【試乗】新型 アウディ RS5スポーツバック|ただスポーティーなだけではない。エレガントで上質な走りこそがこの車の最大の魅力だ
カテゴリー: アウディの試乗レポート
2019/12/24
▲今回は2019年8月に登場したアウディのハイパフォーマンスモデル、RS5スポーツバックに試乗する機会を得た。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏が、その様子をレポートする初めての5ドアハッチバックスタイルの“RS”
RS5は2ドアクーペを基本としたモデルで、初代は2010年に誕生した。
チューニングされたNAの4.2L V型8気筒エンジンは、スムーズに回転が上がりしかもパワフル。NAならではのメカチューンの良さがよくわかる。
さらには、2ドアクーペならではのものすごい剛性感を感じるモデルでもあった。
2017年になると、2.9L V型6気筒エンジンをチューニングしたモデルが登場した。
2.9Lにダウンサイジングされたものの、先代と同じく450psを発揮、トルクに至っては61.2kg・mと以前のモデルに比べ1.4倍も増大している。
しかもサスペンションは、さらにしなやかになり、ステアリングフィールもよく軽快で扱いやすかった。とてもラグジュアリーな乗り心地で軽快な印象であった。
トランスミッションは8速のトルクコンバーター式となり、超高性能にして極めてコンフォートなクーペである。
そして今回試乗したのが、新たに加わったRS5スポーツバックだ。


RS5が発売されてから9年を迎えるタイミングで、初めてA5スポーツバックをベースにした5ドアのRSモデルが誕生した。
クーペに比べるとおよそ60mmホイールベースを伸ばしたが、オーバーハングはほとんど変わらない寸法だ。
長くストレッチしたボディは、クーペに比べるとスタイリング的にとてもマッシブで、そこにエレガントさが混ざり合っているような雰囲気だ。
個人的には断然スポーツバックのスタイリングの方が、バランスが取れていると感じる。
単純にスペックだけを見れば、剛性が高くホイールベースも短いクーペの方が運動性能が高いと思いがちだが、RS5 スポーツバックはどうだろうか。
スポーティーなのは当然だが、心地のよさにも目を向けられている

内装の素材選びや色使いは、本当にセンスが際立って素敵だ。この雰囲気だけで「高級な車」なのだとすぐに感じる。実際、とても高いマテリアルを用いて、表面処理も手間をかけて行っている。
エンジンを始動する。軽やかなサウンドだが、普通のV6エンジンのような雰囲気ではなく、重厚感がある。
Dレンジに入れて走り出す。2ドアクーペよりも乗り心地がよいことをすぐに感じる。
ATは、ダイレクトにエンジンパワーをミッションに伝えるロックアップを多用し、小気味よくシフトチェンジを繰り返す。スポーティで切れがいい。
ステアリングのとられ方を見るため、わだちの多い一般道を走行する。
ブレーキをかけるときかけないとき、ともにハンドルを取られることもないしなやかさを見せる。
これが本当にスポーツ性能を突き詰めたRSシリーズなのかと錯覚するほど、ラグジュアリーで乗り心地が最高だ。
▲ダウンサイジングされたV6エンジンだが、重厚なサウンドを発生する
▲高級な素材が使われているインテリアは、手間がかかっている処理と相まって本当に素晴らしい続いて高速道路に入るため、進入路を一気に駆け上がる。素晴らしい加速だ。
どこからでも加速する軽快なエンジンは、ターボラグも全く感じないし、コントロール性もいい。
しかも、クーペモデルよりも直進安定性がよい。
一昔前のRSシリーズに比べると、心地よい方向にセッティングされているのがわかる。
アウディは、路面とボディの間の空気の流し方が非常に上手だ。
高速コーナーはまるで地をはっているようで、速度を上げれば上げるほどさらに安定感が増す印象である。
クーペに比べて剛性感が足りない……というコアなユーザーもいるかもしれないが、少なくとも高速道路では剛性不足は全く感じない。ビシッとソリッドである。
山間部のコーナーでも細かいコントロールが可能で、しっかりとラインをトレースできて気持ちがよい。
インターやジャンクションなどにある比較的高速走行できるS字コーナーでは、路面に吸い付いているような印象を受けた。それほど上手に曲がれる車なのだ。
ドライブを終えてもほとんど疲労感がなく、先代にくらべると間違いなく疲れにくくなっている。
RS5 スポーツバックはエレガントなボディにふさわしく、ゆとりのある加速とクルージングができるモデルだ。




【試乗車 諸元・スペック表】
●2.9 4WD
| 型式 | ABA-F5DECL | 最小回転半径 | 5.5m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.78m×1.86m×1.39m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.83m |
| ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.6m/1.59m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1810kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.12m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ナルドグレー、ミトスブラックメタリック、ナバーラブルーメタリック、グレイシアホワイトメタリック、デイトナグレーパールエフェクト、フロレットシルバーメタリック、ミサノレッドパールエフェクト、ソノマグリーンメタリック |
||
| オプション色 |
- |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | ABA-F5DECL |
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 8AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ナルドグレー、ミトスブラックメタリック、ナバーラブルーメタリック、グレイシアホワイトメタリック、デイトナグレーパールエフェクト、フロレットシルバーメタリック、ミサノレッドパールエフェクト、ソノマグリーンメタリック |
| オプション色 | - |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.5m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.78m×1.86m×1.39m |
| ホイール ベース |
2.83m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.6m/1.59m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1810kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.12m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | DEC | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | V型6気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 58リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 11.2km/L |
| 総排気量 | 2893cc | 燃費(WLTCモード) | - |
| 燃費基準達成 | H27年度燃費基準 達成車 |
||
| 最高出力 | 450ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
600(61.1)/5000 |
| エンジン型式 | DEC |
|---|---|
| 種類 | V型6気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 2893cc |
| 最高出力 | 450ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
600(61.1)/5000 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 58リットル |
| 燃費(JC08モード) | 11.2km/L |
| 燃費(WLTCモード) | -km/L |
| 燃費基準達成 | H27年度燃費基準 達成車 |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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