【試乗】ルノー アルカナ E-TECH エンジニアード|高級感のあるデザインと良質な走りに見合わぬ、驚きの低燃費性
カテゴリー: ルノーの試乗レポート
タグ: ルノー / クロスオーバーSUV / アルカナ / 松本英雄
2023/10/18
▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、ルノー アルカナ E-TECH エンジニアードに試乗した際のレポートをお届け高級感が増した、ルノーのクーペ型SUV
プレミアムブランドから始まったクーペタイプSUV。セグメントによりきりではあるが、BMWの高級モデル X6がいち早く名乗りを上げたスタイリングだ。
堂々とした風格に、スタイリッシュなクーペエッセンスを盛り込んで高級路線をけん引するフォルムは、年を重ねるほどに市民権を得た。
ルノーも日産とのアライアンスによって生まれたFFプラットフォームを最大限までディメンションを変えて、バリューのある大きさにして登場したのがアルカナである。
サイズ感でいうと、BWM X4やメルセデス GLCクーペよりも一回り小さく、ボリュームがあって扱いやすいサイズの狙いどころが絶妙だ。
すでに昨年5月に試乗記に記したが、今回は新しいグレードとしての「アルカナ E-TECH エンジニアード」を紹介したい。

元々はスポーツ志向の「R.S.ライン E-TECH フルハイブリッド」というモデルであったが、1年経過して「E-TECH エンジニアード」として改め再登場している。
基本的な部分には変更はないといわれるが、欧州ブランドはアナウンスなしに変更してくることが経験からいって多い。特に走りの部分は明らかな違いがあるほどだ。

走りのインプレッションは後ほどするとして、細かな変更点を簡単にお伝えしたい。
まず、フロントグリルやエンブレムをブラックアウト化して精悍さを醸し出した。そして、F1の空力パーツに見立てたブレードやリアのマフラーフィニッシャーもE-TECH エンジニアードのテーマカラーであるウォームチタニウムカラーに塗り分け、高級感を演出している。


また、昨今の流行はキラキラと輝くメッキではなくマットな色合いをちりばめて落ち着いたプレミアム感を装っている。
アルカナはなかなかうまい表現を考えた。FFでありながらボリュームあるクーペスタイルSUVを作り、大人の落ち着きある艶の勢いをE-TECHエンジニアードに吹き込んだのだ。価格よりも高価な雰囲気に見えるのは何とも不思議だ。

質のいい走りと驚きの燃費性
では、試乗してみよう。およそ1年ぶりに試乗しても新鮮さは失われていない。インテリアの質感は480万円を切るモデルとは思えないほど良好だ。


輸入車唯一のフルハイブリッドモデルだけに、静寂にして力強い走り出しとしなやかなサスペンションが良質感を醸し出す。
アクセルを踏み込むとエンジンが始動するが、境目がなくスムーズなのは独自のエンジニアリングが作り出すシステムであり、クラッチもなく伝達効率の良さが際立つのである。
また、昨年試乗したときよりも、加速の後から聞こえるエンジンサウンドの差がいくらかなくなったような気がした。
最も、燃費を考えてのインプレッションであったので負荷も少なかったからであろう。3名乗車での走りは質のいい乗り心地だ。

奥行きのあるサスペンションは、燃費で勝っていたとしてもこの価格の国産モデルにはまずない。やはり、外観の雰囲気以上に車として優良車両である。
高速での風切り音も後部シートのクオーターパネルは若干気になるがいたって静粛性は高い。

リアハッチ開口部におけるバイブレーションを考えて取り付けられたCOX製のボディダンパーは、レトロフィットであるものの、ダンパーを意図したとおりに仕事をさせるにはいい仕事をしている。いっそカングーにもそっと装着した方がいいと思う。
それほど乗り心地の質を良くするボディダンパーキット。以前から作られてニスモやトヨタにも取り付けられていたが、改めてこのパーツの素晴らしさを感じされた。
ゆっくりとクルージングで楽しむことができるアルカナ E-TECH エンジニアードの試乗で最も感じられたことは、吸い付くハンドリングと収束が速く心地よいスムーズなサスペンション。そして、なによりもこのスタイリングにしてリッター27kmだったことに驚くばかりであった。

▼検索条件
ルノー アルカナ(現行型) × 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●ルノー アルカナ E-TECH エンジニアード
| 型式 | 7AA-LJLH4MH | 最小回転半径 | 5.5m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.57m×1.82m×1.58m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.72m |
| ミッション | 4AT | 前トレッド/後トレッド | 1.55m/1.56m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1470kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.2m |
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 |
ノワールメタルM、グリメタルM |
||
| オプション色 |
ブランペルレメタリック |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 7AA-LJLH4MH |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 4AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ノワールメタルM、グリメタルM |
| オプション色 | ブランペルレメタリック |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
- |
| 最小回転半径 | 5.5m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.57m×1.82m×1.58m |
| ホイール ベース |
2.72m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.55m/1.56m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1470kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.2m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | H4M | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 50リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 1597cc | 燃費(WLTCモード) |
22.8km/L
└市街地:19.6km/L └郊外:24.1km/L └高速:23.5km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 94ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
148(15.1)/3600 |
| エンジン型式 | H4M |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1597cc |
| 最高出力 | 94ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
148(15.1)/3600 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 50リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 22.8km/L
└市街地:19.6km/L └郊外: 24.1km/L └高速: 23.5km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
【関連リンク】
あわせて読みたい
’07 フェラーリ F430|空力とヘリテージが息づくV8ミッドシップ【名車への道】
’73 シトロエン DS|独自のデザインと乗り心地、そのすべてに“哲学”がある【名車への道】
新型T-Rocが海外で発表されたけど初代なら100万円台で買える? 日本にぴったりのコンパクトSUV、中古車相場やオススメの狙い方を解説!
新型発表のマツダ CX-5。2代目なら100万円台前半も? ディーゼル車も選べる人気SUV、中古車状況やオススメの狙い方を解説
新型デリカミニが発表されたけど初代の中古車価格は? 三菱の遊べる軽SUV、オススメの狙い方を解説
新型カングーの新車価格400万円超えに絶望したあなたに贈る「半額で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
【悲報】新型カングーから樹脂バンパーが消滅! 絶望したあなたに贈る「代わりにコレ、どうですか?」5選
【車旅にはいいとこ取りのレイバック!?】釧路を走りながらスバル レヴォーグレイバック界隈について話してみた
レクサス RXの中古車平均総額が約80万円ダウン! 憧れの高級SUVの中古車状況や、オススメの狙い方を解説
【試乗】新型 ルノー キャプチャー|オススメは驚くほどきめ細やかな制御をするフルハイブリッドのE-TECH









