アストンマーティン DB9GTはDB9の最終進化形である
カテゴリー: アストンマーティンの試乗レポート
2016/03/24

長い歴史を刻んだDB9“最終形態”
アストンマーティン DB9は、間もなく開幕するジュネーブショーでオフィシャルデビューするDB11にその市場を譲ることになる。あらためて考えてみれば、DB9の誕生は2003年のことだったから、それは常に最新の商品が望まれるスーパースポーツというセグメントにおいては、きわめて長い歴史を刻んだといえるだろう。
DB9GTは、まさにこのDB9の最終進化形となるモデルだ。それを目前にして、まず誰もが感動するのは、ボディデザインの美しさだろう。その独特なロングノーズの基本シルエットは、DB9より以前のDB7ですでに確立していたものであることを考えると、このまさに時空を超えた美しさを生み出すためのテクニックを知りたいという知識欲さえ生まれてくる。
高級感の極みともいえるキャビンに身を委ね、さっそくDB9GTの走りを楽しむ。フロントに搭載されるエンジンは、6L仕様のV型12気筒自然吸気。DB11では5.2LのV型12気筒ツインターボの搭載が決定しているから、自然吸気を好むファンには、その存在は貴重だ。547psの最高出力を誇るDB9GTの走りは、アクセルペダルを踏み込めば踏み込むほどに過激さを増していく。
その一方でジェントルな走りに徹するのならば、あたかも高級サルーン並みの快適さを味わうことができるのも、アストンマーティンというブランドの特徴。ミッションを6速ATとしていることも、そのフィールを生み出す大きな理由となっていることは確かだ。
DB9の美しさ、そして何より走りの魅力は、DB11が誕生しても変わることはない。だからこそ熱狂的なアストンマーティンのファンは、今このモデルへ熱い視線を注いでいるのだ。



【SPECIFICATIONS】
■グレード:DB9 GT Coupe ■乗車定員:4名
■エンジン種類:V12DOHC ■総排気量:5935cc
■最高出力:547/6750[ps/rpm]
■最大トルク:620/5500[n・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:6AT
■全長x全幅x全高:4720x2061(inc.mirrors)x1282(mm) ■ホイールベース:2740mm
■車両価格:2325万円
あわせて読みたい
【試乗】新型 アストンマーティン ヴァンキッシュ|V12を積んだ新たなFRフラッグシップは、リアルスポーツからGTまで劇的に変化する乗り味を得た!
その存在意義を考えさせられた、古都を舞台としたコンクールデレガンス
マツダ RX-8の魅力は速さじゃない!? 中谷明彦とZ世代モータージャーナリストが、ロータリーエンジン搭載スポーツカーの魅力に迫る【カーセンサー中谷塾】#4
トヨタ スープラ(A90型)生産終了の発表に絶望した人に贈る「代わりコレ、新車在庫がなくなったときに備えてどうですか?」5選
【海外試乗】新型 フェラーリ 296 スペチアーレ|こだわったのはドライビングファン! エレガントさを残したハイブリッドスーパースポーツの高性能モデル
今絶対乗っておくべき「マルチシリンダー・大排気量・自然吸気」のMTという絶滅寸前モデル5選!!
NA型 ユーノスロードスター は速くないけど楽しい車! 中谷明彦も思わず欲しいと唸る、その魅力は?【カーセンサー中谷塾】#3
ケンドリック・ラマーの愛車 ビュイック GNXの中古車流通“0台”に絶望した人に贈る「このイケてる車、グラミー受賞ラッパー愛車モデルの代わりにどうですか?」5選
【試乗】BMW M2クーペ(2代目)|乗りこなす「腕」を必要とする希少価値のあるMTモデル
R34スカイラインGT-Rの中古車価格2500万円に絶望した人に贈る「1/3以下で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選