シトロエン C5 (大谷達也)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: シトロエンの試乗レポート
2013/03/04

世の車が続々とスポーティ傾向を強めていくなか、乗るだけでヒーリング効果が得られるC5の存在は貴重。毎日を忙しく過ごすアナタにこそお勧めです
だって「ハイドラ」はこれだけなんですよ!
「乗り手を優しく迎え入れる」シトロエン
いきなり私事で恐縮ですが、初期型のシトロエン C5ツアラーに2年ほど乗っていました。3L V6エンジンを積むエクスクルーシブというグレードです。当時も仕事でいろいろな車に試乗していましたが、どんな車に乗った後でも、C5の運転席に腰掛けた瞬間、それまでの緊張がほどけて、フーッとためいきが出たものです。
もちろん、それは乗り慣れた車に戻ってきた安堵の気持ちもあったのでしょうが、「乗り手を優しく迎え入れる」シトロエン独自の世界が、私をほっとさせてくれたのだと思います。
ファンにはたまらない1台
で、ドライバーにそう思わせる秘密がどこにあったかというと、インテリアの雰囲気もそうなんですが、油圧と窒素ガスの力でボディを支えるハイドラクティブ・サスペンションの働きが大きかったと思います。
実は「ハイドラ」並みに柔らかいアシを金属バネで作ると簡単にボトミングしてまともに走れなくなると、C5を科学的に分析したあるレーシングチームのエンジニアから聞いたことがあります。だから、あの乗り心地は「ハイドラ」じゃないと実現できないのです。
そんなC5が1.6L直噴ターボに一本化されたのは、昨年のマイナーチェンジでのこと。これで排気量は従来のおよそ半分になり、最大トルクはいくぶん小さくなりましたが、最大トルク発生回転数も下がったのでドライバビリティはむしろ向上。
アイドリング時の微振動は少し気になりますが、現在日本で買える「ハイドロ・シトロエン」はC5だけなので、ファンにはたまらない1台といえるでしょう。
SPECIFICATIONS
グレード | Tourer Exclusive | ||
駆動方式 | FF | ||
トランスミッション | 6AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4845×1860×1490 | ||
ホイールベース(mm) | 2815 | ||
車両重量(kg) | 1680 | ||
乗車定員(人) | 5 | ||
エンジン種類 | 直4DOHCターボ | ||
総排気量(cc) | 1598 | ||
最高出力[ps/rpm] | 156/6000 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 240/1400-3500 | ||
車両本体価格(万円) | 469 |
あわせて読みたい
新型アウトバック発表だが日本市場スルーに絶望した人に贈る「代わりにコレ、どうですか?」5選
メルセデス・ベンツの電気自動車5選|中古車で超お得!新車価格の半額以下なEV物件もあるが、買いか?オススメな選び方を解説
“SUV疲れ”した人に贈る「代わりに、実用性も備えるスタイリッシュフォルムが新鮮なコレ、どうですか?」5選
【試乗】新型 アウディ A5|堂々たるサイズの新ネーミング基幹車種、ベーシックモデルも必要十分に実用的!
【試乗】新型 BMWアルピナ B4 GT|Dセグメントセダン最上! 良質なライドフィールを濃密に楽しめる“実用スーパーカー”
令和のデートカー5選|現在のオススメをZ世代が紹介!プレリュード復活予定の2025年に選ばれるのはどのモデル?
新型VW パサートのセダン廃止に絶望した人に贈る「代わりこのプレミアムセダン、どうですか?」5選
マツダ RX-8の魅力は速さじゃない!? 中谷明彦とZ世代モータージャーナリストが、ロータリーエンジン搭載スポーツカーの魅力に迫る【カーセンサー中谷塾】#4
ケンドリック・ラマーの愛車 ビュイック GNXの中古車流通“0台”に絶望した人に贈る「このイケてる車、グラミー受賞ラッパー愛車モデルの代わりにどうですか?」5選
【名車試乗】トヨタ アルテッツァ(初代)|メカチューンの真髄を知らしめる、超高回転2Lモデル