絶滅危惧車の初代アリストは、スポーツカー顔負けの最速セダンだった!
2019/01/06

ジウジアーロデザインの新鮮なスポーツセダン
初代アリストがデビューしたのは、1991年のことだった。
アリストは、1990年にジウジアーロが手がけたプロトタイプ ジャガー・ケンジントンがベースになっている、と記されることがある。
しかし、調べてみるとジウジアーロは1988年にはアリストのデザインを手がけていた。
いずれにせよ、初代アリストは従来のトヨタ車では見かけない新鮮なスポーツセダンに仕上がっていたのは紛れもない事実だった。
当時としては最もオートメーション化が進んでいたことで有名な、トヨタの田原工場で生産されていた。
アリストのボディには4200の溶接箇所があったが、そのほとんどがロボットによるものだった。人間の手で溶接されたのは、たった8ヵ所にすぎなかった。
国産最速セダンの称号を得た
搭載したエンジンは3L 直6をはじめ、後にスープラにも搭載された3L 直6ツインターボ、そして同時期のセルシオと同じ4L V8だった。
ツインターボエンジンは片方を低速域で作動させ、中高速域で両方を作動させるもので一般的には「シーケンシャル・ツインターボ」と呼ばれるもの。
トヨタは「2ウェイ・ツインターボ」とうたっていた。
ちなみにツインターボエンジンは最高出力280ps、最大トルク44.0kg-mというスペックを誇り、アリストは当時の国産セダン最速の座を手に入れた。
プラットフォームは同時期のクラウンマジェスタと共有していながら、性格はまったく異なっていた。
アリストはクラウンマジェスタよりも若い層を狙ったといわれているし、日本以外で展開していたレクサスブランドにおけるスポーティセダンの役割も担っていた。
エクステリアのエキゾチックさとは裏腹に、内装は同時期のセルシオ譲りな雰囲気を醸し出していた。
高級車セグメントに投入されることを考えれば、あえてインテリアでは冒険する必要はなかったのだろう。
ピンと張った本革シートはこの頃特有のもので、今となってはただただ懐かしい。


初代アリスト、ツインターボモデルでオリジナルを保っている中古車はいまだに高値で取引されている。
それこそ旧型のレクサス GSと同じくらいの値段だ。
国産最速セダンでありながら、エクステリアは極めて控えめだった。
昨今の見るからに速そうで強そうなルックスのモデルとは、一線を画している。
そんな控えめさが評価されているのか、ネオ・クラシックとして評価が高まっているのかは定かではないが、状態の良いものはどんどん流通台数が減少している。
実際、原稿執筆時点(2018年12月17日)でカーセンサーnetには14台しか掲載されていない。
ちょっとでも気になった方は、中古車物件をチェックしてみてほしい!
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