日産 セレナ【フルモデルチェンジ】
2010/11/08
■静粛性、快適性、低燃費、走行性能すべての面でライバルを圧倒
2010年11月現在、ミニバンNo.1にはホンダステップワゴンが君臨している。それまでは3年連続で日産セレナがその栄光を手にしていた。その座を奪還すべく、11月8日、日産セレナは5年ぶりのフルモデルチェンジを行った。登場したてのニューモデルに試乗することができたので、超速インプレッションとして紹介しよう。試乗したグレードは、旧型でも人気だった2Lハイウェイスター。コースは高速走行性能を確かめられる高速周回路と、一般道に模した2つのテストコース。まず乗って感じるのはクラス最大級のフロントウインドウがもたらす開放感だ。大型化された三角窓と低く下がったサイドウインドウのウエストラインによるシナジー効果で、旧モデルとは比較にならないほどの広さを感じる。
↑旧型からのキャリーオーバーとなるプラットフォームではあるが、旧型からは全域の性能が向上している。ミニバンNo1の座を取り戻す日も近いだろう(左右)
スタートボタンを押し、エンジンをかけてもエンジン音は車内にほとんど入ってこない。搭載される2Lエンジンは直噴化され、独特なエンジン音を奏でるのだが、その音は全く車内で確認できないほどの静粛性の高さだ。しかし、本当に驚かされるのは走り出してから。高速周回路を100km/hを超えるスピードで走っていても、車内の会話は非常に明瞭。不快な風切り音や振動を最小限に抑えており、どのシートに座っても快適に会話に参加できる。2Lエンジンと新機能が加わったCVTは、アクセルを踏んでからの反応が抜群。旧型やライバルのミニバンでハッキリと感じる走り出しの鈍さは、新型セレナにおいては全く感じない。さらに追い越し加速などもスムーズでそのフィーリングは2.5Lクラスと同じレベルだ。それでも10・15モード燃費は15.4km/L(FF車)と、ライバルを一歩リードしている。
↑視線の移動の少ないマルチグラフィックアッパーメーターを採用(左) 直噴エンジン+CVT+アイドリングストップ機構により、クラストップの低燃費を実現(右)
その低燃費に大きく寄与しているのが、新採用されたECOモーター方式のアイドリングストップ機構。とにかくレスポンスが抜群で、再始動時の騒音や振動などはこれまでのアイドルストップ機構と比較しても、ズバ抜けて小さくなっている。プラットフォームが旧型のキャリーオーバーなので、それほど大きな違いはないだろうなどと思っていると、その進化っぷりに驚かされるだろう。ちょうど1年前、現行型のステップワゴンが出た時に比較した旧型セレナが劣っていると感じた部分が、見事に逆転している。激戦が続く5ナンバーサイズミニバンだが、この新型セレナの登場でさらに激化するどころか、終止符が打たれるのではと思えるほどの出来映えだ。
ミニバンなんて…と思っている人でも、ミニバンもイイかもと思える車に仕上がっている新型セレナ。ぜひディーラーに足を運んで、その進化した実力を体験してほしい。
日産 セレナ【フルモデルチェンジ】/試乗レポート
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