LM▲アルファード(左)とヴェルファイア(右)。エクステリアデザインは異なるが全長4995mm×全幅1850mm×全高1945mmは同じ

納車が早い中古車で、今こそ4代目アルファード/3代目ヴェルファイアを手に入れるチャンス!

高い人気を誇るミニバン界の頂点、トヨタのアルファード/ヴェルファイア。ただ、あまりにも人気すぎて、たびたび受注が止まり、納車が長期に及ぶケースもあるようだ。

その点、中古車なら納車が早いが、どんな中古車が売られているのか、どれくらいお得なのか、気になる人は多いはず! 早速確認していこう。
 

 

中古車相場:“プレミアム相場”から約2年たち、ようやく落ち着きを取り戻してきた

LM▲アルファードの中古車相場推移
LM▲ヴェルファイアの中古車相場推移

アルファード/ヴェルファイアのデビューから約4ヵ月後となる2023年10月の時点で、両車の中古車の平均総額はどちらも1000万円を超えた金額だった。

この時はまだ、プラグインハイブリッドモデルが発売される前だ。それにも関わらず、いや、それどころかガソリンエンジンモデルとハイブリッドモデルの新車時車両本体価格である540万~892万円をはるかに上回っていた。なかなか新車が手に入らないため、即納車が魅力の中古車を求める層が価格を押し上げる、いわゆるプレミアム価格だった。

その後は順調に下落し、2025年5月時点でアルファードの平均価格は775.7万円、ヴェルファイアは823.9万円まで落ち着いてきた。価格帯はアルファードが約550万~1600万円、ヴェルファイアが約650万~1200万円。

走行距離0.5万km未満の中古車を見ると、まだまだプレミアムな価格を掲げた物件が多いが、新車時を下回る価格の物件も増えてきている。
 

LM▲アルファードのコンセプトは「高級車としての本質を捉えて、真のラグジュアリーを追求。上品・品格を重視」
LM▲ヴェルファイアのコンセプトは「アグレッシブさを大切に、上品方向へ存在感を追求。また、ヴェルファイアらしい走りのこだわり、個性を重視」

また、中古車流通量はうなぎ上りに増加中。延べ流通台数はアルファードが約1450台、ヴェルファイアが約670台。ちなみに、プラグインハイブリッド搭載モデルはほとんどない。
 

LM▲アルファードの流通量推移
LM▲ヴェルファイアの流通量推移

また、平均走行距離はどちらも約0.9万km。登録済未使用車を含む走行距離100km未満は、アルファードが約170台、ヴェルファイアが約70台見つかった。

こうした中古車市場において、どんなアルファード/ヴェルファイアを狙えばいいのか? 以下車種ごとの違いを確認しつつ、検証していこう。
 

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アルファード(4代目)

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ヴェルファイア(3代目)
 

モデル概要:アルファードとヴェルファイアの違いと共通項を確認

先代までのアルファード/ヴェルファイアはフロントマスクの違いが中心だった。しかし、2023年6月から販売が始まった4代目アルファード/3代目ヴェルファイアでは、かなりキャラクターが明確に分けられている。

どちらも「多様化したライフスタイルのお客さますべてに『快適な移動の幸せ』をお届けする」ことがコンセプトだが、この“多様化”がミソ。アルファードは、言ってみれば従来歩んできた高級車の王道をさらに極めることに力点が置かれたが、ヴェルファイアは、ミニバンといえど走りも楽しみたい人向けに振ったモデルと言えるだろう。

ヴェルファイアは、サスペンションに専用チューニングが施され、ボディ剛性の向上が図れた。また、地面からの不快な振動を遮断しつつ、高い操縦安定性を両立するために採用された周波数感応型ショックアブソーバーは、アルファードがエグゼクティブ ラウンジのみなのに対し、ヴェルファイアには全グレードに標準で備わる。
 

LM▲アルファードに対し、ヴェルファイアはフロントパフォーマンスブレースが追加されるなど、操舵応答性やタイヤの接地感にこだわられた

このようにアルファードは王道をさらに極め、ヴェルファイアは運転するのも楽しいドライバーズカーとしての魅力を引き出した、と言えるだろう。

さらに搭載されるエンジンまで異なる。パワートレインの違いと、グレード体系は下記のとおりだ。

アルファード
・2.5Lプラグインハイブリッド:エグゼクティブ ラウンジ(2025年1月~)
・2.5L ハイブリッド:エグゼクティブ ラウンジ、Z、X(2025年1月~)
・2.5Lガソリン:Z

ヴェルファイア
・2.5Lプラグインハイブリッド:エグゼクティブ ラウンジ(2025年1月~)
・2.5L ハイブリッド:エグゼクティブ ラウンジ、Zプレミア
・2.4Lガソリンターボ:Zプレミア

これだけ手が加えられていることもあり、価格はヴェルファイアの方が上だ。

その他、現状8人乗りが選べる(2列目シートがセパレートではなく3座)のは、アルファードの「X」だけだ。

こうした両車の違いは、現行型を選ぶ際に重要な判断材料になるので、しっかり押さえておきたい。

また、「上質で快適、しかも安全」なのは両車の共通項。特に両車に設定されているグレード「エグゼクティブ ラウンジ」なら、アルファード/ベルファイアのおもてなし感を存分に味わえるだろう。
 

LM▲ボディカラーも両車独自の色がある。写真はアルファードのオリジナル色であるプレシャスレオブロンド
LM▲ヴェルファイアのリアスタイル。アルファードとほぼ同じだが、写真のグレード「Z プレミア」は専用のダークカラーで統一されたメッキ加飾が採用されている
LM▲両車に設定されているエグゼクティブ ラウンジのインテリア。写真のニュートラルベージュのインテリアカラーはアルファードのみ
LM▲サンセットブラウン(写真)はヴェルファイアのみのインテリアカラー

 

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アルファード(4代目)

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ヴェルファイア(3代目)
 

オススメ1:とにかく安く手に入れたいなら「アルファード2.5Z」

LM▲ハイブリッド2.5Xは8人乗りのため2列目がベンチタイプになるが、2.5Zは7人乗りなので2列目はセパレートシートになる。電動スライド&リクライニングはもちろん、電動オットマン機能や温熱シート、折り畳み式サイドテーブルなどが備わる

とにかく安くアルファード/ヴェルファイアを狙いたいなら、本来は最も新車時の車両本体価格が安い「アルファード ハイブリッド2.5X」なのだが、ほとんど流通していない。発売開始が2024年1月だからだ。

そこで次に手頃な価格の「アルファード2.5Z」を狙うのがオススメ。搭載されている2.5Lガソリンエンジンは旧型と同じもので、最高出力182ps、WLTCモード10.6km/Lと十分なパワー&燃費性能を備えた、レギュラーガソリン仕様。

装備はハイブリッド2.5Xより充実している。ハイブリッド2.5Xが17インチアルミを履くのに対し、こちらは18インチ。ディスプレイオーディオもハイブリッド2.5Xより上級機種が備わり、ハイブリッド2.5Xにはない電動バックドアや運転席&助手席電動シート、シーケンシャルターンランプ(いわゆる流れるターンランプ)、おくだけ充電もある。

走行距離が0.5万km未満で、新車より若干安い支払総額約550万円から見つけることができる。
 

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アルファード(4代目) × 2.5Z系グレード
 

オススメ2:割安感で選ぶなら「ヴェルファイア ハイブリッドZプレミア」を中心に

LM▲ヴェルファイア ハイブリッドZプレミアは、ガソリン車の2.4Zプレミアと装備は同等。ただし、家電も使えるAC100V・1500Wコンセントをはじめ、ハイブリッド車ならではの機能が備わる

新車時の車両本体価格がガソリン車より高いゆえ、一見すると分からないが、「ヴェルファイア ハイブリッドZプレミア」の方が、ガソリン車より値落ち率が高い、つまり割安感のある中古車を見つけやすかった。

具体的には、「アルファード2.5Z」や「ヴェルファイア2.4Zプレミア」といったガソリン車が新車時を超える車両本体価格(総支払額はさらに上)の中古車がほとんどだったのに対し、ヴェルファイア ハイブリッドZプレミアは走行距離1.5万km未満でも40万円以上安い支払総額約680万円から、同4WDなら70万円以上安い支払総額約670万円から見つかった。

ただし、取り上げた例のように新車より安い中古車はそう多くはない。とはいえ相場が落ち着いてきたので、これからも見つかる可能性は十分高いので、新車時からの値落ち率も気にして探してみよう。
 

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ヴェルファイア(3代目)×ハイブリッドZプレミア
 

オススメ3:「エグゼクティブ ラウンジ」も、走行距離3万km超ならお買い得感あり!?

LM▲JBLプレミアウムサウンドシステムが備わるエグゼクティブ ラウンジ。後席用電動サンシェードやアクティブノイズコントロールも標準装備される(ヴェルファイアの場合、別グレードにも標準装備されている)

「アルファード ハイブリッド2.5エグゼクティブ ラウンジ」や「ヴェルファイア ハイブリッド2.5エグゼクティブ ラウンジ」の装備はやはり豪華だ。

特に2列目シートは電動ロングスライド&リクライニング&オットマン機能が備わるだけでなく、アームレストやオットマンにまで温熱シートが備わり、マッサージ機能まで付く。また、頭上には14インチのリアエンターテインメントシステムまで標準装備されている。

それだけに、安くなっているなら欲しいという人もいるはずだ。そんな人には「今なら走行距離にあまりこだわらず探そう」とオススメしたい。

いずれも新車時の車両本体価格より60万円以上安い支払総額約840万円(ヴェルファイア ハイブリッド2.5エグゼクティブ ラウンジ)から、中には100万円以上安い支払総額約730万円(アルファードハイブリッド2.5エグゼクティブ ラウンジE-Four)などが散見される。いずれも走行距離は3万km超だ。

そもそも、デビューから2年たたずにこの距離を走ったということは、おそらく高速道路を中心に長距離を走ることが多かったと考えられる。ということは、街中をちょこちょこ走るより、機関系のコンディションは良好なのではないかと推測できる。

そうであれば! と思ったら、早速どんなエグゼクティブ ラウンジがあるのか、チェックしてみよう。
 

▼検索条件

アルファード(4代目)×ハイブリッド2.5エグゼクティブラウンジ×走行距離3万km以上

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ヴェルファイア(3代目)×ハイブリッド2.5エグゼクティブラウンジ×走行距離3万km以上

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アルファード(4代目)

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ヴェルファイア(3代目)

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文/ぴえいる、写真/トヨタ
※記事内の情報は2025年6月26日時点のものです。


ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。先日、中古車のホンダeも加わった。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。