BMW 4シリーズグランクーぺ【試乗レポート】(藤野太一)
カテゴリー: BMWの試乗レポート
2014/09/01
▲これなら3と比べて妻子から文句が出るとも思えないので堂々と家族会議へ提案できるはず。弱みをあえて言えばディーゼル&ハイブリッドの設定がないところか。より快適&ハンドリングを楽しみたいならMスポーツで、ぜひアダプティブサスペンションを付けたい
3シリーズを超える!? ミドルクラスBMWの大本命
セダン、ワゴン、GT、クーペ、カブリオレ……。いま3シリーズセダンを核とした、4シリーズを含むミドルクラスBMWのモデル数はなんと100を超えるのだという。
欲しいものが見つからないとは言わせない全方位の商品企画のツメの一手がこのグランクーペだ。要は4クーペベースのファストバック、5ドアハッチである。
▲ワイドな形状のルーフに加え、張り出したリアホイールアーチや大きなL字型リアコンビランプが特徴的
まずデザインがうまい。一瞥してハッチゲートの存在を見破るのは難しいだろう。クーペ比で、ルーフのピークの高さはわずかに12mm、ルーフラインの長さが112mm延伸されており、後席の居住性をきちんと確保しながらもクーペらしいスタイルを確保する。もう3シリーズの出る幕はない?と思いきやそこは3&4シリーズの商品企画担当氏がうまく解説してくれた。
ホイールベース/トレッド比で見るとわかりやすいという。3シリーズセダンは1.82。これがそもそものベンチマーク。これ以下の数値だとハンドリング重視に、これ以上だとGT性能重視と見て取れる。FRの4枚ドアで1.8を切るモデルは珍しく、4クーペは1.78。グランクーペは4枚ドアでそれと同値ということだから、その意図は明快。ちなみに全高も着座位置も高く、ホイールベースの長い3 シリーズGTは1.87、登場したばかりの新型Cクラスも1.82だ。
実際に試乗しても性格がそのまま伝わってくるからおもしろい。大きなハッチゲートを備えるゆえ、剛性面では劣るかと思いきやそれも杞憂に終わった。高速でもワインディングでもシャープな動きでクーペに優るとも劣らない。
スタイルが良くて実用性も高い。意外とありそうでなかった、ミドルクラスBMWの大本命といえる存在かもしれない。
▲他モデル同様にドライバーオリエンテッドなコックピット。サイドウインドウはサッシュレスとなる
▲ラゲージ容量はクーぺより35L広い480Lに。後席を倒せば1300Lまで拡大する。自動開閉機能も標準化
【SPECIFICATIONS】
■グレード:435i Gran Coupe M Sport ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直6DOHCターボ ■総排気量:2979cc
■最高出力:306/5800[ps/rpm] ■最大トルク:400/1200-5000[N・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:8AT
■全長×全幅×全高:4670×1825×1395(mm) ■ホイールベース:2810mm
■車両重量:1825kg
■車両本体価格:803万円(税込)
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