フォルクスワーゲン ポロ【フルモデルチェンジ】
2009/11/26
最高のライドフィールだが、「ゴルフいらず」に非あらず
↑Bセグメント最高のライドフィール(左)全長を80mm、全幅は20mm拡大することで旧型以上に居住性、安全性を高めた(右)
今度のポロはむちゃくちゃいい! ひと足先に海外で試してきた同業が、みんながみんなそうベタ褒めするもんだから「今型ゴルフみたいなもんが小さくなって出てきたんかいなそりゃ大変!」とたいへん期待して国内試乗会に挑んだのだけれど……。とってもいい車だけど、ミニゴルフじゃなかったね。ゴルフいらず、じゃない。ゴルフを買う理由はやっぱりある。よくできているし、最高のシティパートナーの一つかもしれないけれど、ポロはポロだ。
いやあ、オレとしたことがシロウトみたいな勘違いをしていたわけね。何事もそうだけど、同じクラス、階級の中でまずは比較しなきゃ。そのうえで、クラスを超えた、なんて表現もあるわけで。さらにその先にゴルフと並ぶ、とか。
自分の思い違いをこの場を借りて修正しておくと、ポロは現時点で、総合的にみてBセグメント最高のライドフィールをもつ車だということ。褒めてんだか、貶けなしてんだか、何だかわかんなくなってきたけど、要するに場合によっては上のCセグメント(ゴルフクラス)を食ってしまうこともあるだろうが、ゴルフほどじゃなかった。そこはVWさんもちゃんとヒエラルキーを守った。商売上、当然といえば当然だ。
大衆車でありながら、クラス水準を超えるクオリティ
↑シンプルながらもクラス水準を大きく上回る質感の高いインパネ。メーターパネルの真ん中には常時瞬間燃費が表示される(左)ラゲージ下には隠しトビラが。ちょっとした荷物の出し入れ時に固定が可能(右)
マジメに語っておくと国産車も含め、激戦区のセグメントにあって、これほど高い走りの質をもつ車はほかにない。日本の道路事情ではその大半を使いこなせないのが残念だが、それなりの平均車速で走っている最中の、ステアリングの手応え、シャーシの動き、パワートレインの忠実感、ボディ全体のしっかり感などは、申し訳ないけれど国産車とはレベルが違いすぎる。大衆車でありながら、誂(あつら)えた靴のようなフィット感がとっても頼もしいのだった。その半面、サンダルをつっかけて近所のコンビニまで走るような気軽な乗り方の場面では、かなり大雑把でもある。微速域でDSGは相変わらずすかすかするし、自然吸気エンジンも反応が薄っぺらく、そっけない。ゆっくり街を走っているときの満足度はそれほど高くないのだ。
まあ、それだってBセグの車にどこまで期待してはるん? という話だが、あえて言っておく。ヨーロッパはともかく、日本において、このクラスの車の主戦場は、どこだったか?
もっとも、VWは既にその答えをもっていて、来年にはシングルチャージャーモデルも日本上陸予定だ。それならば、街中の走りの質感も相当に上がっているはず。ズバリ、本命はソチラ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | 1.4 コンフォートライン |
全長×全幅×全高(mm) | 3995 x 1685 x 1475 |
車両重量(kg) | 1080 |
エンジン種類 | 直4DOHC |
総排気量(cc) | 1389 |
最高出力[ps/rpm] | 85ps/5000rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 13.5kg-m/3800rpm |
車両本体価格 | 203万円 |
フォルクスワーゲン ポロ【フルモデルチェンジ】/試乗レポート
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