ベントレー コンチネンタルGT V8 S(島下泰久)【海外試乗】
カテゴリー: ベントレーの試乗レポート
2014/04/14
コンチネンタルGT V8 Sの狙いは、価格の近いポルシェ911ターボやフェラーリ カリフォルニアなどのユーザーの誘引である。その走りはまさに狙いどおりの仕上がりだし、何よりブランドは“あの”ベントレーなのだ。魅了される人、きっといるに違いない
走りっぷりは“スポーツ”。趣の違いで若い世代へ
中身の見直しが本気の証
ベントレー コンチネンタルGT V8 Sは、まず見た目で魅了する。
V8モデルより10mm低い車高に、スプリッターと呼ばれるフロントスポイラーなどのエアロパーツ、軽快なオープンスポークデザインの20インチホイールなどにより、その外観は若々しさを増している。それだけでも手に入れる価値、間違いなくある。
もちろん肝心なのは、その中身だ。エンジンはECUに手が入り、最高出力がV8の21ps増の528psに、最大トルクが20N・m増の680N・mへと強化されている。
さらにシャシーは、エアサスペンションが大幅に締め上げられたのをはじめ、リアスタビライザーやブッシュ類も硬度をアップ。パワーステアリングやESCの制御まで見直されているのは本気の証だ。
もっと積極的に走らせたくなる匂いがする
驚くのは、乗り心地が想像する以上に引き締まっていること。決して不快ではなく、安楽というよりもっと積極的に走らせたくなる匂いがする。
実際、コーナリングは軽快感が一気に高まっていて、特にステアリングレスポンスは目覚ましいほど。奥で回り込んでいるようなコーナーでも、さらに切り込むだけでラインがだらしなく膨らむようなことはないし、立ち上がりもアンダーステア知らず。思いどおりになる走りっぷりは“スポーツ”と評したくなる。
一方、エンジンの出力アップ分はすぐ実感できるほどではないというのが正直なところ。しかしオプションのスポーツエグゾースト装着車は、その快音でまったく不満を感じさせることはなかった。
コンチネンタルGTの本分はグランドツーリングカー。このV8 Sは少しだけ趣が違っていて、コーナーに差し掛かると思わず我を忘れて走りに没頭してしまい、気付けば結構な距離を後にしている、なんて雰囲気がする。狙っている若い世代のユーザーに、この快活さはまさにぴったりではないだろうか。
SPECIFICATIONS
| グレード | V8 S | ||
| 駆動方式 | 4WD | ||
| トランスミッション | 8AT | ||
| 全長×全幅×全高(mm) | 4806×1944×1394 | ||
| ホイールベース(mm) | 2746 | ||
| 車両重量(kg) | 2295 | ||
| 乗車定員(人) | 4 | ||
| エンジン種類 | V8DOHCターボ | ||
| 総排気量(cc) | 4000 | ||
| 最高出力[ps/rpm] | 528/6000 | ||
| 最大トルク[N・m/rpm] | 680/1700 | ||
| 車両本体価格(万円) | 2190 | ||
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