ボルボV40T3は日本と相性の良い一台である
カテゴリー: ボルボの試乗レポート
2015/12/03
▲乗り味としては16インチタイヤの素のモデルが好みで、こちらは324万円と価格もかなり魅力的。一方、上級グレードのSEはナビもキセノンライトも17インチホイールもあれもこれも付いて50万円高の374万円。グレード、オプション選びは悩ましい日本の道に一番合うボルボ
「今後、新開発するすべてのエンジンを4気筒に」。それを目標に掲げパワートレインの刷新に着手するボルボの次の一手が「T3」だ。したがって3気筒ではない。
T4もT5もそしてこのT3も4気筒なのだ。数字が意味するのは性能ランクであり、要はT3は最もベーシックなモデルであることを意味する。
T4、T5の2Lエンジンを1.5Lにまでショートストローク化し、ターボで過給することで152ps/250N・mを発生する。日常使いには十分だ。
先日発表されたディーゼルのD4のトルクが400Nmだから、その残像を抱いたまま走りだすともちろん力強くグイっとは出ないのだが、それほど不満はない。むしろ鼻先が軽くすっきりとした印象を受ける。D4比で見れば前軸重だけで50kgも軽く、その違いは明らかだ。遮音が効いていて室内は静かだし、足回りは年次改良で快適性重視のツーリングシャシーになっており、乗り心地も良くなった。
トランスミッションも従来のDCTではなく、新開発のアイシンAW製の6速ATを搭載するが、変速を意識させないスムーズさがこの車の柔和な性格には合っているようだ。欲を言えばT4などに組み合わされる8ATが欲しくなるが、6速化したことで約16%の軽量化を達成しているという。
そして、かつてのエントリーモデルは1.6Lだったが、日本では自動車税の安い1.5Lにダウンサイズされたことも朗報だろう。
導入から3年が経過したV40をあらためて振り返ってみると、程よいサイズのCセグで、1.5Lでこの乗り味で、いい意味で気負いがなく肩の力が抜けた、日本の道に一番合うボルボと言えるかもしれない。
▲ベーシックグレードに加え、装備充実のSEを用意。他モデル同様、10種類の先進安全装備も標準に
▲インテリアは他グレード同様の仕立て。個性的なフリーフローティングセンタースタックパネルなどを備える
▲アイドリングストップ機構も改良され、よりきめ細かい制御に。JC08モード燃費は16.5km/L【SPECIFICATIONS】
■グレード:T3 SE ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1497cc
■最高出力:152/5000[ps/rpm]
■最大トルク:250/1700-4000[N・m/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4370×1800×1440(mm) ■ホイールベース:2645mm
■車両重量:1480kg
■車両本体価格:374万円(税込)
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