スバル BRZ tS (松本英雄)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: スバルの試乗レポート
2013/12/11

これだけのチューニングが施されたモデルだけに、この価格はバーゲンプライスと言っていい。本物のチューニングを知ることのできる1台だ
FRスポーツカーの性能を最大限に引き出したコンプリートカー
基本性能の高いBRZをSTIが徹底的にチューニング
スバルテクニカインターナショナル(STI)が手掛けたBRZのコンプリートカーであるtS。ベースとなるBRZは量産車として非常に基本性能が高いモデル。STIの手により、さらに高いポテンシャルが実現できることが、このtSによって証明されている。
まず足回り。剛性を高めたフロントのストラットダンパーにより、走り出し時の細かい振動もしっかり抑えられている。足回りのチューニングに対する自信は、剛性の高いタイヤの選択にも現れている。
高剛性タイヤを採用した場合、サスペンションのセッティングのごまかしが利かない。路面から伝わるハードな衝撃に対してもボディの振動をフレキシブルタワーバーで分散し、ドライバーにネガティブな印象を与えない。これはラリーや耐久レースから得たノウハウだ。
チューニングの本質はぜひMTで味わいたい
FRのコントロール性を最大限に引き出しているポイントが2つある。
一つは、リアのサスペンションリンクアームにゴムではなくピロボールという金属製ブッシュを使っていること。これはゴムの反力を受けずにスムーズにサスペンションを動かすためのもので、コーナリング時にサスペンションに負荷がかかってもアライメント変化を抑える効能がある。
もう一つはドライブシャフトの大径化。コーナーを抜ける時、ドライブシャフトには大きな負荷がかかりねじれを起こす。このねじれがアクセル操作によるパワーの伝達を阻害するが、太いドライブシャフトを採用することでねじれが軽減される。
tSはピロボールと大径ドライブシャフトを採用し、意のままに操れるドライビングを実現しているのだ。
これだけのチューニングが施されたモデルが本体価格366万4500円(6MT)というのだから、バーゲンプライスと言い切れる。AT仕様もあるが、ここまで磨かれたチューニングはぜひMTで乗りたい。
本物のチューニングとは何かを教えてくれる1台だ。
SPECIFICATIONS
グレード | BRZ tS | |
駆動方式 | FR | |
トランスミッション | 6MT | 6AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4260×1775×1290 | |
ホイールベース(mm) | 2570 | |
車両重量(kg) | 1240 | 1260 |
乗車定員(人) | 4 | |
エンジン種類 | 水平対向4DOHC | |
総排気量(cc) | 1998 | |
最高出力[kW(ps)rpm] | 147(200)/7000 | |
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 205(20.9)/6400~6600 | |
JC08モード燃費(km/L) | - | |
ガソリン種類/容量(L) | プレミアム/50 | |
車両本体価格(万円) | 366.45 | 374.325 |
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