こんなに素敵な北欧セダン ボルボ S60が総額200万円台から購入可能! どんな選び方がオススメ?
2025/08/17

人間の「生活空間」を上質にする北欧デザインの数々
ログハウスから家具、ファブリック、生活雑貨に至るまで、いわゆる「北欧デザイン」が大好きだという方は多いのではないかと推測します。
美しい森や湖などが多く、しかし夏が短く冬が長い=家にいる時間が長いという地域特性もある北欧に住まう人々は、自らが暮らす生活空間のクオリティへのこだわりが強い人が多いはず。
そこに「身の回りにある自然素材を大切にする」「過度に主張しないつつましさを美徳とする」という価値観が加わったとき、あの素敵な北欧デザインは出来上がるのでしょう。
そして車においても「北欧デザイン」はかなり素敵です。

何となくあか抜けない部分もなくはない国産車や、過度に偉そうすぎる(?)ドイツの車とはやや異なる個性と美しさを併せもつ北欧・スウェーデンのボルボが作る車はいつも、鉄でできているはずなのに、なぜか北欧製の家具のような温かみを感じさせますし、同時に「シンプルな上質さと機能性の高さ」も際立っています。
とはいえ、北欧製のしゃれた家具などが決して安くはないのと同様に、北欧の車=ボルボも安い車ではありません。というか、S60などのシックなセダンはむしろ高級車と呼ばれるカテゴリーに入るのですが、その現行型中古車は今、総額200万円台前半から、つまり国産コンパクトカーの新車と同程度またはそれ以下の予算で、狙うことができるのです。
そんな現行型(3代目)ボルボ S60とはどんな車なのか? そして中古車を狙う場合は、どんなグレードをいくらぐらいで検討するべきなのか? 次章以降、詳しく見ていくことにしましょう。
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ボルボ S60(3代目)ボルボ S60ってどんな車?
そもそも3代目ボルボ S60とはどんなモデルかということを簡単にご説明すると、日本へは2019年11月に上陸したスタイリッシュな4ドアセダンです。
ボディサイズは全長4760mm×全幅1850mm×全高1435mmで、当時の新車価格は489万~919万円。これは要するに「サイズも車格感も、BMW 3シリーズやメルセデス・ベンツ Cクラスとだいたい同じぐらい」ということです。
少々乱暴ではありますが、ビーエム3シリーズやベンツCクラスの北欧版がボルボ S60であるといったようなニュアンスです。


グレードは大きく分けるとエントリーグレードの「モメンタム」、モメンタムよりも装備が充実し、内装にラグジュアリーさをプラスした「インスクリプション」、スポーティな味わいを楽しめる「R」系の3種類が用意されています。
これらにさらに、ガソリン2種類、PHEV2種類のパワートレインが用意されています。
先進安全装備・運転支援機能も高性能。歩行者や自転車との衝突の危険を警告する衝突回避・被害軽減ブレーキ機能付きCTA(クロス・トラフィック・アラート)、全車速追従機能付きACCなどを全車に標準装備。
デザインも装備も、華美ではないが必要なものは備えられている、そんな北欧の美学を感じるような高級セダンという感じです。
そんなS60ですが、一体どうやって選べばいいのでしょうか? オススメを考察していきましょう。
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ボルボ S60(3代目)選択肢①:総額200万円台でお安く狙うならT4モメンタムまたはT5インスクリプション
総額200万円台前半から後半ぐらいにかけての予算で狙うことができる3代目ボルボ S60は、「T4モメンタム」または「T5インスクリプション」というグレード名の初期モデルです。

そんな3代目ボルボ S60の上陸初期に設定された「T4モメンタム」および「T5インスクリプション」というグレードの特徴は、それぞれ下記のとおりです。
【T4モメンタム】
・最高出力190psの2L直4ガソリンターボエンジンを搭載するベーシックグレード。
・いかにもボルボ車らしく、予防安全装備や運転支援システムは普通に充実。
・装備内容は上級グレードより若干劣るが、そもそもアッパーミドルクラスのセダンなので、それでも普通以上に充実。
・本革シートは標準装備ではないが、ほとんどの中古車はオプションの「レザーパッケージ」を装着している。
【T5インスクリプション】
・最高出力254psのパワフルな2L直4ガソリンターボエンジンを搭載する上級グレード。
・いかにもボルボ車らしく、予防安全装備や運転支援システムは普通に充実。
・装備内容は上級グレードゆえにかなり充実。ちなみにダッシュボードなどにあしらわれたインスクリプション専用ウッドパネルは、水や風、波などの自然にさらされて年月を重ねた流木の表情と感触を再現したという、いかにも北欧なモノ。
・シートは穴開け加工が施されたファイン・ナッパレザーが標準。

とはいえ前述のとおり、T4モメンタムもほとんどの中古車に「レザーパッケージ」が装着されていますので、T4モメンタムであっても十分に「北欧的な上質感」を味わえるはず。ただし、T5インスクリプションの方が中古車の数が多いため、探しやすいとはいえるでしょう。
価格はいずれも総額230万~270万円付近にて、走行3万~4万km台ぐらいの物件が容易に見つかるはずです。
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ボルボ S60(3代目)×総額300万円未満×T4モメンタム×T5インスクリプション選択肢②:ちょい高めでも「モアバリュー」がお望みならアルティメットB4で
「お値段以上のバリュー!」みたいなものを感じたい場合は、2022年7月の仕様変更で装備&機能と車名が変わった「アルティメットB4」がオススメとなります。

こちらは2L直4ターボエンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド車で、2022年7月の変更時にデザインが小変更されるとともに、メーターパネルと連携するGoogleマップによるナビゲーションや、Googleアシスタントによる音声操作、各種アプリを利用できるGoogleアプリ/サービスなどがシームレスに利用できるようになっています。
とはいえ、アルティメットB4の中古車は総額300万円台のものも何台か流通していますが、中心は総額430万~580万円と、いささかお高いのが玉にキズです。
もしも「もう少しお安いやつで、しかし付加価値も高いモデルが欲しい」と考えるのであれば、オススメは2020年11月の仕様変更でT4およびT5に代わって登場した「B4モメンタム」「B5インスクリプション」「B5 Rデザイン」の3グレードです。

こちらであれば総額330万円前後にて――残念ながらGoogleのシームレスな機能はまだ採用されていなかった世代なのですが、アルティメットB4と同じ48Vマイルドハイブリッドシステムがもたらすパワーと燃費性能を享受することができます。
また、B5インスクリプションまたはB5 Rデザインであれば、後期型であるアルティメットB4よりもパワーは強力です。
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ボルボ S60(3代目)×アルティメット B4▼検索条件
ボルボ S60(3代目)× B4モメンタム×B5インスクリプション×B5 Rデザイン選択肢③:変わり種がお好きならT8 ポールスターエンジニアードを探す!
基本的には「過度には主張しないつつましさ」こそが好印象な北欧・スウェーデンの自動車メーカーであるボルボですが、時おりちょっと過激なことも行います。
過去には「ボルボ 240エステート」というレンガのような形の車でレースに参戦するなどもしましたが、最近では「ボルボ S60 T8 ポールスターエンジニアード」という超強力な1台も市販しました。


S60 T8 ポールスターエンジニアードは、2019年11月に30台限定で発売された高性能スポーツモデル。「S60 T8 ツインエンジン AWD」というプラグインハイブリッド車の後輪駆動用モーターはそのままに、さらに前輪を駆動させるツインチャージャー付き2L直4ターボエンジンを最高出力317psまで増強したという、強力すぎるほど強力なフルタイム4WD車です。
足周りやブレーキも強化されており、内外装の仕様も標準車とは大きく異なるスポーティなものなので、いわゆる「ナチュラルな上質感が魅力の北欧デザイン」とはずいぶん毛色が異なるものではあるのですが、これもまた北欧デザインの一側面ではあります。
そもそも希少な限定車であるため、中古車の流通量もきわめて希少ではあるのですが、総額750万円前後で時おり流通しています。北欧デザインのある種の側面にご興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
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ボルボ S60(3代目)× T8 ポールスターエンジニアード▼検索条件
ボルボ S60(3代目)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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