「AMG 560SEL 6.0-4V」はAMGがチューナーっぽさを残していた頃のネオクラシックカー
2015/08/03

ヤンチャに見えたエアロパーツも今じゃ愛くるしい
原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車をご紹介します。今回、2015年7月31日に発見したのは「AMG 560SEL 6.0-4V」です。M・ベンツ560SEL(W126型Sクラスのロングホイールベースモデル)がベースになっている、AMGのチューニング車両です。
フロントの大型バンパーはローダウンサスペンションと相まってクリアランスを減らし、フロントマスクの面積が拡大されています。おそらくですが、AMGが“個性”として打ち出したかったのだと思います。実際、押し出し感はバッチリです。
サイドスカートも抑揚が効いた感じで、筋肉質な演出に役立っています。リアバンパーはせり上がったラインで速さを感じさせます。トランクスポイラーはダウンフォースをもたらしそうですし、これまたタダモノならぬ雰囲気を放っています。

AMGは1980年代にはM・ベンツをベースとしたチューニングを手掛け、ノーマルでは飽き足らない富裕層にヒットしました。1990年にM・ベンツ社が株式を取得し、1993年に提携合意。M・ベンツディーラー網での取り扱い、そして共同開発(最初の車はC36AMG)がドイツで始まりました。1999年にはM・ベンツ社(当時はダイムラー・クライスラー・ベンツ)が発行株式の51%を取得、2005年には全株式を取得し完全子会社化されました。
560SEL 6.0-4Vの頃はまだまだ自動車メーカーというよりも、チューニングショップ的な要素が色濃く出ていると思います。6L V8エンジンはベース車が搭載していた、5.6L V8SOHCにAMGが開発した4バルブヘッドを組み込んだもので、エンスー(車好き)の間では「ハマーヘッド」という名称で親しまれています。
最高出力は360psはベース車よりも+75ps、最大トルクは55.9kg-mで+11.1kg-mとなっています。最近のAMG車は600psが当たり前という凶暴さですが、当時は360psでも驚かされたものです。チューニングカーで想像する荒々しさはありませんが、スムーズでどう猛な加速をしていました。もちろん、ブレーキは強化されています。


当該中古車、新車時登録から24年が経過していますが走行距離はわずか6万2000km。歴代オーナーによる面倒見が良かったのか、写真を見るかぎり、内装の状態は良好に見受けられます。
既にW126自体(当時のSクラス)が人気のネオクラシックカーですし、まだAMGがチューナーっぽさを残していた頃の560SEL 6.0-4Vは超個性派です。もちろん程度にもよるので一概には言えませんが、ノーマルの560SELと比較して100万円~150万円くらい高いでしょうか? 個人的にはこのくらいのプレミアムで収まっていてくれてラッキー、だと思ってしまいます。
今見ると、ヤンチャに感じられたエアロパーツも愛くるさでいっぱいです(笑)。
■本体価格(税込):388.0万円 ■支払総額(税込): ---
■走行距離:6.2万km ■年式:1991(H3)
■車検:無 ■整備:付(24ヵ月) ■保証:無
■地域:愛知
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