V12のルッソとは全く異なる、V8ターボを搭載したフェラーリ GTC4ルッソT(海外試乗レポート)
カテゴリー: フェラーリの試乗レポート
タグ: フェラーリ / ハッチバック / FR / GTC4ルッソ / EDGEが効いている
2017/08/15
▲シューティングブレークスタイルをもつ、2+2シーターのGTモデルGTC4ルッソにV8ターボを搭載したTが登場。V8を積んだ4シーターモデルはブランド初。スポーツ走行から街乗り、ロングドライブまでこなす、よりカジュアルな“新型車”だ大きな「カリフォルニアT」(褒め言葉)
「GTC4ルッソTは、GTC4ルッソの追加グレードではありません」。開発担当者が、あまりに自信たっぷりにそう言うものだから、「とはいえカタチも99%一緒なんだしサァ」とは思いつつ、ちょっとばかしココロをさらにして試乗に挑んだ。で、トスカーナのカントリーロードにノーズを向けた途端、「マラネロ様、疑ったりしてごめんなさい」という気持ちになった。違う。違う。12気筒版のルッソとは、まったく違う。たとえて言うならM・ベンツとBMWほども違っている。ルッソは、スポーツもできるが安定志向の強いGT 。対するルッソTは、実に跳ね馬らしいFRのスポーツカーだ。誤解を恐れず
に言えば、「大きなカリフォルニアT」。
ハナの動きがとてもシャープで、ちょっと過敏かもと思わせるあたり、F599以降のFRフェラーリ特有の動きでもある。ルッソにはないキャラだ。床板を硬く薄くしたようなソリッドな乗り心地も、まるで違っていた。
ルッソTには、カリフォルニアTと同系統のV8ツインターボ+7速DCTが積まれている。4シーターは同じだが、4WDではなくRWD 。つまり、パワートレインだけを見れば、違う動きもけだし当然。4WSだけは継承したから、見かけによらず俊敏、というのもうなずけた。
ルッソとルッソTの価格差は、およそ500万円だ。いくつかオプションを我慢すればたちまち追いつく価格差。そう考えると、4WDで大排気量NAの12気筒というルッソの魅力も再燃する。マァ、難しいとはいえ、選べる人が羨ましい限り、だったり。
▲12気筒のルッソとの外観上の違いはホイールとマフラーエンドのみ。居住空間を確保しつつルーフ後端を低くした、スポーティなファストバックスタイルを採用。伝統のツイン・テールライトも備わる
▲左右対称のデュアルコックピットを採用、独立2座の後席は大人が座れる広さをもつ。ダッシュボードに内外装で唯一、車名が記され、この車がV8を積んだTであることを知らせる
▲選択されているギアごとに最適なトルクを発生させる可変ブーストマネージメントを備えた。走行モードを選択できるマネッティーノも、12気筒と同じ、5つの設定に【SPECIFICATIONS】
■グレード:GTC4LUSSO T ■乗車定員:4名
■エンジン種類:V8DOHCターボ ■総排気量:3855cc
■最高出力:610/7500[ps/rpm]
■最大トルク:760/3000-5250[N・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:7DCT
■全長x全幅x全高:4922x1980x1383(mm) ■ホイールベース:2990mm
■車両価格:2970万円
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