憧れのベンツデビューなら、Eクラスワゴンを狙うべし! 中古車平均価格が1年で130万円下落中のプレミアムワゴン、オススメの選び方は?
2025/08/24

発売直後と比べれば明らかに狙いやすい状況となった
メルセデス・ベンツの中核モデル「Eクラス」のステーションワゴン版であるEクラスワゴン。それはいつの時代も、ラグジュアリー性と実用性がきわめて高度な次元で融合している素晴らしい車です。そして2024年2月に登場した6代目(現行型)は――当然かもしれませんが――現時点におけるEクラスワゴンの最高傑作と言っていいでしょう。
そんな6代目メルセデス・ベンツ Eクラスワゴンは、最廉価グレードでも新車価格928万円となる“まごうことなき超高級ステーションワゴン”で、中古車の平均価格も登場以来しばらくの間、1000万円を超えていました。
しかし2024年11月以降はダウントレンドへと転換し、結果としてこの1年間で中古車平均価格は約130万円ダウン。2025年7月の時点で、1000万円を切る「約934万円」となりました。

もちろんまだまだ高額であることに変わりはありませんが、登場直後と比べれば明らかに「狙いやすくなった」とは言える6代目メルセデス・ベンツ Eクラスワゴンのお得な買い方やオススメグレードについて、この機会に集中研究してみることにしましょう。
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メルセデス・ベンツ Eクラスワゴン(6代目)モデル概要:上質さと使い勝手の良さをあわせもつラグジュアリーワゴン
「S214」という型番で呼ばれることも多い6代目メルセデス・ベンツ Eクラスワゴンは、日本では2024年2月に発売されたアッパーミドルクラスのステーションワゴン。
ボディサイズは全長4949mm×全幅1880mm×全高1468mmで、ホイールベースは先代より20mm長い2960mm。相変わらず使い勝手の良いラゲージルームの容量はセダンより75L大きい615Lで、後席の背もたれを倒せば最大1830Lまで拡大可能。
なお、リアバンパー下部に足を差し入れる動作でリアゲートを開閉できる「フットトランクオープナー」は全車標準装備です。




当初用意されたパワーユニットは2L直4のガソリンターボとディーゼルターボ。車名に「E200」と付くグレードに搭載されるのは最高出力204ps/最大トルク320N・mのガソリンターボエンジンで、「E220 d」と付くグレードが搭載するのは同197ps/同440N・mのディーゼルターボ。それぞれ、ISG(モーター機能付き発電機)による23psのアシストを受けるマイルドハイブリッド機構が組み合わされています。
2024年3月には、E200と同じ2L直4ガソリンターボながら最高出力254ps/最大トルク400N・mをマークし、さらにISGによる23psのアシストも受ける「E300 エクスクルーシブ」を追加。こちらはフロントまわりの造形も少々異なっていて、ボンネット上のスリーポインテッドスターマスコットと3本のグリルルーバーを組み合わせるという、メルセデスの伝統的なデザインを採用しています。
6代目メルセデス・ベンツ E クラスワゴンのトランスミッションは全車9速ATで、駆動方式も全車FR。現在、新車は車両価格933万~1231.6万円にて好評販売中です。
中古車状況:平均総額はダウントレンドに入り、流通量も順調に増加中
冒頭付近で申し上げたとおり、登場後しばらくの間は1000万円以上だった6代目Eクラスワゴンの中古車平均総額でしたが、2024年末頃からはダウントレンドに転換。
2024年8月は約1060万円だった平均総額は、1年後の2025年7月には約934万円までダウンしました。

そして流通量も順調なペースで増加中です。もちろん登場間もない高額輸入車ということで、何百台、何千台もの中古車が流通しているわけではありませんが、2025年7月時点での延べ掲載台数は133台と、普通に取捨選択しながら吟味できるだけの量は確保されています。

それでは次章以降、具体的なオススメグレードについて検討してみましょう。
中古車のオススメ①:価格重視で選ぶなら総額800万円台の「E220 d」各種
価格重視で、つまり「なるべく安く6代目Eクラスワゴンを買いたい」と考えるのであれば、オススメは「総額800万円台のE220 d系で、細かなグレードは不問」という結論になります。

2025年8月上旬現在、6代目メルセデス・ベンツ Eクラスワゴンは総額800万~1100万円付近で約90台が流通しています。そしてその範囲内での低価格帯である総額800万円台にて、コンディションも装備内容も良好な1台を見つけ出せたなら、ほぼ文句はないはずです。
で、約30台の6代目Eクラスワゴンが総額800万円台で流通しており、パワーユニット別で見ると「E220 d」系が、つまり2L直4ディーゼルターボエンジンを搭載するグレードが8割近くを占めています。
そして同じ「E220 d」系の中でも、総額800万円台の予算で狙えるグレードは「E220 d アバンギャルド(ISG搭載モデル)ディーゼルターボ」から「E220 d アバンギャルド AMGラインパッケージ(ISG搭載モデル)ディーゼルターボ MP202501」まで、何やら意味不明に長いグレード名のものがたくさんあってわかりにくいのですが、考え方はシンプルに「AMGラインパッケージか、そうでないか」の2種類に大別するだけで大丈夫です。
グレード名に「AMGラインパッケージ」と付いている「E220 d」系は、AMGラインエクステリアとインテリア、19インチAMGアルミホイール、レザーARTICO/MICROCUTスポーツシート、本革巻きスポーツステアリング、スポーティエンジンサウンドがセットになった新車時50万4000円のパッケージオプションが装着されている物件です。そしてグレード名に「AMGラインパッケージ」と付いていない「E220 d」系は、これらのスポーティなオプション装備が付いていない物件であるということです。

そしてMP202401やMP202501などの数字は、装備などのかなり細かな、あまり気にしなくていいレベルの変更が行われた際の、メルセデス・ベンツ社内の分類記号です。MPのナンバーによって細かな違いはもちろんあるのですが、大勢に影響を及ぼすほどの違いはありませんので、この数字は無視でOKです(こだわりたい人はこだわってもいいですよ)。
そして私たちは総額800万円台の予算にて、AMGラインパッケージ付きも、そうでないものも選ぶことができます。数が多いのはAMGラインパッケージ付きですが、ここは好みで決めてしまえば大丈夫です。さらに、総額800万円台であってもほとんどの物件の走行距離は数千kmから1万km程度ですので、どれを選んだとしても、コンディションに大きな問題はない場合がほとんどです。
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メルセデス・ベンツ Eクラスワゴン(6代目)×E220 d系×総額900万円未満中古車のオススメ②:「本当の満足」を感じたいなら総額900万円台の各グレード
総額800万円台の6代目Eクラスワゴンでも十分以上に満足できるはずですが、想定予算を「総額900万円台」まで上げると、いわゆるフルオプション状態の各グレードが狙えるケースが増えてまいります。

総額800万円台の物件は、走行距離は数千km程度で収まっている場合が多いのですが、付いているパッケージオプションは、前述した「AMGラインパッケージ」と「アドバンスドパッケージ(熱反射・ノイズ軽減ガラス、アダプティブハイビームアシスト・プラス、Burmester 4Dサラウンドサウンドシステム、ヘッドアップディスプレイなど)」ぐらいである場合も多いものです。
しかし総額900万円台になると、これに加えて「デジタルインテリアパッケージ」と「レザーエクスクルーシブパッケージ」も付いている可能性が大幅に高まります。もちろん、これらのパッケージオプションはなくても何ら問題はないのですが、「せっかくベンツのEクラスに乗るのだから……」という部分で、あれば確実にうれしい装備ではあります。

参考までに、「デジタルインテリアパッケージ」と「レザーエクスクルーシブパッケージ」の内容は下記のとおりです。これらの装備に興味津々な方は、総額900万円台の物件も視野に入れながら6代目Eクラスワゴンを探すべきでしょう。
・セルフィ&ビデオカメラ
・3Dコックピットディスプレイ
・MBUX スーパースクリーン
・本革(ナッパレザー)シート
・コンフォートシート
・エナジャイジングパッケージプラス
・エアバランスパッケージ
・アームレストヒーター(前席)
・ラグジュアリーヘッドレスト(運転席・助手席)
・マルチコントロールシートバックパッケージ(運転席・助手席)
・シートヒータープラス(運転席・助手席)
・シートヒーター(後席)
・シートベンチレーター(運転席・助手席)
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メルセデス・ベンツ Eクラスワゴン(6代目)×総額900万円以上1000万円未満中古車のオススメ③:落ち着いた印象がお好みなら「E300 エクスクルーシブ」系
その他では、中古車の流通量は少ないのですが、最高出力254psの2L直4ガソリンターボエンジンを搭載する「E300 エクスクルーシブ」系もシブい選択肢です。

「E300 エクスクルーシブ」系は、同じ2L直4ガソリンターボながらE200系よりも余裕のあるパワー&トルクとなることも魅力ですが、それと同時、いやそれ以上に、往年のメルセデスの同じ「ボンネット上のスリーポインテッドスターマスコットと3本のグリルルーバーを組み合わせている」という控えめなフロントマスクが魅力となるグレードです。
もちろんこのあたりは人それぞれの好みの問題であるため、今どきのメルセデスの「スリーポインテッドスターを内蔵したアクの強いフロントグリル」の方が好みである人も多いかもしれません。しかし「渋好み」であることを自覚されている方は、ぜひ「E300 エクスクルーシブ」系にもご注目ください。

こちらもMP202401やら何やらの数字がたくさんあってわかりにくいのですが、結論としては「E220 d」系の場合と同じく、「AMGラインパッケージか、そうでないか」の2種類に大別して検討すればOKでしょう。
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メルセデス・ベンツ Eクラスワゴン(6代目)×E300 エクスクルーシブ系※流通状況により、物件が表示されない場合があります。
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メルセデス・ベンツ Eクラスワゴン(6代目)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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支払総額857万円