【2023年】輸入・海外車SUV人気&オススメ20選|ランキングと専門家セレクトを一覧で紹介!
カテゴリー: 特選車
タグ: メルセデス・ベンツ / BMW / フォルクスワーゲン / ポルシェ / キャデラック / ジープ / ミニ / ジャガー / ランドローバー / ボルボ / シトロエン / フィアット / SUV / スタイリッシュ / 500X / Gクラス / XC60 / レネゲード / ラングラー / レンジローバーイヴォーク / マカン / ミニクロスオーバー / X3 / X1 / エスカレード / Eペイス / GLB / T-Roc / GLC / C5 X / 伊達軍曹
2023/05/17

輸入車(海外車)SUV人気モデルと専門家オススメ車種を紹介!
この記事では、大人気となっている「輸入SUV」の数々を、その魅力や選び方のポイントとともランキング形式で紹介!
併せて、ランキングTOP10には入らなかったモデルの中から、輸入SUVに関する豊富な知識を持つ「輸入中古車ジャーナリスト」から見たオススメの10モデルをご紹介いたします!
目次
- 輸入車(海外車)SUVとは? 魅力やメリットをおさらい!
- 輸入車(海外車)SUVの選び方・ポイント
- 【輸入車(海外車)SUV人気ランキングTOP10】
- 第1位|ジープ ラングラー(3代目・JK型)
- 第2位|BMW X1(2代目)
- 第3位|メルセデス・ベンツ Gクラス(初代・W463型)
- 第4位|ポルシェ マカン(初代・現行型)
- 第5位|ミニ ミニクロスオーバー(2代目・現行型)
- 第6位|ミニ ミニクロスオーバー(初代)
- 第7位|ジープ ラングラー(JL型・現行型)
- 第8位|メルセデス・ベンツ GLB(初代・現行型)
- 第9位|メルセデス・ベンツ Gクラス(W463A型・現行型)
- 第10位|BMW X1(初代)
- 【専門家オススメ輸入車(海外車)SUV10選】
- 1:ジープ レネゲード(初代・現行型)
- 2:フィアット 500X(初代・現行型)
- 3:ランドローバー レンジローバーイヴォーク(初代)
- 4:フォルクスワーゲン T-Roc(初代・現行型)
- 5:メルセデス・ベンツ GLC(初代)
- 6:BMW X3(3代目・現行型)
- 7:ジャガー Eペイス(初代・現行型)
- 8:ボルボ XC60(2代目・現行型)
- 9:シトロエン C5 X(初代・現行型)
- 10:キャデラック エスカレード(5代目・現行型)
- 【Q&A】輸入SUV購入でよくある疑問
輸入車(海外車)SUVとは? 魅力やメリットをおさらい!
「輸入SUVとは何か?」といえば、文字どおり「海外ブランド(メーカー)が製造し、日本へ輸入されたSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」のことです。ここについては特に説明も補足も必要ないでしょう。
しかし、「日本のメーカーも多種多様に作っている国産SUVと比べた場合の、輸入SUVならではの魅力とメリット」については、いささか考えてみる必要があるかもしれません。
▲国産SUVとは異なる点もある輸入SUV。まずはそのメリットや魅力について見ていこう。写真はドイツのメルセデス・ベンツ GLB
近頃はSUVに限らず国産車全般のデザインセンスがグッと向上してきたため、ひと昔前のように「輸入SUVの方が圧倒的にスタイリッシュである」とひとくくりに言うことはできません。
しかしそれでも、なるべく冷静かつ客観的に見ても「輸入SUVの方が内外装ともにしゃれている場合が多い」とは言えるでしょう。
両者の“差”がどこから、なぜ生まれているのかは定かではありません。しかし下の写真を見てみれば、「微妙だが決定的な違い」がなぜか存在しているということに、多くの人が納得するのではないでしょうか。
▲こちらは英国のランドローバー レンジローバーイヴォーク
▲そしてこちらはニッポンのトヨタ ハリアー。こちらはこちらで素敵ではありますが……
これも、近年の国産車は全般的に走行性能のレベルが顕著に上がっているため、一概に「輸入SUVの方が明らかに走りがいい!」と断言することはできません。しかし全般的な傾向としては、「輸入SUVの方が(特に高速域での)走りがいい」ということは言えます。
この差は、日本と諸外国の「環境の違い」によって生まれたものと推測できます。
比較的短い距離を、比較的低速で(高速道路でも80~120km/hほどで)走れば用が足せてしまう日本に対して、例えば陸続きの欧州ではかなり長い距離を、日本以上の平均速度でもって走る場合が多いものです。
そういった各々の環境に最適化した結果として、「輸入SUV(特に欧州製SUV)は走りがいい=長距離をハイスピードで走るのに向いている」という事実が生まれているのです。
▲「走るシーン」にもよるのだが、一般的には、輸入SUVの方が「遠くまで速く走る」という使い方においては優れている場合が多い
国産SUVにも大小様々なモデルがありますし、特に「小」のうに関しては、むしろ国産SUVの方が種類は豊富でしょう。
しかし「大」に関しては、明らかに輸入SUVの方が「しっかりちゃんと大きい」という感じであり、その種類もきわめて豊富です。
国土のサイズや歴史の違いが原因でしょうが、国産SUVで「かなり大きいやつ」が欲しいとなると、おおむねトヨタ ランドクルーザーぐらいしか選択肢がありません。しかし欧州製または米国製のSUVであれば、多種多様な「かなり大きいやつ」の中から、自分にしっくりくるものを選ぶことができるのです。
▲国土が広く、それに伴って邸宅の広さも日本とは段違いなせいか、米国のフルサイズSUVは本当にデカい! 写真は現行型キャデラック エスカレード輸入車(海外車)SUVの選び方・ポイント
国産SUVでも輸入SUVでも、超基本的な部分に関しては「選ぶときのポイント」に特に違いはありません。とはいえ、いくつかの「輸入SUVならではのポイント」があるにはありますので、そこについてはあらかじめ知っておく必要があるでしょう。
一概に「輸入SUVの方が国産SUVよりデカい」ということはなく、それぞれ、小さいものも大きいものもあります。しかし、おおむね同クラスのSUV同士で比べた場合は「輸入SUVのが車幅方が広い場合が多い」という傾向はあります。
例えばトヨタの人気SUVである「ハリアー」の現行型は、全長4740mmで全幅1855mmというプロポーションです。それに対してスウェーデンの「ボルボ XC60」は、全長は4710mmと若干短めですが、全幅は逆にハリアーより5cm近く広い1900mmです。
このあたりの傾向を「余裕があっていい」と考えるか、「狭い道で苦労するかも?」と考えるかは人それぞれの環境次第ですが、いちおう頭に入れておいてください。
▲全長はトヨタ ハリアーより若干短いものの、全幅はハリアーよりも広い現行型ボルボ XC60。このケースだけでなく、全般的に「輸入SUVの方が車幅は広め」という傾向は存在する
荷室の容量や広さ、使い勝手などに関しては「輸入SUVだから」とか「国産SUVだから」とかの違いはほとんどありません。大きなSUVの荷室はおおむね広く、小さなSUVの荷室はおおむね狭めであるという点については、輸入車も国産車もほぼ関係ありません。
とはいえ、サブトランクの使い勝手やリアシートを倒す際の容易さなどに関しては、国産SUVの方が気が利いているというか「かゆいところに手が届く仕様になっている」という場合が多いでしょう。しかし輸入SUVのそれが圧倒的に劣っているわけでもないので、特に心配する必要はありません。
▲輸入SUVも当然ながら様々なシートアレンジを行うことができるが、アレンジする際の「楽ちんさ」のような部分に関しては、国産SUVの方が若干優れているかも
これも「おおむねボディサイズと連動している」というだけの話ですので、輸入SUVと国産SUVの間で大きな違いがあるわけではありません。しかし、日本の自動車メーカーは「小さな車の車内をなるべく広く使えるようにする」というのは大の得意としていますが、「車内が超広々している大柄なSUVを作る」というのはさほど得意ではありません(というか、そもそもあまり作っていない)。
そのため「とにかく車内が広いSUVが欲しい!」という場合には、主にはアメリカ製のビッグなSUVから検討を始める方が効率的でしょう。
▲「小さい車の車内を広~く使う」というのは国産車のお家芸。写真はイタリアのフィアット 500X
「輸入SUVだから燃費が悪い」ということは特にありません。しかし、日本ではハイブリッドのSUVが以前から人気を集めているのに対し、輸入SUVがハイブリッドシステムを採用しはじめたのは比較的最近です。そのため、純ガソリンまたはディーゼルエンジンの輸入SUVと、国産の売れ筋ハイブリッドSUVの燃費数値を比べると、「輸入SUV、燃費イマイチかも……」と感じるかもしれません。
とはいえガソリンエンジンや、特にディーゼルエンジンは、高速道路を一定のスピードで長距離走る際にはかなり適切に燃料を消費します。ストップ&ゴーが多い都市部では別ですが、高速道路ではハイブリッド車以上の燃費をマークすることもあります。
「自分はとにかく市街地での燃費を最重要視したい!」というならオススメは国産のハイブリッドSUVですが、そうでないのであれば、輸入SUVの燃費性能にも特に大きな問題はありません。
▲ストップ&ゴーが多い市街地ではハイブリッド車の低燃費が光るが、長距離を高速で巡航する際には、ガソリン車やディーゼル車の方が燃費効率に優れる場合もある
ちょっと前に申し上げたとおり、国土などの背景の違いから「輸入SUVの方が(基本的には)走りがいい」というのは確かです。しかし、そうであるがゆえの注意点というかポイントもあります。
特にドイツ製の高級SUVは、速度無制限区間もあるドイツの高速道路を200km/hほどで快適に巡航できるように作られています。それはそれでいいのですが、そういったハイスピードに耐えうる作りの車というのは全般的に硬く、重く作られているため、日本の道で100km/hぐらいで走る際には、その硬さと重さがネガになることもあります。
そのため、輸入SUVを買う場合は「そのモデルの中で最高性能のグレード」を選びたくなるかもしれませんが、場合によっては「もう少し下のグレードの方が日本の道には合う」ということもありえます。
▲写真はポルシェ カイエンのターボGTというグレード。ドイツのアウトバーンを250km/hで走るには最適なSUVだが、100km/hぐらいで走る分には過剰品質ともいえる。同じカイエンでももっとベーシックなグレードの方が、日本の道路環境には向いているかもしれない輸入車(海外車)SUV人気ランキングTOP10
輸入SUVのおおむねの概要や購入時のポイントなどが見えてきたところで、お次は「カーセンサーで人気の輸入SUV」をランキング形式で10車種ご紹介しましょう!
第1位|ジープ ラングラー(3代目・JK型)
●生産期間:2007年3月~2018年10月
●新車価格:323.4万~483万円
●中古車平均価格:約328.3万円
▲「JK」という型式名で呼ばれることの多い3代目ジープ ラングラー。写真は5ドアの「アンリミテッド」第二次世界大戦中に米国陸軍が使い始めた「いわゆるジープ」の直接の末裔です。軍用のジープと比べればずいぶん乗用車的に洗練されていますが、それでも、ジープならではの無骨さと圧倒的なまでの悪路走破性能は健在です。
それまでは3ドア車しか存在していなかったジープ ラングラーですが、ここでご紹介する3代目(JK型)からは5ドアの「アンリミテッド」というシリーズが追加され、そちらが特にSUV愛好家の間で人気となりました。カーセンサーの人気ランキングで見事1位となったのも、5ドアのアンリミテッドがあったからゆえでしょう。
当初のパワーユニットは最高出力199psの3.8L V6OHVで、トランスミッションは4速AT。2011年2月にインテリアデザインの刷新を行い、2012年1月にはエンジンを3.6LのV6DOHCに変更。その他にも、様々な年次改良が加えられています。
▲3代目ラングラーのインテリアデザインはけっこうなシンプル系。実用に徹している中古車流通量は約580台で、そのうちの約550台が5ドアのアンリミテッドです。
アンリミテッドの中古車価格は総額160万~820万円とかなり上下に幅広いのが現状ですが、総額100万円台で買える物件は、そのほとんどが走行10万km超です。新しいエンジンになった世代の程よい物件を、程よい予算で探したい場合は「総額300万円前後」というのがひとつの目安になるでしょう。
▼検索条件
ジープ ラングラー(3代目・JK型)× 全国第2位|BMW X1(2代目)
●生産期間:2015年10月~2023年1月
●新車価格:385万~653万円
●中古車平均価格:約279.5万円
▲先代(2代目)BMW X1。写真は2019年10月以降の後期型BMW X1は、様々なモデルがあるBMW製SUVの中では最小のモデル。とはいえ、ランキング2位に入った2代目(先代)X1のボディサイズは全長4455mm×全幅1820mm×全高1610mmですので、日本の感覚でいうと「ミドルサイズよりほんの少し小さいぐらい」といったニュアンスです。
初代はFR(後輪駆動)のプラットフォームを採用していたBMW X1ですが、この2代目からはFF(前輪駆動)プラットフォームに刷新。その関係で後席の居住性は大幅に改善されました。
パワートレインは出力が異なる2種類の2L直4タガソリンーボエンジン+8速ATと、1.5L直3ガソリンターボ+6速ATでスタートし、2016年9月には3.3L車並みのトルクを発生する2L直4ディーゼルターボエンジンを追加。そして2019年10月にはマイナーチェンジを実施し、内外装デザインが変更されました。
▲機能的でありながら上質なおしゃれ感も漂う2代目BMW X1の運転席まわり流通量は約680台で、モデル全体の中古車価格は総額160万~510万円といったところ。FFと4WDの比率はおおむね3:7です。
総額100万円台の予算でも普通に探すことはできますが、走行距離多めの物件が中心になるのがややネックではあります。「ちょうどいい塩梅」の中古車が探せるのは総額190万~290万円ぐらいのゾーンでしょう。ディーゼルターボエンジン搭載車を狙いたい場合は「総額230万円~」というのがおおむねの目安となります。
▼検索条件
BMW X1(2代目)× 全国第3位|メルセデス・ベンツ Gクラス(初代・W463型)
●生産期間:1990年1月~2018年5月
●新車価格:896.7万~3510万円
●中古車平均価格:約829.8万円
▲軍用車を源流とする先代メルセデス・ベンツ Gクラス。写真はモデル末期に近い世代「ゲレンデヴァーゲン」という最初期の車名で呼ばれることも多い、ドイツの大人気SUVです。もともとはNATO(北大西洋条約機構)の軍用車として開発されたモデルで、その民生版がゲレンデヴァーゲン、後の「メルセデス・ベンツ Gクラス」になりました。
現在は2018年6月に発売された現行型(W463A型)が新車として販売されていますが、1990年にデビューした先代W463型も、中古車市場ではいまだ大人気を博しています。その理由は、元軍用車ならではの圧倒的な悪路走破性能というのもあるのですが、「スクエアなボディのカッコよさ」というのが一番ではあるでしょう。
約28年間にわたって生産されたSUVだけあって、様々なエンジンやグレードが存在しますが、現在人気なのは2010年代半ば以降の比較的高年式な世代で、特に2018年式付近のディーゼルターボエンジン搭載グレードは大人気となっています。
▲2018年頃になるとインテリアもぐっと現代的に。1990年代までのインテリアはもうちょと無骨な感じとなるモデル全体の中古車流通量は約350台で、価格は総額400万~2400万円といったところ。2000年代のG500Lは総額400万円台で探すことも可能ですが、末期の人気グレードであるG350dは総額680万円以上となるのが一般的で、超末期のおしゃれな特別仕様車は軽く総額1100万円を超えます。
そのなかでまあまあ現実的な選択肢となるのは、2015年式付近のディーゼルターボグレードであるG350ブルーテックでしょうか。総額700万円前後で、まずまず好条件な1台を見つけることができるでしょう。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Gクラス(初代・W463型)× 全国第4位|ポルシェ マカン(初代・現行型)
●生産期間:2014年4月~生産中
●新車価格:616万~1252万円
●中古車平均価格:約677.7万円
▲その気になればポルシェ 911的なスポーツ走行も可能な「ポルシェ マカン」ポルシェ マカンは、「911」でお馴染みのスポーツカーメーカーであるドイツのポルシェ社が2013年に発表し、日本では2014年2月に受注開始となったコンパクトSUV。ただし、「コンパクト」といってもボディサイズは全長4680mm×全幅1925mm×全高1625mmですので、日本で使う分には「ミドルサイズか、またはそれ以上」という存在感になります。
マカンは「ポルシェのDNAが息づく、コンパクトSUVセグメント初のスポーツカー」とポルシェがうたうモデルで、確かに、その走りの素晴らしさはSUVのレベルを遥かに超えています。「きわめてスポーティにも走れるSUV」を探している人にとっては、これこそがうってつけの1台かもしれません。
エントリーグレードである「マカン」が当初搭載したのは最高出力237psの2L直4ターボエンジンで、トランスミッションは7速DCT。高出力版である「マカンS」は同340psの3L V6ツインターボを搭載し、さらなるハイパフォーマンス版である「マカン ターボ」は、最高出力400psに達する3.6L V6ツインターボを搭載しました。その後、同360psの「マカンGTS」も追加されています。
そして2018年12月から順次マイナーチェンジを行い、内外装デザインを変更するとともにエンジンも刷新した――というのが、ポルシェ マカンの大まかなヒストリーです。
▲インテリアデザインの基本テイストは、ポルシェ 911とおおむね共通している中古車流通量は約430台で、モデル全体としての中古車価格は総額300万~1800万円といったところ。ただし、総額300万円ほどで狙えるのはけっこうな多走行車ですし、総額1800万円近くするのは走行0.1万kmのマカンGTSなど、中古車としてはやや特殊な個体です。
「ちょうどいい感じ」で狙えるのは、ベースグレードであるマカンの場合で総額470万円前後、高出力なマカンSだと総額550万円前後といったニュアンス。2019年式以降の後期型はグレードを問わず、これよりもけっこう高いお値段になります。
▼検索条件
ポルシェ マカン(初代・現行型)× 全国第5位|ミニ ミニクロスオーバー(2代目・現行型)
●生産期間:2017年2月~生産中
●新車価格:335万~616万円
●中古車平均価格:約314.1万円
▲初代よりもひと回り大きくなった2代目(現行型)ミニ ミニクロスオーバー「ミニファミリー」第4のボディタイプとして誕生したコンパクトSUV。2011年に登場した初代ミニ ミニクロスオーバーは先代(2代目)のミニをベースとしていますが、こちら2017年2月にデビューした現行型(2代目)ミニ クロスオーバーは、シャシー性能が向上した現行型(3代目)ミニがベースです。
初代ミニ クロスオーバーはかなりコンパクトなSUVでしたが、2代目(現行型)はひと回り以上大きな全長4315mm×全幅1820mm×全高1595mmとなり、車内空間の居住性が改善。特に後席の足元スペースはぐっと広くなっています。また荷室容量も、初代の350Lから450Lへ大幅に増量されています。
当初用意されたパワーユニットは2種類のディーゼルターボエンジンと1種類のプラグインハイブリッドで、途中から1.5L直3のガソリンターボエンジンを追加。2020年9月には内外装デザインの変更を中心としたマイナーチェンジを行っています。
▲インテリアはデザイン的な“遊び”の要素が多く、ポップで楽しいイメージ中古車流通量は約570台と豊富で、モデル全体としての価格は総額160万~680万円といったところ。とはいえ総額500万円以上となるのは、高年式の「ジョン・クーパー・ワークス」という超スポーティなグレードか、超高年式で走行数千kmレベルのクーパーDなどです。
一般的なコンディション&条件の中古車であれば総額200万~270万円付近のゾーンで、比較的低走行な前期型(2018年式ぐらい)のクーパーDを見つけることができるでしょう。
▼検索条件
ミニ ミニクロスオーバー(2代目・現行型)× 全国第6位|ミニ ミニクロスオーバー(初代)
●生産期間:2011年1月~2017年1月
●新車価格:265万~502万円
●中古車平均価格:約102.0万円
▲こちらは「初代」のミニクロスオーバー。写真は2014年9月以降の後期型「ハッチバック」「コンバーチブル」「クラブマン」に続く第4のミニとして2011年1月に登場した、比較的小ぶりなSUV。
ボディサイズは全長4105mm×全幅1790mm×全高1550mmですので、ランキング5位に入った2代目ミニクロスオーバーよりは小柄ですが、同門のミニ3ドアハッチバックと比べれば十分なサイズ感であり、ドアが4枚あるということもあって、大人4人がごく普通に乗車することが可能です。
当初の搭載エンジンは出力が異なる2種類の1.6L直4ガソリン自然吸気と、同1.6Lの直4ガソリンターボでしたが、2013年1月には高性能バージョンである「ジョン・クーパー・ワークス」を追加し、2014年9月にはマイナーチェンジを実施。このとき、内外装デザインを変更するとともに2種類のディーゼルターボエンジンを追加しています。
▲デザイン的な“遊び”の要素は多いが、現行型と比べれば比較的シンプルなインパネまわり直近の中古車流通量は約590台と、現行型(2代目)以上に豊富。総額50万~270万円付近のゾーン内で様々なグレードが販売されていますが、総額60万円付近の物件はけっこう多走行である場合が多くなります。
マイナーチェンジ前の前期型であれば総額100万~150万円付近、マイナーチェンジ後の後期型は総額150万~200万円あたりが「要注目のゾーン」となるでしょう。
▼検索条件
ミニ ミニクロスオーバー(初代)× 全国第7位|ジープ ラングラー(JL型・現行型)
●生産期間:2018年11月~生産中
●新車価格:459万~1030万円
●中古車平均価格:約617.0万円
▲初代からのテイストは踏襲しつつ、やや丸みを帯びたフォルムとなった現行型ジープ ラングラー米国陸軍が第二次世界大戦で使用した「ジープ」の直接の末裔となる屈強なSUV。今回の人気ランキングではその3代目(先代モデル)が第1位となったわけですが、2018年11月に発売された現行型4代目は第7位という結果になりました。
これは「そもそも中古車価格がまだ高い」というのが主原因であると思われますが、やや丸みを帯びたデザインに変更されたからというのも一因かもしれません。とはいえ「乗りやすさ」「運転のしやすさ」という点に関しては、先代よりもこの現行型の方が圧倒的に上です。
パワーユニットは、従来型から改良された3.6L V6自然吸気に加え、「アンリミテッド スポーツ」にはダウンサイジングされた新開発の2L直4ターボを搭載(※2019年3月以降はアンリミテッド サハラにも搭載)。トランスミッションは全車8速ATです。
▲超シンプルだった先代から一転して、ハイクラス乗用車的なテイストに変わった現行型ジープ ラングラーのインテリア流通量は約1000台と非常に豊富で、モデル全体の中古車価格は総額430万~1600万円というイメージ。2022年式や2023年式の中古車はまだまだかなり高額ですが、2018~2019年式のアンリミテッド スポーツであれば、総額480万円前後でまずまず好条件な1台を見つけることができるでしょう。
上級グレードであるアンリミテッド サハラは、総額500万~550万円付近が注目ゾーンです。
▼検索条件
ジープ ラングラー(JL型・現行型)× 全国第8位|メルセデス・ベンツ GLB(初代・現行型)
●生産期間:2020年6月~生産中
●新車価格:512万~704万円
●中古車平均価格:約599.7万円
▲コンパクトながら3列のシートを備えているメルセデス・ベンツ GLBメルセデス・ベンツ GLBは全長4650mm×全幅1845mm×全高1700mmという比較的取り回しのしやすいボディサイズの、3列シートを備えた7人乗りのSUV。
まずは最高出力150psの2L直4ディーゼルターボを搭載する「GLB200d」というFF車と、同224psの2L直4ガソリンターボを搭載する4WD車「GLB250 4MATICスポーツ」の2グレードが、2020年6月に上陸しました。トランスミッションはいずれも8速DCTです。
2021年1月には最高出力306psという強力な2L直4ターボを搭載する「メルセデスAMG GLB35 4MATIC」を追加。そして2021年4月には、GLB200dに代わって1.3L直4ガソリンターボのエントリーグレード「GLB180」を投入し、同タイミングで2L直ディーゼルターボにフルタイム4WDを組み合わせた「GLB200d 4MATIC」も追加しました。
▲同世代のメルセデス製サルーンとほぼ同じテイストとなるGLBのインテリア直近の中古車流通量は約180台で、モデル全体としての中古車価格は総額430万~780万円といったところ。
2021年式以降のモデルはグレードを問わず総額550万円以上になる場合が多いのですが、最初期にあたる2020年式のGLB200dであれば、総額400万円台後半でも探すことができるでしょう。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ GLB(初代・現行型)× 全国第9位|メルセデス・ベンツ Gクラス(W463A型・現行型)
●生産期間:2018年6月~生産中
●新車価格:1080万~1803.2万円
●中古車平均価格:約1899.0万円
▲従来型の造形をほぼ踏襲しつつも、若干丸みを帯びたフォルムになった現行型メルセデス・ベンツ GクラスNATO(北大西洋条約機構)に制式採用された軍用車の民生版が「メルセデス・ベンツ Gクラス」で、その最新世代として2018年6月に登場したのが、こちらの大人気SUVです。
四角四面でスクエアなフォルムだった先代と比べれば丸みを帯びた造形に変わっていますが、それでも、いかにもGクラスっぽい無骨さは踏襲。しかしそれでいて、街中や高速道路などでの“乗りやすさ”は格段に向上しているのがこの世代の特徴です。
発売当初のパワートレインは、「G550」が最高出力422psの4L V8直噴ツインターボエンジンで、トップパフォーマンスモデルである「メルセデスAMG G63」には同585psの4L V8直噴ツインターボを搭載。トランスミッションはいずれも9速ATです。そして2019年9月には、600N・mの極太トルクを発生する3L直6ディーゼルターボエンジンが「G350d」に搭載されました。
最新の運転支援システムが採用されたのも現行型Gクラスの特徴で、渋滞追従機能を備えた「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」や、死角をモニターする「ブラインドスポットアシスト」などからなる「レーダーセーフティパッケージ」は全車標準装備です。
▲アイポイントの高さ以外は高級サルーンとイメージはほぼ変わらない、現行型メルセデス・ベンツ Gクラスの運転席まわり中古車の流通量は約360台となかなか豊富ですが、中古車価格は最安ゾーンでも総額1000万円近くになります。これは「そもそも年式的に新しいから」「大人気だから」というのが高値の主な原因なわけですが、世界情勢の影響を受けて「新車がなかなか買えないから」というのも、現行型Gクラスの中古車相場が下がらない理由のひとつとなっています。
コンディションの良いG350dが欲しいと思ったら、おおむね総額1500万円ぐらいの予算は必要になると思っておいたほうがいいでしょう。そして今後も――もちろん断言はできませんが――大きく下がるとはあまり考えられません。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Gクラス(W463A型・現行型)× 全国第10位|BMW X1(初代)
●生産期間:2010年4月~2015年9月
●新車価格:363万~559万円
●中古車平均価格:約83.6万円
▲BMWの最もコンパクトなSUVであるX1。写真は初代X1の後期型総額1000万円以上の予算がおおむね必要となる現行型メルセデス・ベンツ Gクラスと違い、かなりお手頃な予算でも検討できる輸入SUVがこちら、2010年から2015年の途中まで販売された、BMW初のコンパクトSUVです。
ボディサイズは全長4470mm×全幅1800mm×全高1545mmという、一般的な立体駐車場に収まるもの。兄貴分である初代BMW X3よりひと回り小さなサイズですが、ホイールベースは2760mmと、当時のBMW 3シリーズと同じ数値です。
デビュー当初の搭載エンジンは2種類。「sDrive 18i」は最高出力150psの2L直4で、「xDrive 25i」には同218psの3L直6DOHCが搭載されました。駆動方式は前者がFR(後輪駆動)で、後者はフルタイム4WDです。
2011年11月には3L直6のxDrive 25iがカタログ落ちし、代わりに2L直4ガソリンターボエンジンを搭載した「xDrive 25i」(最高出力184ps)と「xDrive 28i」(最高出力245ps)を追加。翌2012年9月にはマイナーチェンジを行ってエクステリアデザインを変更し、同時にxDrive20iと同じ2L直4ターボを搭載する新たなFRモデル「sDrive 20i」が追加されています。
▲コンパクトSUVではあるが、インテリアの上質感は普通に十分中古車流通量は約230台。モデル全体としての中古車価格は総額50万~200万円といったところですが、「走行5万km以下で修復歴なしの物件」に絞ると、価格レンジはおおむね総額70万~200万円になります。
最高出力150psの2L直4エンジンを積んだ後輪駆動車「sDrive 18i」でも良しとするならば、総額90万円前後でもマイナーチェンジ以降の世代を狙うことができるでしょう。同じくマイナーチェンジ後の2L直4ターボ車を狙いたい場合は、FRの「sDrive 20i」も4WDの「xDrive 20i」も、おおむね総額120万円前後が狙い目のゾーンとなるはずです。
▼検索条件
BMW X1(初代)× 全国専門家オススメ輸入車(海外車)SUV10選
データに基づいたランキングという観点で輸入SUVの人気モデルをご紹介してまいりましたが、ここから先は輸入中古車記者歴25年の不肖筆者が取材経験をもとに考える「オススメ輸入SUV10選」を発表いたします!
1:ジープ レネゲード(初代・現行型)
●生産期間:2015年9月~生産中
●新車価格:279.7万~590万円
●中古車平均価格:約276.4万円
▲ジープブランドのスモールSUVである「ジープ レネゲード」「大柄な輸入SUVにキャンプ道具などをガンガン積載したい」というような人にはあまり向きませんが、「普段使い用としての輸入SUV」を検討しているのでしたら、コレなどはかなりハマるでしょう。
人気ランキングの方で1位となった「ジープ」ブランドのコンパクトSUVで、ラングラーほどの圧倒的な悪路走破性能は持ち合わせていませんが、都市部で普通に使う分には、この適度なサイズ感としゃれた内外装デザインが大いに効きます。
また、先ほど「ラングラーほどの圧倒的な悪路走破性能は持ち合わせていない」と申し上げましたが、それは流通の中心であるFF車の話で、フルタイム4WDのグレードを選んだ場合は「ジープ」の名に恥じぬオフロード性能を堪能することも可能です。
▲4WDグレードはジープらしいオフロード性能をもつ当初の搭載エンジンは、FF車が最高出力140psの1.4Lターボで、4WD車は同175psの2.4L自然吸気。2019年2月のマイナーチェンジで新世代1.3Lターボエンジンに統一され、マイナーチェンジ後のFF車の最高出力は151ps、4WD車は同170psを発生します。
▲ところどころに使われている差し色が印象的なレネゲードのインテリア「マイナーチェンジ前のFF車で良し」と考えるならば予算目安は総額170万~260万円といったところで、「後期型のFF車がいい!」という場合は総額250万~300万円付近がひとつの目安となります。
また「自分はFFではなく4WDがいい!」というのであれば、総額210万~350万円付近のレンジで「トレイルホーク」という名前が付いている物件を探してみてください。
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ジープ レネゲード(初代・現行型)× 全国2:フィアット 500X(初代・現行型)
●生産期間:2015年10月~生産中
●新車価格:286.2万~435万円
●中古車平均価格:約213.3万円
▲イタリアの「フィアット」ブランドで販売されているジープ レネゲードの兄弟車、フィアット 500X人気のコンパクトカー・フィアット 500とよく似たデザインで、車名もほとんど同じですが、実はコレは前掲したジープ レネゲードと共通のプラットフォームやエンジンとなる兄弟車です。
フィアット 500Xとジープ レネゲードの間に細かな違いはいくつかありますが、基本的な部分はまったく同じですので、「デザインの好みで選ぶ」という観点でよろしいかと思います。
▲ジープ レネゲードと兄弟車ではあるが、エクステリアだけでなくインテリアのデザインも大きく異なるそして中古車価格もジープ レネゲードと――さすがに少し違うのですが、おおむね似ています。
「マイナーチェンジ前のFF車で良し」と考えるならば予算目安は総額140万~210万円で、「後期型のFF車がいい!」という場合は総額250万~330万円付近がひとつの目安です。また「FFではなく4WDがいい!」というのであれば、総額200万~280万円付近のレンジで「クロスプラス」という名前が付いている物件を探してみてください。
ただしレネゲードと違い、フィアット 500Xの4WD車は流通量少なめです。
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フィアット 500X(初代・現行型)× 全国3:ランドローバー レンジローバーイヴォーク(初代)
●生産期間:2012年3月~2019年5月
●新車価格:450万~905万円
●中古車平均価格:約320.1万円
▲なんともスタイリッシュなエクステリアデザインを採用している初代レンジローバーイヴォークジープ レネゲードやフィアット 500Xと同じく「悪路ではなく一般道」での使い勝手を重視しつつ、なおかつもう少し大きなサイズで、もっとラグジュアリーな雰囲気の輸入SUVを探したい――という場合には、コレがベストに近いでしょう。英国のランドローバー車がリリースしたプレミアムコンパクトSUVの初代モデルです。
コンパクトSUVといっても、実際のスリーサイズは全長4355mm×全幅1900mm×全高1635mmという十分に存在感があるもので、コンセプトカーをそのまま市販化したかのようなエクステリアデザインも「洗練の極み」といえます。
ボディタイプは3ドアと5ドアがありますが、中古車市場で圧倒的に多いのは5ドア車。搭載エンジンは最高出力240psの2L直4直噴ターボで、駆動方式は全車フルタイム4WD。この車で悪路をガンガン走る人は少ないかと思いますが、その気になれば、ハードめなキャンプのお供としても大活躍するSUVです。
2014年モデルからはATが6速から9速に進化し、2016年モデルにてエクステリアデザインを若干変更。この他にも様々な細かい年次改良が行われています。
▲写真は9速ATになった2014年モデル。シフトレバーの代わりに「ダイヤル」で操作する中古車流通量は約250台、モデル全体としての中古車価格は総額180万~550万円といったところですが、「あまりにも安すぎるモノ」と「さすがにちょっと高すぎるモノ」を除いて考えると、注目ゾーンは「総額250万~350万円ぐらい」ということになるでしょう。
このあたりのゾーンにて、なるべくコンディションが良く、なるべく装備内容が良い1台を探してみてください。
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ランドローバー レンジローバーイヴォーク(初代)× 全国4:フォルクスワーゲン T-Roc(初代・現行型)
●生産期間:2020年7月~生産中
●新車価格:355万~627.7万円
●中古車平均価格:約309.1万円
▲よく似た車名である「フォルクスワーゲン T-Cross」よりひと回り大きなSUVであるフォルクスワーゲン T-Roc前掲の初代ランドローバー レンジローバーイヴォークは相当ステキな選択肢であるとは思いますが、人によっては「もっと新しい年式の輸入SUVの方がいい」ということもあるでしょう。
そんな場合に選ぶ都市型の輸入コンパクトSUV(とはいえ日本の道では十分なサイズ)としては、2020年7月に発売されたフォルクスワーゲン T-Rocがオススメとなります。
フォルクスワーゲン T-Rocは、「MQB」というフォルクスワーゲンの新世代プラットフォームを用いたSUVで、ボディサイズは全長4240mm×全幅1825mm×全高1590mm。初代レンジローバーイヴォークよりほんの少々小さめですが、存在感は普通に十分であり、日本の道で使う分にはむしろT-Rocの「1825mm」という全幅の方が好都合でしょう。
デビュー時の搭載エンジンは最高出力150psの2L直4ディーゼルターボのみでしたが、2021年5月には同150psの2L直4ガソリンターボエンジンを追加。ちなみに駆動方式は、いずれのエンジン搭載車もFFです。
そして2022年7月には早くもマイナーチェンジを実施し、内外装デザインを少々変更するとともに、最高出力300psという強力な2L直4ガソリンターボエンジンを搭載する4WDグレード「T-Roc R」を追加しています。
▲先代フォルクスワーゲン ゴルフ(ゴルフ7)とおおむね似たテイストとなるT-Rocのインテリアデビューから丸3年もたっていないフォルクスワーゲン T-Rocですが、中古車の流通量は豊富で約390台。モデル全体としての価格は総額220万~600万円といったところです。
このうち、300psのT-Roc Rを除いて「普通のエンジンを搭載したT-Roc」のみで考えると、ディーゼルターボエンジン搭載グレードの狙い目ゾーンが総額220万~290万円ぐらい、ガソリンエンジン搭載グレードが総額250万~290万円ぐらいというニュアンスになります。
いずれのエンジンを選ぶとしても、総額200万円台半ばの予算でけっこうな低走行物件が狙えるはずです。
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フォルクスワーゲン T-Roc(初代・現行型)× 全国5:メルセデス・ベンツ GLC(初代)
●生産期間:2016年2月~2023年2月
●新車価格:597万~976.8万円
●中古車平均価格:約433.2万円
▲こちらが初代メルセデス・ベンツ GLCサイズ的にもブランド性の面でも「もう少し上のやつが欲しい……」と思うならば、コレしかないでしょう。2016年2月から2023年の初めまで販売された、天下のメルセデス・ベンツの売れ筋プレミアムSUVです。
メルセデス・ベンツのSUVには、もうひとつ上に「GLE」というのもあるのですが、GLEは全長4825mm×全幅1935mm×全高1795mmとけっこう巨大です。そのため、あくまで日本の道路を走ることを考えるなら、全長4660mm×全幅1890mm×全高1645mmの初代GLCこそがベストに近いでしょう。本国では「コンパクトSUV」というカテゴリーに入りますが、日本では決して“コンパクト”ではありません。
初期のパワートレインは最高出力211psの2L直4直噴ガソリンターボ+9速ATで、駆動方式は全車フルタイム4WDの「4MATIC」。その後、超強力な3L V6ツインターボを搭載する「メルセデスAMG GLC43 4マチック」やプラグインハイブリッドの「GLC350e」を追加し、2017年2月には後輪駆動の2Lガソリンターボ車「GLC200」と、4WDの2.2Lディーゼルターボ車「GLC220d 4マチック」を追加設定。
そして2019年10月には内外装デザインやエンジンなどを変更するマイナーチェンジが実施されました。ガソリン車である「GLC300 4マチック」には最高出力258psの2L直4ガソリンターボエンジンが搭載され、ディーゼル車であるマイチェン後の「GLC220d 4マチック」は同194psの2Lディーゼルターボエンジンに刷新されています。
▲同世代のメルセデス・ベンツ Cクラスとよく似たデザインを採用した初代GLCの運転席まわり中古車流通量は約340台と豊富で、全体の中古車価格は総額260万~780万円といったところ。この中から前期型のディーゼルターボエンジン搭載車を狙いたい場合は総額360万~500万円付近が主なターゲットゾーンとなり、前期型ガソリンターボ車の場合は総額290万~420万円付近と、若干お安くなります。
マイナーチェンジ後の後期型を探したい場合は、ディーゼルかガソリンかを問わず「総額520万~680万円ほど」というのが主な狙い目となるでしょう。
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メルセデス・ベンツ GLC(初代)× 全国6:BMW X3(3代目・現行型)
●生産期間:2017年10月~生産中
●新車価格:639万~998万円
●中古車平均価格:約479.6万円
▲現行型BMW X3。写真はマイナーチェンジ前の前期型メルセデス・ベンツの場合と同様に、BMWにもX3のひとつ上に「X5」というのがあって、それも素晴らしいSUVではあるのですが、日本の道で乗る分には全長4720mm×全幅1890mm×全高1675mmである現行型X3が「ちょうどいい感じ」だと言えるでしょう。2004年に登場した初代X3は慎ましいサイズ感でしたが、現行型(3代目)のX3はかなり立派なサイズに“成長”しています。
本国では「コンパクトSUV」にカテゴライズされることもある現行型BMW X3ですが、車内は十分以上に広く、荷室容量も初代メルセデス・ベンツ GLCと同じ550L。そして後席を倒せば1600Lまで拡大させることも可能です。
初期のパワートレインはガソリンおよびディーゼルの2L直4ターボで、ディーゼルの「xDrive20d」は最高出力190ps、ガソリンの「xDrive20i」は同184psをマーク。トランスミッションはいずれも8速ATで、駆動方式はフルタイム4WDです。
2018年9月には超強力な3L直6ディーゼルターボを搭載する「M40d」を追加し、2020年4月にはプラグインハイブリッドの「xDrive30e」も追加。そして2021年10月にはマイナーチェンジを実施してフロントマスクのデザイン変更を行うとともに、先進安全装備やコネクティッド系の機能が向上しています。
▲使われている部材の上質感もすこぶる高い現行型X3のインテリア中古車流通量は約530台ときわめて豊富で、中古車価格も総額270万~950万円と、きわめて上下には倍広い状況となっています。
この中で「総額800万円以上の後期型M40d」などを除いて現実的な線で考えるとすると、ガソリンターボの「xDrive20i」が総額360万~490万円ぐらい、ディーゼルターボの「xDrive20d」が総額340万~520万円付近が狙い目のゾーンとなるでしょう。ちなみに流通量はガソリン車よりディーゼル車の方が断然多いという状況です。
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BMW X3(3代目・現行型)× 全国7:ジャガー Eペイス(初代・現行型)
●生産期間:2018年2月~生産中
●新車価格:443万~854.8万円
●中古車平均価格:約397.7万円
▲英国のジャガーブランドが製造販売している「Eペイス」「メルセデス・ベンツもBMWも素敵だけど、自分はもう少しだけレアなブランドの方が好きなんだけど?」という場合には、英国のジャガーがリリースしている「Eペイス」というプレミアムコンパクトSUV(といっても日本ではミドルサイズに相当)に注目してみるべきでしょう。
2018年2月に上陸したジャガー Eペイスは、初代レンジローバーイヴォークにも採用されたジャガー・ランドローバーのFFプラットフォームをもとに開発されたSUV。発売当時のジャガーの中では最もコンパクトなサイズだったEペイスですが、それでも全長4410mm×全幅1900mm×全高1650mmと十分グラマラスであるため室内は広く、荷室容量はBMW X3よりも大きい577Lが確保されています。
搭載エンジンはガソリン、ディーゼルともに2Lの直4ターボで、ガソリン仕様は最高出力249psの「P250」と、同300psの「P300」という2種類を用意。ディーゼル仕様は同180psとなる「D180」のみがラインナップされました。トランスミッションは全車9速ATで、駆動方式はフルタイム4WDです。
2018年12月には。2L直4ガソリンターボエンジンの最高出力を200psに抑えた「P200」が追加され、2021年2月には大幅改良を実施。内外装デザインを見直すとともに、ディーゼルエンジンはマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた最高出力204psの2L直4ディーゼルターボに変更されました。
▲ジャガーらしい「スポーティな雰囲気」が強く意識されているEペイスの運転席まわり直近の中古車流通量は約150台で、ガソリン車とディーゼル車の比率は4:6といったところ。モデル全体の中古車価格は総額270万~760万円ぐらいとなっています。
2021年2月以降の後期型はまだ流通量が少なく、中古車価格も決して安くはありませんが、それ以前の年式であれば、まずまず現実的な予算で狙うことも可能です。具体的には、ガソリンターボの「P200」または「P250」が総額310万~410万円というイメージで、ディーゼルターボの「D180」は総額320万~420万円付近が狙い目のゾーンとなるでしょう。
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ジャガー Eペイス(初代・現行型)× 全国8:ボルボ XC60(2代目・現行型)
●生産期間:2017年10月~生産中
●新車価格:599万~1034万円
●中古車平均価格:約550.5万円
▲「2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー」だけでなく、世界中で数多くの賞を総なめした現行型ボルボ XC60輸入SUVといえば、北欧スウェーデンの「ボルボ」を選択肢に入れないわけにはいかないでしょう。
近年のボルボ製SUVであればどれを選んでも間違いないとは思いますが、その中でも「十分なプレミアム感」と「まずまず現実的なお手頃価格感」のバランスに優れているのが、現行型の「XC60」です。
通算2代目となる現行型ボルボ XC60が登場したのは2017年10月。上級モデルであるXC90と同じ新世代のプラットフォーム「SPA」を採用し、エクステリアデザインも “トールハンマー”と呼ばれるT字型LEDデイライトを備えた最新のボルボデザインに変更。そして北欧テイストが炸裂しているインテリアも、スウェーデンの高級ガラスメーカー「Orrefors」製のクリスタルを使用したシフトレバーや、流木をモチーフにした「ドリフトウッドパネル」など、相当しゃれています。
ボディサイズは全長4690mm×全幅1900mm×全高1660mmという存在感のあるもので、初期のパワートレインは最高出力254psの2L直4ガソリンターボの「T5」と、同320psをマークする2L直4スーパーチャージャー+ターボの「T6」、同190psの2L直4ディーゼルターボである「D4」を基本に、プラグインハイブリッドの「T8」もラインナップ。駆動方式は全車フルタイム4WDで、トランスミッションは8速ATです。
2020年4月には48Vハイブリッドを搭載する「B5」を追加し、同年8月には「D4」と「T6」を廃止して、48Vハイブリッドシステムに電動スーパーチャージャーを加えた「B6」をラインナップ。その後も様々な仕様変更を行いながら、電動パワートレインの道を突き進んでいます。
▲いわゆる「北欧デザイン」のテイストが炸裂している現行型XC60のインテリア。優雅な空間だ現在の中古車流通量は約660台で、モデル全体としての価格は総額300万~900万円といったところ。このうち、総額300万円付近の物件は多走行である場合が多く、総額700万円以上のグループは「……それならいっそ新車を買った方が?」と思わせる部分があります。
そのため、中古車としてのバランスに優れているのは総額350万~400万円付近のT5(最高出力254psの2Lガソリンターボ)か、総額370万~450万円あたりのD4(同190psの2Lディーゼルターボ)だと言っていいでしょう。最高出力320psの「T6」はやや高額で、そもそも中古車の流通量が少ないというのがネックになります。
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ボルボ XC60(2代目・現行型)× 全国9:シトロエン C5 X(初代・現行型)
●生産期間:2022年10月~生産中
●新車価格:484万~653.8万円
●中古車平均価格:約495.7万円
▲セダンとステーションワゴン、そしてSUVの“いいところ取り”を目指して作られたシトロエンのフラッグシップ、C5 XSUVというのは思いっきり流行中のジャンルだけあって、BMWやフォルクスワーゲン、ボルボなどメジャーなブランドのそれを買うと「周囲とカブりまくってしまう」というおそれもあります。
そういったカブりを避け、なおかつかなりいい感じの高年式輸入SUVを、まあまあ現実的な予算で購入したいとなったら……コレしかないでしょう。フランスのシトロエンが作っている「C5 X」という、2022年10月にデビューしたばかりのプレミアムSUVです。
シトロエン特有の「なんとも前衛的というか難解なデザイン」は好みが分かれるところかもしれませんが、C5 Xの実物を見てみれば、多くの人が「……これはこれでステキかも?」と思うはずです。フランスの粋を集めた(?)エクステリアデザインは謎であると同時にセクシーかつラグジュアリーであり、インテリアデザインもしゃれています。
そしていざ運転してみても、シトロエン C5 Xはかなりいい車です。
全長4805mm×全幅1865mm×全高1490mmのボディは、高速道路では矢のように直進し、カーブは「地面に張り付いたかのよう」といったニュアンスで駆け抜けることができます。また1.6Lターボエンジンに110psのモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド車のパワーユニットはかなり強力ですが、普通にお手頃価格な「最高出力180psの1.6Lターボエンジンだけ」というグレードでも十分以上の力強さを感じることができるでしょう。
▲シトロエン C5 Xのコックピット付近はおおむねこのようなデザイン中古車の流通量は約25台と少なめですが、この車を選ぶユーザーがそう多いとは思えませんので、まぁ十分な数が流通中であるといえます。そして中古車価格は、1.6Lガソリンターボを積む「シャインパック」の場合で総額510万~540万円といったところ。
決して安い中古車ではありませんが、総額500万円ちょいで「素晴らしい性能とデザイン、そして謎の希少性」を獲得できると考えれば――ある種の人にとっては「安い!」と思える可能性も大です。
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シトロエン C5 X(初代・現行型)× 全国10:キャデラック エスカレード(5代目・現行型)
●生産期間:2020年11月~生産中
●新車価格:1490万~1800万円
●中古車平均価格:約1594.7万円
▲全長は5.4m近くに達し、全幅は2mを超える現行型キャデラック エスカレード「予算1500万円近辺で輸入SUVを買う」となると多くの場合、候補は現行型メルセデス・ベンツ Gクラスや現行型ポルシェ カイエン、あるいは現行型ランドローバー ディフェンダーあたりになるのでしょう。
それらはどれも(かなり)ステキなSUVですが、それと同時に、人気があるだけに「周りとカブりまくる」というリスクもあります。六本木付近を1時間ぐらい走っていると、Gクラスやカイエンだと同じ車種と最低でも10回はすれ違いそうですし、ディフェンダーでも4回ぐらいはすれ違うかもしれません。
もしもそこが気になるとしたら、選ぶべきはコレでしょう。最強にして最凶レベル(?)の存在感とサイズ感を誇るアメリカンSUV、現行型のキャデラック エスカレードです。
通算5代目にあたる現行型キャデラック エスカレードは全長5382mm×全幅2060mm×全高1948mmという、横綱クラスの(?)ボディに、最高出力426ps/最大トルク623N・mの6.2L V8ガソリンエンジンを組み合わせたフルサイズSUV。トランスミッションは10速ATで、駆動システムにはセレクタブル4WDが採用されています。
▲現行型エスカレードの全長はなんと5382mm! 国産SUVにはない迫力だで、この車は見てのとおりの凶悪な(?)フロントマスクと巨大すぎるほど巨大なガタイを有しているわけですが、そんなSUVに乗っているドライバーが凶悪な“オラオラ運転”をしたくなるかといえば、それがまったくなりません。
エスカレードは周囲の車たちとあまりにもサイズ感と存在感が異なるため、まるで小学校のクラスに1人だけ大人が紛れ込んでしまったような気分になります。その結果として、小学生相手にオラつく大人はいないのと同じ理屈で、エスカレードを運転しているととっても“優しい気持ち”になってしまうのです。
そして現行型エスカレードはこう見えてドライブフィールもなかなか上質で、インテリアデザインは明らかに上質でハイセンスです。そのため本当にゆったりとした気分で、安全第一と思いやりの気持ちでもって運転し続ける――という結果に、ほとんどの人がなるでしょう。
▲「湾曲型OLEDディスプレイ」はひたすらおしゃれであると同時に、4Kテレビの2倍という高精細度が実現する視認性の高さも魅力となるそんなある意味素晴らしいSUVは、現行型メルセデス・ベンツ Gクラスの中古車を買うのととおおむね同じような予算で購入することができます。Gクラスももちろんステキですが、より一層ステキで個性的な選択をしてみたい――と考える人には、現行型キャデラック エスカレードは間違いなく“超オススメの1台”です。
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キャデラック エスカレード(5代目・現行型)× 全国【Q&A】輸入SUV購入でよくある疑問
A. 車の“国籍”が違うからといって、車としての基本的な部分が何か大きく変わるわけではありません。その意味で「国産SUVと輸入SUVに特に違いはない」と言えるのですが、いくつか存在する細かな違いは、おおむね下記のとおりでしょう。
・ボディの「全長」は車格に応じて様々だが、「全幅」は輸入SUVの方が広い場合が多い
・アメリカ製SUVはレギュラーガソリンを使用するが、欧州製SUVはハイオクガソリンを使用する
・一概には言えないが、修理の際に使用する部品の値段は国産SUVより高額である場合が多い
A. これは国産SUVとまったく同じです。一般的な中古車販売店や、その車種を専門に扱う中古車販売店、あるいは正規ディーラーの中古車部門などで、ごく普通に購入することができます。
A. 車の運転にも“国籍”はさほど影響を与えないため、国産SUVが普通に運転できる人であれば、輸入SUVもごく普通に運転できるでしょう。また最近のモデルであれば、ほとんどは輸入SUVであってもハンドル位置は「右」です。強いて言うのであれば、全幅(車幅)が国産SUVよりも広めである場合が多いため、狭い道でのすれ違いなどには注意する必要があります。
※記事内の情報は2023年5月12日時点のものです。

自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
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ジープ
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