フォード マスタング (石井昌道)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: フォードの試乗レポート
2013/03/28

オイルの焼けた臭いが漂ってきそうなオタクっぽいスポーツカーは勘弁。洒落た大人のためのモデルでありながら、FRスポーツとして本物志向を求める人向け。昔はさんざん車で遊んできたけど、大人だからカッコもつけたいという要望に応えてくれる
86より乗りやすい!? ハイパワーFRの醍醐味
想像以上に楽しめる
シェルビーGT500風のフロントマスクとなり、V8エンジンや装備のアップデートを受けたとはいえ、デビューは2005年の6代目。設計年次が古めのハイパワーFRでサーキットは不安もあったが、これが想像以上に楽しめたのだった。
懸念していたトリッキーさがまるでなく、むしろ挙動変化のスムーズさや、いい意味での穏やかさに驚いたぐらいだ。
本気度の高いスポーツドライビングを堪能
V8で245/45R19、V6で235/50R18というタイヤサイズは、どちらもワイドで大径なわりに扁平率はさほど低くないのでエアボリュームがたっぷりとあって路面をしなやかに捉えていく。また、ボディの大きさによるワイドトレッドやロングホイールベースが、ハイパワーと大トルクを過剰には感じさせない懐の深さを提供しているのだ。
だから、自信をもってアクセルを踏み込んでいける。コーナー立ち上がりでドンッと全開にすれば、リアタイヤが悲鳴をあげるのだが、グリップ変化が穏やかで落ち着いて対処できるから心配はいらない。86なんかよりよほどコントローラブルなのだ。大きなボディサイズが手に余ることなく、実際よりはコンパクトに感じられるほど。
V6は、サスペンションがちょっとソフトで安定志向だが、V8はそれなりに引き締まっていて素早くノーズを引き込めるなど姿勢づくりの自由度が高まっている。
いずれにせよ、イメージするよりもずっと本気度の高いスポーツドライビングを堪能させてくれることは間違いない。「アメ車なんて…」とナメてる人もいるだろうが、マスタングの50年近くに及ぶ歴史は侮れないのだ。
SPECIFICATIONS
グレード | V8 GT COUPE PREMIUM | ||
駆動方式 | FR | ||
トランスミッション | 6AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4815×1880×1415 | ||
ホイールベース(mm) | 2815 | ||
車両重量(kg) | 1680 | ||
乗車定員(人) | 4 | ||
エンジン種類 | V8DOHC | ||
総排気量(cc) | 4951 | ||
最高出力[ps/rpm] | 426/6500 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 529/4250 | ||
車両本体価格(万円) | 500 |
あわせて読みたい
こんな素敵なプレミアムクーペが200万円台!? ベンツのEクラスクーペがお得になっているので買いなのか真剣に考えた
現行型レクサス LSが300万円台!?「果たしてコレは狙い目なのか……?」プレミアム最上級セダンのオススメの買い方を徹底解説!
先代GLCクーペなら200万円台後半から狙える! メルセデス・ベンツの人気クーペSUV、新型との違いや中古車価格、オススメな選び方を解説!
現行型メルセデス・ベンツ GLCの中古車平均価格が約1年で90万円ダウン! 人気輸入SUV、今オススメの買い方・選び方は?
【試乗】新型 ベントレー コンチネンタルGTC スピード|俊敏なハンドリング? 安定クルージング? 二重車格をもつモデル!
【試乗】新型 メルセデス・ベンツ Gクラス G450d|マイナーチェンジで生まれ変わった、プレミアムクロスカントリー
令和のデートカー5選|プレリュード復活予定の2025年、「昭和を知る各位」にオススメしたい1台は?
【試乗】新型 アストンマーティン ヴァンキッシュ|V12を積んだ新たなFRフラッグシップは、リアルスポーツからGTまで劇的に変化する乗り味を得た!
マツダ RX-8の魅力は速さじゃない!? 中谷明彦とZ世代モータージャーナリストが、ロータリーエンジン搭載スポーツカーの魅力に迫る【カーセンサー中谷塾】#4
トヨタ スープラ(A90型)生産終了の発表に絶望した人に贈る「代わりコレ、新車在庫がなくなったときに備えてどうですか?」5選