードである「E400 4マチック」は、最高出力333psの強力な3L V6ツインターボを搭載しました。
駆動方式はE200とE300がFRで、E400 4マチックはフルタイム4WDです。
2018年8月にはE400の3L V6ツインターボを367psまで強化し、そのグレード名を「E450 4マチック」に変更。そして翌2019年10月にE200のパワーユニットを1.5L直4ターボ+マイルドハイブリッドに刷新するなどの変更を行い、2020年10月には内外装デザインのリファインを中心とするマイナーチェンジが行われました。
そして2024年5月にEクラスとCクラスを統合した「CLEクーペ」が登場するまで、3代目メルセデス・ベンツ Eクラスクーペの新車販売は続いた――というのが、同モデルの大まかなモデル概要です。

中古車状況:平均支払総額はこの1年で70万円以上ダウン
2025年7月上旬現在、3代目メルセデス・ベンツ Eクラスクーペの中古車流通量は約80台。決して豊富というわけではありませんが、「探すのに苦労するほどではない」というニュアンスだといえるでしょう。
そして中古車の平均支払総額は、2024年5月の時点では514万円というなかなかの高値をキープしていましたが、その後の約1年間で続落。2025年5月の平均総額は、前年同月より70万円以上お安い442万円となっています。

もちろんまだまだ「格安」といえる金額ではありませんが、3代目メルセデス・ベンツ Eクラスクーペの中古車は「確実に買いやすい状況になってきた」ということはできるでしょう。
総額200万円台で狙うなら?:整備履歴を重視しながら「E200スポーツ」を探す
前述のとおり、3代目メルセデス・ベンツ Eクラスクーペの直近の平均支払総額は442万円ですが、平均よりもずいぶんお安い「総額200万円台の物件」も、それなりの数が流通しています。
具体的には2025年7月上旬現在、総額200万円台の予算で購入可能な3代目Eクラスクーペの数は約15台。そしてその大半が最高出力184psの2L 直4ターボエンジンを搭載する「E200スポーツ」で、3L V6ツインターボのE400 4マチックも、ごく少数ながら流通しているという状況です。

この価格帯における中心的なグレードであるE200スポーツに話を絞ると、「総額200万円台で買えるE200スポーツ」には、おおむね下記のような特徴があります。
・1.5Lターボ+マイルドハイブリッドに刷新される前の2017~2018年式である。
・一概にはいえないが、走行距離は7万~9万km台である場合が多い。
前期型の2L 直4ターボエンジンに特段の問題はありませんが、注意したいのは「走行距離がやや延び気味である」という点です。
中古車のコンディションは、必ずしも走行距離の多寡とリンクしているわけではありません。しかし一般論としては、やはり距離に応じて内外装は傷んできますし、輸入車の消耗部品には、7万~10万km走ったあたりで寿命を迎えがちなパーツも数多く使用されています。
そのため、これまであまり熱心に整備や部品交換を受けてこなかった走行距離7万~9万km台の3代目メルセデス・ベンツ Eクラスクーペは、これから消耗部品の交換タイミングを迎えてしまう可能性もあります。
しかし逆にいうのであれば、定期的な整備と消耗部品の交換が行われてきたことが確認できる3代目Eクラスクーペであれば、総額200万円台の物件であっても比較的安心して乗ることができる――ということになります。
それゆえこの価格帯の3代目Eクラスクーペを購入する場合は、内外装の美観などをチェックすると同時に「整備記録簿の内容」も確認し、2年に一度は正規ディーラーまたは専門工場で点検と整備を受けてきたか否かを必ず確認するようにしてください。

▼検索条件
メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ(3代目) × 総額300万円未満もうちょい出せるなら?:総額300万円台で、より好条件な「E200スポーツ」を探す
正規ディーラーでしっかりと点検および整備されてきた個体であれば、総額200万円台であっても問題はないと思われる3代目メルセデス・ベンツ Eクラスクーペですが、予算をもうちょい足して「総額300万円台」のイメージで検討すると、その選び方はグッと楽になります。
2025年7月上旬現在、総額300万円台の予算で購入できる3代目Eクラスクーペの数は約30台。グレード別に見ると、検討対象となるのは総額200万円台のときと同じ「E200スポーツ」が中心になりますが、総額300万円台のE200スポーツには、おおむね下記のような傾向があります。
・一概にはいえないが、走行距離は3万~6万km台である場合が多い。
・一概にはいえないが、総額200万円台の物件以上に整備履歴が充実している場合が多い。
また台数が少なめではありますが、総額300万円台の予算を想定できるのであれば、同じ2L直4ターボエンジンであっても最高出力が245psとなる「E300スポーツ」を選ぶこともいちおう可能となります。

総額300万円台の予算で検討する場合も、もちろん「内外装の美観などをチェックすると同時に整備記録簿の内容も確認し、2年に一度は正規ディーラーまたは専門工場で点検と整備を受けてきたか否かを確認する」という作業は必須です。しかし総額200万円台の物件の中から「当たり」を探す場合と比べれば、当たり物件に巡り合える確率は高くなるでしょう。

いずれにしましても、「あくまでもコンディション&整備履歴重視!」という姿勢で根気強く臨めば、きっと素敵なEクラスクーペが見つかるはず。この機会にぜひ、一般的なセダンやSUVではなかなか味わうことができない「輸入クーペならではの優雅な世界観」を手に入れてみてください。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ(3代目) × 総額400万円未満▼検索条件
メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ(3代目)
自動車ライター
善福寺正文
外資系消費財メーカー勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。
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