マツダ デミオ【試乗レポート】(松本英雄)
カテゴリー: マツダの試乗レポート
2014/11/28
▲新型デミオの1.5L ディーゼルモデルは2.5Lガソリンエンジンクラスのトルクを発生
コンパクトカーのレベルを超えた上質さを備える
新型デミオで2.5Lクラスのトルクを発生するディーゼル車に注目が集まっているが、ガソリン車にも見るべき点がある。そのあたりを踏まえ、4WDを除くディーゼル、ガソリン両車に乗った印象をお伝えしよう。
両車に共通するのは、サスペンションの寛容度が高い点。つまり突き上げの入力の振幅が素早く取り除かれ、ボディに柔らかく伝わってくるのだ。このサスペンションの動きは、コンパクトカーのレベルを超えた上質さを備えている。もうひとつ、静粛性の高さもひとクラス上だ。
ハンドリングは、ディーゼル車とガソリン車で味付けが多少異なっている。ガソリン車の方が、ロールを押さえたスポーティなフィーリングを味わえる。とはいえ、適度に隙の与えられたステアリングのセッティングにより、雨天時でも神経質な操作を強いられることはない。一方ディーゼル車は、ステアリングの切り始めからコーナリング途中までの動きの中で、ガソリン車よりロールが大きく感じる。そこにはスポーティなハンドリングよりプレミアム感を強調する狙いが見て取れる。それでもディーゼルのMT仕様はシフトフィールが小気味よくスポーツドライブが楽しめる。
注目のディーゼル車はATの方が魅力的な走り
MTとAT。好みの分かれるところだが、パワーユニットとのマッチングで言えばATの方が良好だ。6速ATとは思えないほど、ステップアップがきめ細かくてスムーズ。低燃費走行でも、それなりに運転を楽しめる。特にディーゼル車は、MT以上にキビキビ感が増した印象だ。
また、ディーゼルとガソリン両車ともにブレーキフィールはリニアで、コントロール性も申し分ない。ドライビングフィールはこのクラスで唯一、日本に輸入される欧州車のレベルを超えている。価格と走行性能を鑑みると、やはりディーゼル車のAT仕様が群を抜いて良い。
▲新開発の振動吸収ウレタンを採用し、シートが体に沿ってたわむことで心地良いフィット感を実現
▲話題のディーゼルエンジン。6ATの「XDツーリング」はJC08モードで26.4km/Lの燃費を実現している
▲ラゲージルームは使い方に応じてスペースをアレンジできる6:4分割可倒式シートバックを採用
▲車速やナビゲーションのルート誘導など、走行時に必要な情報を表示してくれるアクティブ・ドライビング・ディスプレイ。視線移動が少なくて済む
【SPECIFICATIONS】
■グレード:XDツーリング ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1498cc
■最高出力:77(105)/4000[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:250(25.5)/1500-2500[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4060×1695×1500(mm) ■ホイールベース:2570mm
■車両重量:1130kg
■車両本体価格:194.4万円(税込)
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