【名車への道】’89 シトロエン BX
2022/10/28

これから価値が上がっていくだろうネオクラシックカーの魅力に迫るカーセンサーEDGEの企画【名車への道】
クラシックカー予備軍モデルたちの登場背景、歴史的価値、製法や素材の素晴らしさを自動車テクノロジーライター・松本英雄さんと探っていく!

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。「車は50万円以下で買いなさい」など著書も多数。趣味は乗馬。
生誕40周年を迎えたしなやかなハイドロシトロエン80年代で最高なモデルの1台
——今回なんですけど、松本さんが求めるモデルがまったくないんですよ。それで急遽、私が普段乗っている車を特別に紹介しようと思っているんですよ。
——シトロエンなんですけど……。
——び、BXです……。
——調子いいと思います。“Runs well!”といったところでしょうか。グレードは19TRiですけど。

——結構売れた車ですよね?
——喜ぶだろうなって思っていましたよ。長い期間作ってたモデルって、徐々に改良されるから信頼性が高くなっていくって、前に言ってましたよね?
しかもBXのTRiって1986年から作っているから脂が乗ってきた頃合いの時期だよね。がぜん興味が湧いてきた。長く一緒にこの企画やってきたけど一緒に試乗するって初めてじゃない?
——長い間一緒にやっていますけど確かに初めてかもしれませんね。
——シトロエンって何年頃にプジョーに統合されたんですか?

——自分たちの考える乗り心地に不可欠だったってことですか?
——確かにBXってスタイリングは複雑な感じですけど、取り付けとかパーツは簡素に見えますよね。
——当時はベルトーネデザイン所属なんでしたっけ?
しかし、最終的に決まったのはガンディーニが描いてモデリングしたものだったんだ。もともとは英国のリライアント FW11やフィアット X1/10といったプロトタイプのモデルを製作していた、当時のガンディーニのエッセンスを投入して作られたのがBXなんだよね。ボンネットやリアゲートにもFRPを圧縮した新たなマテリアルを使って話題にもなったんだ。
——へー。突然現れたという感じのBXですけど、いろいろと紆余曲折があったんですね。

——松本さんってシトロエンに乗っていたんですよね?
——乗り味だけじゃなくて操作性も独特ですもんね。
——早速乗ってみてください!
——かなりご機嫌じゃないですか!
——ありがとうございます。ブレーキもさすがシトロエン乗りだったようで、スムーズでした(笑)。


シトロエン BX
ベルトーネに在籍していたマルチェロ・ガンディーニがデザインを手掛けた、ファストバックスタイルのミドルクラスサルーン。リアスパッツなども特徴的な、直線基調のデザインを採用。軽量化のためプラスチックなどが多く使われている。シトロエン独自の「マジックカーペットライド」を実現するハイドロニューマチックが備わる。
※カーセンサーEDGE 2022年12月号(2022年10月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
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