フォルクスワーゲン ザ・ビートルをクローズアップ!【前編】
2017/03/20
この車に乗るなら……という視点で人気車が持つ魅力に注目する本誌連載。今回はフォルクスワーゲン ザ・ビートルをクローズアップ!
▲2012年4月デビューのザ・ビートル。昨年9月のマイナーチェンジでボディカラーが増え、全8色に。今回登場するのは、デザイン(グレード名)のボトルグリーンメタリック今も昔も変わらない、永遠の愛車候補
ザ・ビートルを借り出してドライブした。ニュービートルの中古車でもよかったのだが、とにかくビートルに乗りたかった。1998年(日本導入は翌年)のニュービートル発売から現在まで、ビートルは常に愛車候補であり続け、今もそうだ。ファニールックス、十分な動力性能、高い実用性と、まるで現実には存在しない(!?)魅力的な優等生のようじゃないか!
ただし一度も買ったことはない。毎回次点に甘んじる。好きなのになぜ次点? きっと自分の中にビートルは「ザ」がついたり「ニュー」が付いたりしながらも、ずーっとあのカタチで売られ続ける(からその気になればいつでも買える)と考えて先送りしているのだろう。
今乗っている車が祖父の世代に存在したか、孫の世代まで存在しているか……とてもそうは思えない。祖父母にも孫にも名前を言えば姿を想像してもらえる世代超越型アイコン的車は、ジープ、ポルシェ、フィアット 500、ミニ、それにビートルくらいだろう。そのこと自体が大きな魅力だ。次こそは! と意気込むが、こうして職権乱用気味にいつでも乗ることができることこそ、毎回次点の真の理由かもしれない。
▲ボトルグリーンメタリックのザ・ビートルは、背景が海でも木々でも映える。現代に必要な要素を盛り込んだうえでオリジナル(type1)の面影を色濃く残したグッドデザインだ。ゴルフに積まれて実績十分の1.2L直4ターボエンジンは、ザ・ビートルをどんな場面でも痛痒なく動かすだけの力強さを備えているが、ぶっ飛ばしたいという人には2Lターボ搭載車もある広い荷室や高めの車高、実用性は抜群
ザ・ビートルは、クラスレス、ジャンルレスな存在であることが魅力だが、形状から分類すると3ドアハッチバック、もしくはクーペだ。3ドアハッチバックやクーペは、4ドアセダンや5ドアハッチバックに比べ、よりパーソナルな、自分だけの車であることを感じさせるのが特徴といえる。その分、実用性はドアの多い車に比べて劣る場合が多いのだが、ザ・ビートルは他の3ドアハッチバック、例えばアウディ TT、ルノー メガーヌRS、ミニ ミニ、クーペでいえばトヨタ 86あたりに比べ、高い実用性を誇る。
丸いルーフは室内高を稼いでいるし、膨らんだデザインのリアまわりは後席に大人2人が座っても窮屈じゃない空間を確保している。トランクも普段は310L、後席を格納すれば905Lと十分。それにミニを除くと3ドア車の多くはロー&ワイドなスタイルのため、乗り込む際に身体を屈める必要があるが、ザ・ビートルは前席、後席ともにサッと乗り降り可能。なんというか、構えることなく、気軽に出かけられるのがいいのだ。
▲VWのエンブレムを囲った中心の円と同心円のステアリングホイールは全体で一つのデザインとなっている。ボディ同色のセンタ-パネルが特徴
▲細かく見ればオリジナル・ビートルとのデザイン上の違いは多々あるが、現代版はフロントウインドウを寝かせ空気抵抗を減じている。丸みを帯びたルーフのおかげで頭上空間はたっぷり
▲小物入れもあちこちに充実している
▲310Lのラゲージスペース。後席は分割可倒式で便利。トノカバーは脱着可能
【解説した人】塩見智
1972年、岡山県生まれ。自動車雑誌編集部を経てフリーランスの自動車ライターへ。最近、カーセンサーnetを数十クリックした結果、ディーゼルのボルボ V40を購入。
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