【試乗】アウディ TTロードスター|成熟した大人のオープンカー。サスペンションの動きに進化を感じる
カテゴリー: アウディの試乗レポート
2020/02/07
▲2015年に登場した3代目のアウディ TTロードスター。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏が箱根ターンパイクで試乗した模様をお届けする年々ラグジュアリー感が強まるように感じるTTロードスターの実力やいかに
先日参加した新型アウディ A1の試乗会で、他のモデルも試乗できる機会があった。そこで私は現行型のTTロードスターを選び、試乗させてもらった。
現行型のTTロードスターは、2015年の登場時に試乗したが、サスペンションの動きがいまいちで乗り味がゴツゴツしていた印象がある。
それから約4年。成熟しているであろう今、どのように進化しているのか気になったのだ。
初代アウディ TTロードスターが発売されたのは2000年。それ以来デザインコンセプトを変えずに作り続けている。
初代からアルミ合金を多用し、アウディの質感の高さを世に知らしめた代表的なモデルだ。
誕生から20年以上が経過した今でも質感の高さは色あせることはない。
3代目となる現行型は、初代から受け継がれている二枚貝のようなボンネットやフロントフェンダー上部からリアフェンダーかけてのプレスライン。ボディより小型なキャビンなど、エクステリアの造形は進化するが基本は変えない。それがこのモデルの特徴だ。
そして初代のTTロードスターは特に丸みを帯びていて可愛いらしい感じたが、最新のTTロードスターは、軽快さが売りの躍動感あふれるスタイリングへと進化している。
▲こちらが初代TTロードスター

今まで初代から3代目を見てきたが、年々ラグジュアリー路線に向かっていると感じる。
初代は軽快感と安定感がスポーツカーとしての醍醐味を与えてくれた。徐々にそれは低減していったのは事実であるが、その代わり高級な雰囲気と装いを身につけていった。
また、インテリアの質感も非常に高い。他のモデルにはない、このモデルならではの素材と工法を使っているということを再認識できた。


心地よい音に剛性感の高い挙動がスポーティ
試乗会場は数々のコーナーが待ち受ける箱根ターンパイク。どんな挙動をするか今から楽しみである。
エンジンを始動すると2L 4気筒ユニットが一瞬、回転計の針は跳ね上がるが静かに回っている。まるで停止しているかのようだ。
まずは幌を閉じた状態での試乗を開始してみよう。
7速DCTのセレクターレバーをDレンジに移して発進する。速度を上げていくと極めてスムーズでテンポよくシフトアップが始まる。この素早いシフトタイミングとその時のマフラーから奏でる心地よい音がスポーツカーの証しである。
そして幌の防音性がとてもいい。これは何層も重ねたしたジャーマントップの生地と作り方が良いからだと感じた。
室内空間は決して広くない。しかし、このタイトな空間であるからこそドライビングに集中できるのだ。そしてメーターも一目見ただけですべての情報が把握できるのでさらに集中できる。
数々のコーナーをクリアしていくと剛性感がとても高くしっかりしている。車の挙動がリニアにステアリングに伝わってくるので動きがとても分かりやすい。これはサスペンションのセッティングが最適化された証しだ。
続いてオープン状態にしての試乗だ。
オープンカーの魅力は程よい速度領域であるとなんとも言えない開放感があることだ。法定速度でも風を切る音、巻き込む音、加速したときの風の変わる音が楽しめる。

比較的コンパクトなアウディ TTロードスターは、良質さをギュッと凝縮した作りとスタイリングのカッコ良さ、スタビリティの高い操縦性が三位一体となったモデルである。
見た目の良さと高い運動性能を合わせ持つオープンカーは、酸いも甘いも知り尽くした大人にピッタリなモデルなのだ。
【試乗車 諸元・スペック表】
●45 TFSI クワトロ Sラインパッケージ 4WD
| 型式 | ABA-FVCHHF | 最小回転半径 | 4.9m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.2m×1.83m×1.35m |
| ドア数 | 2 | ホイールベース | 2.51m |
| ミッション | 6AT | 前トレッド/後トレッド | 1.57m/1.55m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1510kg |
| シート列数 | 1 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 2名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.12m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
アイビスホワイト |
||
| オプション色 |
ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、ベガスイエロー、フロレットシルバーメタリック、タンゴレッドメタリック、コスモスブルーメタリック、パルスオレンジ、ターボブルー |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | ABA-FVCHHF |
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD |
| ドア数 | 2 |
| ミッション | 6AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | アイビスホワイト |
| オプション色 | ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、ベガスイエロー、フロレットシルバーメタリック、タンゴレッドメタリック、コスモスブルーメタリック、パルスオレンジ、ターボブルー |
| シート列数 | 1 |
| 乗車定員 | 2名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 4.9m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.2m×1.83m×1.35m |
| ホイール ベース |
2.51m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.57m/1.55m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1510kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.12m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | CHH | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 55リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 12.5km/L |
| 総排気量 | 1984cc | 燃費(WLTCモード) | - |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 230ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
370(37.7)/4300 |
| エンジン型式 | CHH |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1984cc |
| 最高出力 | 230ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
370(37.7)/4300 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 55リットル |
| 燃費(JC08モード) | 12.5km/L |
| 燃費(WLTCモード) | -km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
【関連リンク】
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