絶滅危惧車のトゥアレグ W12は、SUVの姿をしたスーパーカーだった!
2018/09/23

0→100km/h加速はスポーツカー以上!
2003年から2011年まで販売された、初代トゥアレグ。この頃のフォルクスワーゲンは“変わろう”としていた。それまでまったく未知の世界だったはずの高級SUVへと手を染めたのだった。
ポルシェと共同開発、という触れ込みで登場したトゥアレグだったが、冷静に考えてみればポルシェはフォルクスワーゲンが当時は大株主、現在は子会社となっている。
それだけではない。
振り返れば、この頃から買収劇を繰り広げベントレー、ブガッティ、ランボルギーニ、ポルシェなど高級車メーカーを次から次に買収していった。
そして、振り返ってみればフォルクスワーゲン、どのモデルにおいても“スペシャリティ”グレードを設定していた。それこそ、メルセデス・ベンツにおけるAMGモデルと似たような雰囲気だった。
ルポには「GTI」が、ゴルフには「R32」が、パサートには「W8 4モーション」といった具合でベース車にステロイドをぶち込んだような最上級グレードがラインナップされていた。最上級グレードは必ずしも理にかなったものではなく、“無駄”という贅沢さを盛り込んでいたようにさえ思う。
そして、トゥアレグにはW12エンジンを搭載した、「W12スポーツ」がラインナップされていた。W12はアウディ A8や日本未導入のフェートンの最上級グレードにも搭載されていた、排気量6Lの12気筒エンジンのこと。
V6エンジンを並列にした構造で、VとVが並んで「W」となることからのネーミングだ。端的に記すと、同時期のベントレー コンチネンタルGTやベントレー コンチネンタルフライングスパーが搭載していたW12ツインターボの“ターボ抜き”の自然吸気エンジンだった。


オプションはトゥアレグに用意されているモノが“全部盛り”な雰囲気で、バリバリの高級車に仕上がっていた。なお、フォルクスワーゲン車としては初めて1000万円オーバーで販売された。
最高出力は450ps、最大トルクは61.2kg・mという怪力。今の時代は高効率・小排気量エンジンかもしれないが、やっぱりたっぷりの空気を吸って、たっぷりのガソリンを燃やして走らせる車、気持ち良いものだ。
2.5トンの巨漢の0→100km/h加速は5.9秒をマークしていた。現行モデルのシビックタイプRの0→100km/h加速が5.7秒である、と記せばトゥアレグW12スポーツの俊足ぶりがイメージしやすくなるだろうか?
そんなW12スポーツの中古車、気づけば100万円台から存在しているのだ。12気筒エンジンはもはや希少な存在となりつつあるし、スーパーカーに載っていてもオカシクないほど。
そんなエンジンをSUVで満喫する無駄、しかもこんなお手頃価格で味わえるのは今だけだろう。燃費の悪さは、スーパーカーを所有したと思って割り切るしかない……。
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