ドイツ車の代表的なメーカー一覧|人気の理由やモデルを輸入中古車評論家が解説!
カテゴリー: 特選車
タグ: メルセデス・ベンツ / BMW / アウディ / フォルクスワーゲン / ポルシェ / ミニ / セダン / ハッチバック / クーペ / SUV / クロスオーバーSUV / ミニ / Gクラス / A4 / 911 / Q5 / ゴルフ / Cクラス / ミニクロスオーバー / X3 / 3シリーズ / カイエン / T-Roc / 伊達軍曹
2023/08/08
ドイツ車の人気が高いのはなぜ?
ひと口に「輸入車(海外車)」といってもその生産国はいろいろなわけですが、数ある輸入車(海外車)の中でも最も人気が高く、今も昔も多くの人にとっての“憧れ”であり続けているのは、なんといっても「ドイツ車」でしょう。
ドイツで作られている車はなぜ、そんなにも人気が高いのか? 他の国で作られている車とはいったい何が違うのか? というかそもそもドイツにはどんな自動車メーカーがあって、それぞれの特徴や魅力はどういったものなのか?
この記事ではそんなドイツ車にまつわるもろもろを、なるべくわかりやすく解説してまいります。
代表的なドイツ車メーカーは計6ブランド
現在、ドイツを本拠地としている主な自動車メーカーおよびブランドは下記のとおりです。
●メルセデス・ベンツ
●BMW
●アウディ
●フォルクスワーゲン
●ポルシェ
●ミニ
中でもメルセデス・ベンツとBMW、アウディは俗に「ドイツ御三家」と呼ばれているほど超メジャーな存在ですが、その他の代表的メーカー/ブランドであるフォルクスワーゲン、ポルシェ、ミニも、それぞれの生産車が世界中で大人気となっています。
ドイツ車の特徴とは?
ドイツ車全般におおむね共通する特徴は、「走行性能が高い」ということと「質実剛健である」という2点でしょう。
「走行性能が高い」というのは要するに、どんな種類の車にも絶対に要求される「走る」「曲がる」「止まる」という各項目における性能が高いということです。近年はどの国の車もこの3つの性能は十分に高いといえますが、「中でもドイツ車はとりわけ高い」という傾向があります。
ドイツ車全般の走行性能の高さをもたらしているのは「アウトバーン」の存在です。
アウトバーン(Autobahn)とは、総延長約1万3200kmに及ぶドイツの高速道路。日本の高速道路では、車は100km/hまたは120km/hまでしか出すことができませんが、アウトバーンの約50%を占める「速度無制限区間」では、文字どおり何km/hであっても出すことができます。
片側3車線となる速度無制限区間は、一般的な大衆車が200km/hほどで巡航している隣の車線を、高級車が300km/hで走り抜けていく――というようなニュアンスで運用されています。
ドイツでは昔から、「そういった速度でも安全に直進できて、安心して曲がれて、そして問題なく止まれること」が、ハイパフォーマンスな高級車だけでなく、一般的なクラスの車にも要求されてきました。その結果としてある意味必然的に、ドイツの車は「高い走行性能」を獲得するに至ったのです。
▲写真は大衆車クラスに相当するフォルクスワーゲン ポロの先代モデル。このような車でもアウトバーンでは「200km/hで普通に巡航する」ということが求められるため、ドイツ車全般の基本的な走行性能は強靭なものとなっているもうひとつの特徴とされるのは「質実剛健である」ということ。質実剛健とは、小学館のデジタル大辞泉によれば「飾り気がなく、まじめで、強くてたくましいこと」を意味する言葉です。確かにドイツ車には、そういった特色があるといえるでしょう。
ドイツ車は決して「飾り気がない」というほどではないのですが、「逆に飾り気こそを最優先課題としたい!」というニュアンスもあるイタリア車と比べれば、ドイツ車全般のエクステリアやインテリアは「飾り気に欠ける」とは言えます。
では、「飾り気」に投入されなかった分の意思やパワーがどこに向かったかといえば、それは「まじめで、強くたくましいこと」に向かいました。
「デザイン処理の観点だけでいうと、ココをこうした方が断然カッコよくなるのだが、その分だけ、安全性や整備性などは若干だが低下する可能性がある」みたいな案件があった場合、ドイツのメーカーは「カッコよくあること」は選ばず、「仮に多少ダサいビジュアルになったとしても、安全性や整備性などには妥協しない」という方向を選ぶ傾向にあります。
このあたりが「ドイツ車=質実剛健」と言われるゆえんであり、世界中の多くのドライバーが「ドイツ車を選んでおけばまず間違いない」と判断している理由です。
▲こちらは先代のフォルクスワーゲン ゴルフ。同クラスのイタリア車と比べると華のないフォルムではあるが、いざ乗ってみると、この車の「真面目さ」みたいなものが誰でも体感できるはずなぜドイツには自動車メーカーがたくさんあるのか?
ドイツには、自動車メーカーが存在する近隣の欧州諸国のそれと比べて、断然多くの自動車メーカーが存在しています。
例えば、お隣のフランスには「ルノー」「プジョー」「シトロエン」「DS」「ブガッティ」というブランドがありますが、このうちプジョーとシトロエンおよびDSは「同じ1つの会社が展開している別ブランド」であり、ブガッティはかなり特殊な、それこそ数億円レベルのハイパーカーをごく少量だけ生産しているメーカーです。
そのため実質的には「フランスにはルノーとプジョーしかない」とも言えるのです。
それに対して、ドイツには「メルセデス・ベンツ」「BMW(およびミニ)」「アウディ」「フォルクスワーゲン」「ポルシェ」という、計5つの独立した自動車メーカーが存在しています。
ドイツに自動車メーカーが多い理由は、「メーカーそれぞれの個性と技術力が、それぞれ突出しているから」だと考えられます。
ドイツに限らず、大昔は今よりもずっと多くの自動車メーカーが各国に存在していました。しかし、それらのほとんどは歴史の流れの中で消滅してしまったり、名前としては存続していても、「巨大自動車メーカーグループの中にある単なるブランド名」へと変化してしまっています。
メーカーとしての存在が消滅してしまったり、あるいは「単なるブランド名」になってしまった理由は、もちろん様々です。
しかしあえてひとことで言うとしたら、結局のところは「そのメーカーならではの個性と技術がいささか欠けていたから」です。それゆえに業績不振となって廃業してしまったり、あるいは他社に買収されて「ブランド名だけ残りました」という結果になったのです。
しかし、ドイツに現存している5つのメーカーと1つのブランドは、強烈で代替不能な個性を備えており、それぞれのメーカーが、独自のハイレベルな技術を投入して車づくりを行っています。だからこそ長い年月の中でも消滅せず、他社に吸収もされず、元気に生き残っているわけです。
ドイツ車に乗るということの真の魅力は、そういった各メーカーそれぞれの強烈な個性と技術を味わうこと――なのかもしれません。
▲写真はポルシェ 911のテール部分。ポルシェもまた、長らく生き残っているだけあって強烈な個性を持ち合わせている、代替不能な自動車メーカーだ代表的なドイツ車メーカー① メルセデス・ベンツ
ドイツ南部のシュトゥットガルトに本拠を置く、1926年創業の自動車メーカー。現在はコンパクトカーなども製造していますが、もともとは富裕層のための高級大型乗用車だけを作っていた自動車メーカーでした。
現在作られているコンパクトカーなども、その流れをくんだ「あくまでもプレミアムなコンパクトカー」として設計されています。乗り味はモデルによって様々ですが、基本的には「重厚なフィーリングとタッチ」が、メルセデス・ベンツ各車の特徴となっています。
ドイツ人技術者であるカール・ベンツが1886年に創設した世界最古の自動車メーカーと、ほぼ同時期にゴットリープ・ダイムラーが創設した自動車メーカーが1926年に合併して誕生。
1930年代から40年代半ばまでは戦闘機のエンジンや軍用車両の製造も行いましたが、戦後は高級大型乗用車の製造に特化し、世界中の富豪や王族などに愛用されるモデルを続々とリリース。
1970年代頃からは比較的小ぶりなコンパクトクラスの製造も始め、現在はコンパクトカーから大型セダンおよびSUVまでを製造する「高級車分野におけるフルラインメーカー」へと変化。2022年には世界で約204万台を販売しています。
また、メルセデス・ベンツは1930年代からモータースポーツにも積極的で、現在は「Mercedes-AMG F1」としてF1グランプリに参戦しています。
▲写真は1971年モデルのメルセデス・ベンツ 300SEL 6.3
中古車価格帯:総額450万~830万円
▲メルセデスのセダンの中では一番人気となっている現行型Cクラス1982年に発売された「190E」を源流とするコンパクトセダンシリーズが「Cクラス」です。しかし、現在のCクラスは「コンパクト」と呼ぶのがはばかられるほど立派なサイズとなり、メカニズムや質感なども、上級シリーズである「Eクラス」に近いものとなっています。
通算5代目となる現行型Cクラスが発売されたのは2021年6月。全長4785mm ×全幅1820mm × 全高1435mmというボディサイズは先代トヨタ クラウンに若干近いものがあります。
パワーユニットはマイルドハイブリッドシステムを採用した1.5L 直4ガソリンターボと2L 直4ディーゼルターボのほか、プラグインハイブリッド(PHEV)もラインナップしています。
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メルセデス・ベンツ Cクラス(5代目)
中古車価格帯:総額930万~2500万円
▲圧倒的な人気のため新車の品薄が続いている現行型メルセデス・ベンツ GクラスNATO(北大西洋条約機構)に採用された軍用車の民生版としてスタートした屈強なオフローダーです。基本的な構造をほぼ変えないまま1970年代から2018年まで製造され、「ゲレンデヴァーゲン」との俗称で世界中で大ヒットを記録。
がらりと生まれ変わった現行型Gクラスが登場したのは2018年6月。基本的なフォルムや機構は従来型をおおむね踏襲しましたが、やや丸みを帯びたエクステリアデザインを採用するとともに、9速ATや現代的なステアリング方式、様々な運転支援システムの採用などにより、ぐっと現代的なSUVへと生まれ変わりました。
パワーユニットは4L V8ガソリンツインターボと3L 直6ディーゼルターボが基本となります。
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メルセデス・ベンツ Gクラス(W463型)代表的なドイツ車メーカー② BMW
ドイツ南部のバイエルン州ミュンヘンを本拠地とする、1916年創業の自動車メーカー。もともとは航空機用エンジンの製造メーカーとしてスタートしただけあって、高回転域まで気持ちよく回るスポーティなエンジンと、そのエンジン性能をフルに生かせる強固な車台などがもたらす「スポーティな乗り味」が、BMWがつくる車の基本的な特徴。
コンパクトな「1シリーズ」から、フルサイズセダンである「7シリーズ」や大型SUVの「XM」までの幅広い車種を製造販売しており、2022年は世界で約240万台を販売。これはプレミアムカーの分野では世界ナンバーワンの販売台数です。
1916年に航空機エンジンメーカーとして創業され、翌1917年に社名をBMW AG(バイエルン発動機製造株式会社)に変更。1922年に二輪車の製造を開始し、1932年には自社開発四輪車の製造を開始しました。
第二次世界大戦を経て1951年に四輪車の製造を再開し、1971年には「BMW 3.0CS」により、独自のスポーツクーペ像を確立。
1975年から77年にかけては、現在もBMWの主力モデルとして販売されている「3シリーズ」「6シリーズ」「7シリーズ」の初代モデルを矢継ぎ早にリリースしました。
そして1981年には、他ブランドに先駆けていち早く日本法人「BMWジャパン株式会社」を設立し、日本市場での販売を拡大。以降、「ミニ」ブランドの取得や電気自動車「iシリーズ」の拡充などを行いながら、日本においても世界マーケットにおいても「スポーティでプレミアムな人気ブランド」としてポジションを堅持し続けています。
▲BMWのスポーツクーペ像を確立させた3.0CS。写真は1971年モデルの3.0CSL
中古車価格帯:総額250万~900万円
▲メルセデス・ベンツ Cクラスと人気を二分している現行型BMW 3シリーズBMWラインナップの中核を成しているコンパクトセダン。コンパクトといってもメルセデス・ベンツのCクラスと同じく、現行型の3シリーズは「コンパクト」という呼称がもはやふさわしくないサイズ感のプレミアムセダンへと成長しています。
2019年3月に販売開始となった現行型は、3シリーズとしては通算7代目にあたるモデル。BMWセダンの伝統的なスタイルを踏襲しつつも、新世代のデザインコンセプトを取り入れることで、よりスポーティで洗練されたたずまいに仕上がっています。
ボディサイズは現行型メルセデス・ベンツ Cクラスとおおむね同寸といえる全長4715mm × 全幅1825mm × 全高1440mmで、パワーユニットは2L 直4ガソリンターボと2L 直4ディーゼルターボ、さらには高出力な3L 直6ガソリンターボとプラグインハイブリッドを用意。
2022年9月に、内外装デザインの変更を中心とするマイナーチェンジを行いました。
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BMW 3シリーズ(G20型)
中古車価格帯:総額260万~890万円
▲日本でも扱いやすいサイズで大人気の現行型BMW X3近年、BMWはSUVにおいても「iX」などの電気自動車(EV)に注力していますが、その車両価格はまだかなり高額です。まずまず現実的なプライスでイケるガソリンエンジン搭載のSUVでは、コンパクトSUVである「X3」が代表的な売れ筋モデルです。
通算3代目となる現行型X3は2017年10月に上陸したコンパクトクロスオーバーSUVですが、「コンパクト」というのは欧州基準であって、日本で使う分には、全長4720mm × 全幅1890mm × 全高1675mmのボディは「堂々たるサイズ感」あるいは「まずまずちょうどいい大きさ」だと感じられるでしょう。
パワーユニットはガソリンとディーゼルの2L 直4ターボが基本ですが、その他にも3L直6ガソリンターボやプラグインハイブリッドもラインナップされています。
2021年10月にはマイナーチェンジが実施されて内外装デザインを変更するとともに、ハンズオフ運転も可能な運転支援システムが搭載されるようになりました。
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BMW X3(3代目)代表的なドイツ車メーカー③ アウディ
ドイツ南部のドナウ川沿いの街、インゴルシュタットに本拠を置く高級乗用車メーカー。資本関係的にはフォルクスワーゲン社の子会社にあたりますが、アウディ社は同グループの中でも中級から上級価格帯のレンジを担当し、プレミアム感あふれる数々のモデルを製造開発しています。
メーカーとしての特徴は「常に先進的な技術とデザインを市販車に投入する」といったニュアンスのもので、強い押し出し感がありながらも、都会的な洗練も感じさせるデザイン力は、近年のアウディの大きな特徴といえるでしょう。
また、フルタイム4WDの「クワトロシステム」も、アウディがつくっている車の大きな特徴のひとつです。
アウディ社の源流は、最初期のメルセデス・ベンツ社で工場長を務めていたアウグスト・ホルヒが設立した「ホルヒ社」までさかのぼります。ホルヒ社は1910年に「アウディ」と社名を改め、第一次世界大戦後の不況の中、アウディとDKW、ホルヒ、ヴァンダラーの4社が合併して1932年に「アウトウニオン社」が誕生。
そのアウトウニオン社が紆余曲折の末に社名を改めて「アウディAG」としたのが、現在のアウディ社です。アウディのエンブレムである4つの輪「フォーシルバーリングス」は、アウトウニオン社の設立に参加した4社の団結を意味しています。
▲1980年代のラリーでも大活躍したアウディ クーペ クワトロ。4つのリングは、合併前に存在していた4社の団結を表している
中古車価格帯:総額140万~630万円
▲メルセデス・ベンツ CクラスやBMW 3シリーズに相当するカテゴリーに属する現行型アウディ A4アウディ A4は、1972年に登場した「アウディ80」の流れをくむCセグメントまたはDセグメントのプレミアムセダン。2016年に上陸した現行型は、A4としては5代目にあたり、源流であるアウディ 80から数えると9代目に相当します。
現行型は全長4735mm × 全幅1840mmという余裕あるサイズにより広いキャビンとラゲージスペースを確保。フルモデルチェンジを機にプラットフォームは最新の「MLB evo」となり、各種運転支援システムや安全装備も充実するに至りました。
初期のエンジンは、ミラーサイクルを採用する190psの2L 直4ガソリンターボがFF車に搭載され、4WDのクワトロには252psを発生するハイパワー版の2L 直4ガソリンターボが搭載されました。
2020年10月には大幅改良を行い、内外装デザインを変更するとともに、エンジンにマイルドハイブリッド機構を追加。また、2021年1月には2L ディーゼルターボエンジンも追加されています。
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アウディ A4(5代目)
中古車価格帯:総額270万~690万円
▲こちらが現行型アウディ Q5ここ最近のアウディは「e-tron」という名称のEVにも力を入れていますが、一般的なガソリンエンジンを搭載するSUVの中では、ミドルサイズのアウディ Q5が“代表的なモデル”ということになるでしょう。
2017年10月に発売された現行型アウディ Q5は、全長4680mm × 全幅1900mm × 全高1665mmのミドルサイズSUV。Q5としては2代目にあたります。
プラットフォームはアウディ A4と同じく最新の「MLB evo」で、初期の搭載エンジンは最高出力252psの2L 直4ガソリンターボ。
2019年2月には2L 直4ディーゼルターボエンジンを追加し、2021年2月にはマイナーチェンジを実施。内外装デザインを変更するとともに、ガソリンおよびディーゼルのターボエンジンにマイルドハイブリッドシステムが追加されました。
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アウディ Q5(2代目)代表的なドイツ車メーカー④ フォルクスワーゲン
フォルクスワーゲンAGは、ドイツ北部のヴォルフスブルクを本拠地とする巨大自動車メーカー。傘下には前述したアウディ社の他にも様々なメーカー/ブランドがあり、ヨーロッパでは20年以上にわたって最大の市場シェアを維持しています。
そんなフォルクスワーゲングループの中で「フォルクスワーゲン」は、いわゆる大衆的な実用車から中級クラスまでの乗用車の製造を主に担当。1960年代に世界中を席巻したビートルこと「タイプ1」や、世界中の実用ハッチバックの規範となった「ゴルフ」などが、同社の個性を最も色濃く表現しているモデルです。
とはいえ、近年は「フォルクスワーゲン=大衆クラスから中級クラスを担当」とも言いきれないモデル展開となっており、様々なプレミアムクラス寄りの乗用車も開発。それらモデルも、世界中で人気を博しています。
1930年代に「ドイツの国民車」として企画されたフォルクスワーゲン タイプ1を製造する目的で1937年に生まれた「フォルクスワーゲン準備会社」が、現在のフォルクスワーゲン社の源流です。ちなみにVolkはドイツ語で「人」を意味し、Wagenは「車」という意味です。
第二次世界大戦が始まるとフォルクスワーゲン社は軍需品の生産に移行しましたが、1945年に戦争が終わるとタイプ1の製造が再開されました。タイプ1は抜群の耐久性と経済性によって世界中で大ヒットを記録。そして1970年代になると、現代まで続いているゴルフの初代モデルが誕生しました。
それ以降フォルクスワーゲン社は、世界市民の“良き足”となる実直な実用車を多種多様に開発および製造販売し続け、今日では世界有数の巨大自動車メーカーにまで発展しています。
▲1974年に登場し、世界に衝撃を与えた初代フォルクスワーゲン ゴルフ
中古車価格帯:総額240万~700万円
▲コックピット内がデジタル化され、エクステリアデザインもアグレッシブになった現行型フォルクスワーゲン ゴルフ1974年に誕生したフォルクスワーゲン ゴルフの初代モデルは、スペース効率と走行性能が革命的なまでに優れていた小型実用ハッチバックでした。そんなゴルフシリーズの8代目モデルとして2021年6月に登場したのが現行型のゴルフです。
ボディサイズは全長4295mm × 全幅1790mm × 全高1475mmで、プラットフォームは最新の「MQB」と呼ばれるもの。
パワーユニットにはマイルドハイブリッドシステムが採用され、当初は最高出力110psの1L 直3ガソリンターボと、同150psの1.5L 直4ガソリンターボを搭載。その後は2L 直4ディーゼルターボや各種のハイパフォーマンスエンジンも追加し、ラインナップを拡充しています。
また、運転席付近の様々なデジタル化が推進さらたというのも、現行型ゴルフの大きな特徴です。
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フォルクスワーゲン ゴルフ(8代目)
中古車価格帯:総額210万~660万円
▲人気のコンパクトSUVであるフォルクスワーゲン T-Roc2020年7月に発売されたフォルクスワーゲン 「T-Roc」は、比較的大柄な「ティグアン」と小ぶりな「T-Cross」の中間的なサイズとなる、ややクーペ的なフォルムのスタイリッシュなSUV。
ボディサイズは全長4240mm × 全幅1825mm × 全高1590mmで、車台は現行型ゴルフと同じ最新のモジュラープラットフォームである「MQB」を採用しています。
上陸当初のパワートレインは最高出力150psの2L 直4ディーゼルターボエンジン+7速デュアルクラッチ式ATで、基本グレードの駆動方式はFFのみでした。
2021年5月には最高出力150psの1.5L 直4ガソリンターボエンジンを追加し、2022年7月に早くもマイナーチェンジを実施。内外装デザインを微妙に変更するとともに、最高出力300psという強力な2L 直4ガソリンターボを搭載する「T-Roc R」を追加。このグレードのみ、駆動方式は4WDが採用されています。
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フォルクスワーゲン T-Roc(初代)代表的なドイツ車メーカー⑤ ポルシェ
スポーツ性能と実用性が同居する稀有なスポーツカー「911」の他、様々なスポーツカーや高性能SUVを作っている、ドイツ南部のシュトゥットガルトを本拠地とする自動車メーカー。
高性能で高機能、さらにはラグジュアリーでもあるモデルのみを生産しているため、その車両価格は決して安くはなく、911の場合は一番安いモデルでも車両価格は1600万円以上で、コンパクトSUVである「マカン」であっても800万円を超えます。
が、その価格に納得できるだけでなく「お釣りがくる」と感じられるほど、ポルシェ社が作るすべての車は精密にして上質です。
才能あふれるエンジニアだったフェルディナント・ポルシェが1931年に登記した「名誉工学博士F.ポルシェ有限会社」が源流。1930年代にフォルクスワーゲン タイプ1の原型となるモデルの設計と製造を行い、航空機用エンジンの設計も請け負っていました。
第二次世界大戦による混乱を経て、終戦後の1948年には初の自社ブランドによるスポーツカー「タイプ356」を製造し、1950年代にはモータースポーツで活躍。そして1960年代になると、現在も世界中の車好きに愛され続けている911の初代モデルをリリースし、以降は「世界トップレベルのスポーツカーメーカー」としての地位は盤石に。
その後も各種スポーツカーの開発と製造、モータースポーツへの参戦を続けながら歴代の911をリリースし続けましたが、2000年代入ると高性能SUVの分野にも参入。現在では「カイエン」やマカンに代表されるポルシェ製高性能SUVは、ポルシェ社の売上の半分以上を占めるに至っています。
▲1964年に生産が始まった初代ポルシェ 911
中古車価格帯:総額1600万~4500万円
▲こちらが現行型のポルシェ 911カレラ現代のスポーツカーはエンジンを車体の前方または中央付近に配置していますが、この車が初登場した1960年代はエンジンを車体の後方に置き、後輪を駆動させるという方式が一般的でした。RR(リアエンジン・リアドライブ)といわれるその方式は後にすたれたのですが、そんなRRレイアウトをかたくなに守り続け、なおかつ超一流の運動性能を発揮し続けているのが、歴代のポルシェ 911です。
通算8代目となる現行型911が登場したのは2019年8月。様々なグレードやエンジンタイプが存在している911ですが、最もベーシックな「911カレラ」は最高出力385psの3L 水平対向6気筒ターボエンジン+デュアルクラッチ式8速ATという組み合わせ。
高出力版である「カレラS」は排気量こそカレラと同じ3Lですが、450psの最高出力をマークします。
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ポルシェ 911(992型)
中古車価格帯:総額720万~1900万円
▲ポルシェのフラッグシップSUVである現行型カイエンポルシェ カイエンは、それまではスポーツクーペの専業メーカーだったポルシェが初めて発売した高性能SUV。カテゴリー的にはもちろんSUVなのですが、その動力性能や身のこなしは「ほぼスポーツカー」と言えるものです。
2017年12月に発売された現行型は3代目にあたるモデルで、当初は最高出力340psの3L V6ターボと同550psの4L V8ツインターボ、同440psの2.9L V6ツインターボという3種類のパワーユニットを用意。
その後はプラグインハイブリッドなども追加しつつ、2023年4月にビッグマイナーチェンジを敢行。内外装デザインを変更するとともにコックピット周辺を大幅にデジタル化し、パワーユニットも刷新されています。
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ポルシェ カイエン(3代目)代表的なドイツ車メーカー⑥ ミニ
ドイツの自動車メーカーであるBMWが展開しているコンパクトカーのブランドです。
ミニはもともと英国のブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)が1959年に発売した名作小型車でしたが、2000年に生産と販売を終了。その後、「ミニ」に関するすべての権利を取得したBMWが、英国の元祖ミニをモチーフに新たに開発したミニが、現在で販売されているミニです。
当初は3ドアハッチバックのみというラインナップでしたが、その後はコンバーチブルやSUV、ステーションワゴンなどの様々なボディタイプが追加され、現在は「3代目のBMW製ミニ」が、日本やヨーロッパをはじめとする各地で大人気となっています。
1959年から長らく、一度もモデルチェンジされることなく製造販売され続けた「英国車のミニ」でしたが、惜しまれながらも2000年に販売を終了。
それと並行して、1994年にミニに関するすべての権利を得ていたBMW社は「次期型ミニ」の開発プロジェクトを進行させ、1997年には2台のコンセプトカーを発表。そして2001年には「BMWによるミニ」の初代市販モデルが本国で発売され、翌2002年3月には日本でも発売されて大ヒットを記録しました。
2002年7月には2代目へとフルモデルチェンジされ、その後2014年4月には3代目(現行型)へと再びモデルチェンジ。この間に様々な派生ボディタイプを追加しながら、現在に至っています。
▲ロンドンの街を走る現行型ミニの前期型(右)と、そのご先祖様である英国の元祖ミニ(左)
中古車価格帯:総額70万~620万円
▲こちらが現行型ミニの3ドアハッチバック。写真のグレードは「クーパーS」フルモデルチェンジを受けて2014年3月に登場した3代目のミニ。基幹となるボディタイプは3ドアハッチバックですが、この3代目からは「5ドアハッチバック」も選べるようになっています。
ボディサイズは全長3860mm × 全幅1725mm × 全高1430mmという3ナンバーサイズになり、“ミニ”という割にはやや大きくなりましたが、その分だけ居住性や積載性は向上しました。
2018年途中に最初のマイナーチェンジを行い、2021年5月には2度目のマイナーチェンジを実施。内外装デザインを変更するとともに、運転支援システムの強化も行われました。
直近の世代が搭載しているパワーユニットは1.5Lおよび2Lのガソリンターボと、1.5Lのディーゼルターボ。トランスミッションは7速のデュアルクラッチ式ATです。
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ミニ ミニ(3代目)
中古車価格帯:総額140万~630万円
▲本国では「ミニ カントリーマン」という、英国時代から続く伝統の車名を採用しているが、日本では商標の関係で「ミニクロスオーバー」という車名にミニファミリーの一員として2011年に追加されたコンパクトSUV。現行型はミニクロスオーバーとしては2代目のモデルで、日本では2017年2月に発売されました。
従来型(初代)よりもボディサイズがひと回り拡大されたことで居住スペースと荷室容量は大幅に拡大され、乗り心地やインテリアの仕立てなどの質感も向上。
初代は販売台数の9割近くがディーゼルモデルであったことから、当初のパワーユニットはディーゼルターボエンジンとプラグインハイブリッド車のみでしたが、途中から1.5L 直3ガソリンターボエンジンも追加しています。
2020年9月にはマイナーチェンジが行われ、内外装デザインや装備内容を変更するとともに、パワーユニットを刷新。より力強いパワー&トルクを発生するようになったと同時に、トランスミッションも全車がバイワイヤ式の8速ATになりました。
▼検索条件
ミニ ミニクロスオーバー(2代目)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
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