ホンダ アコード/トルネオ ユーロR 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: ホンダの試乗レポート
2008/10/31
※この記事はカーセンサー関東版27号2000年7月20日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
高いスタビリティと最高レベルのNAエンジンを持ったスーパーセダン
↑旋回中に軽くブレーキを踏んでもリアタイヤが路面をとらえ続ける高いスタビリティを獲得(左)タイプRと違い、赤のホンダマークは付かない。専用ロアスカートがユーロRの証(右)
ヨーロッパのアコードにはタイプRがあるのに、何で日本にはないの?と思っていた方に朗報だ。
ついに日本でも発表されたアコード(トルネオ)ユーロRは、シビックやインテグラのタイプRとは、性格が少し違う。あれは目を三角にして攻める時は抜群の走りと快感を与えてくれる代わり、日常は超ハードな乗り心地や容赦なく入り込む騒音に閉口させられたもの。アコード ユーロRは、遮音材もSiRと同等なので7000rpmを超えるまでエンジンを回しても室内が轟音に包まれない。乗り心地もちょっと引き締まった感覚ながら、強い突き上げ感や鋭い衝撃とは無縁。これなら後席のゲストもセダンに期待する快適さを得られる。
最近では数少ない大人のスポーツセダンとして貴重な存在
↑シフトノブはチタンではなくアルミ製。標準装備のレカロシートは快適性も高い(左)ホンダならではの最高の快感を提供する2.2L DOHC VTEC。扱いやすさも抜群(右)
エンジンは2.2L DOHC VTECで220psを発生する。これはヨーロッパのアコード タイプRをも上回るパワーだが、振動も少なくトップエンドまでスムーズで、上品なスポーツユニットとすら言える仕上がり。ただし勘違いしないで欲しい。高回転では文句なくエキサイティングだ。安定感の高いハンドリングはもともとアコードの美点だったが、ユーロRはさらい高いスタビリティを獲得していた。ワインディングでちょっと頑張ったくらいではそれこそ何事も起きない。旋回中に軽くブレーキングしようともリアタイヤはガンとして路面を確実にとらえ続け姿勢を乱すには至らないのだ。アクセルやブレーキで向きを自在に変えたい人にはファンではないが、このスタビリティは安心感絶大だ。電動パワステの接地感の曖昧さだけは要改良個所に思えたが、最近では数少ない大人のスポーツセダンとして、ユーロRは貴重な存在となるだろう。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | アコード ユーロR |
駆動方式 | 2WD(FF) |
トランスミッション | 5MT |
全長×全幅×全高(mm) | 4680×1720×1405 |
ホイールベース(mm) | 2665 |
車両重量(kg) | 1330 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直4DOHC |
総排気量(cc) | 2156 |
最高出力[ps/rpm] | 220ps/7200rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 22.5kg-m/6700rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 11.6 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/60 |
車両本体価格 | 253.3万円 |
斉藤慎輔の責任採点
コンセプト | 5点 | 取り回し | 3点 | 加速性能 | 5点 | ブレーキ性能 | 4点 |
フィニッシュ | 4点 | 操作系の使い勝手 | 4点 | 乗り心地 | 3点 | 環境対策 | 3点 |
前席居住性 | 5点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 4点 | 燃費 | ー点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 5点 | 高速安定性 | 5点 | ステータス | 4点 |
内装の質感 | 3点 | トルク感 | 4点 | しっかり感 | 4点 | コストパフォーマンス | 4点 |
得点合計 | 77/95 |
ホンダ アコード/トルネオ ユーロR 【プレイバック試乗記】/試乗レポート
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