【試乗】新型フォルクスワーゲン パサート ヴァリアント|余裕のある空間設計と静粛性が印象的
カテゴリー: フォルクスワーゲンの試乗レポート
タグ: フォルクスワーゲン / パサートヴァリアント / 松本英雄 / c!
2021/10/22
▲デビューから6年がたつフォルクスワーゲン パサートがマイナーチェンジ。そのワゴンモデルであるパサート ヴァリアントに試乗する機会を得た。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏が公道試乗でレポートする楽しみな6年間の熟成
決して派手ではないが、内外装の質感の良さからチョイスするオーナーの人柄をうかがえるモ
デルというのがある。それがフォルクスワーゲン(以下、VW) パサートだ。
セダンと、ヴァリアントと呼ばれるワゴンタイプがある、このパサートがマイナーチェンジを迎えた。
VW パサートは1973年に登場した時に“B1”と呼ばれ、アップデートのたびに数字を更新し、最新は“B8”というジェネレーションになる。半世紀近い歴史があるモデルなのだ。
今回は、マイナーチェンが実施されたパサート・ヴァリアントを千葉県の富津で試乗する機会を得た。
現在のB8と呼ばれるパサートが登場したのは2015年なので、もうかれこれ6年が経過してのマイナーチェンジだ。6年経過していれば、全くの新型モデルのアナウンスもやぶさかではないだろうが、マイナーチェンジということであれば基本がしっかりしているからこそ、ニューモデルの必要がないという証拠でもある。
だからこそ、熟成されたこのパサートが楽しみなのだ。


余裕のある空間設計と飽きの来ないデザイン
エクステリアでは、フロントグリルやバンパーのデザインを変更。先日マイナーチェンジの試乗記でお伝えしたVW ティグアンのように、高級感のうかがえる加飾が与えられている。
パサートの良さは、なんといっても「奇をてらわない装い」にある。そして、キャビンの空間が広い点も見逃せない。要するに、スポーツカーのようにタイトな空間のモデルとは対極に位置しているのだ。窮屈感とは無縁で、リラックスできるという人もいることだろう。
シートに腰を下ろすと、クオリティがいいインテリアと、シンプルにして使い勝手を合理化したスイッチ類が迎えてくれる。煩わしさは皆無だ。水平基調の送風口も、飽きのこないデザインと言える。



高い剛性と静粛性が印象的
エンジンを始動すると、一瞬で4気筒ユニットに火が入り始動する。素晴らしく静かだ。VWが提供するMQBプラットフォームと、そこに搭載されるユニットとの相性は年々進化して、静粛性は増すばかりである。
新たな1.5Lターボと、DSGと呼ばれるデュアルクラッチトランスミッションの相性はいかがなものであろうか。
Dレンジに入れて、ゆっくりと発進させて何度も止まっては発進を繰り返す。乾式DSGのスムーズさを調べるための動きである。Rレンジのリバースも重要な評価だ。
以前は、特にトルクの大きい1速やリバースで、スムーズさと使い勝手が通常のトルクコンバーター式に劣る部分もあった。しかし、今回の試乗ではかなりスムーズになっているのだ。もっとも、リバースで坂道駐車をしてみると、ぎくしゃくしてまだ少し慣れが必要なところはあった。

スペースパフォーマンスの高い一台
一般道を走ると、広いワゴンタイプとは思えないほど、剛性が高く静かなのが良い。
乗り心地に関して言えば、3人乗車時の方がしっとりとしていて、荷物や人による荷重によって本領を発揮するようだ。
パワー不足は全く気にならない。中間の加速でも、息継ぎせずに立ち上がる。このあたりは、国産ターボ車とは一線を画す、ドライバビリティの良さである。
特に高速での一定速度での走行では、奥深いサスペンションがコーナーを緻密にトレース。路面からの入力も懐深く吸収し、スタビリティを確保する。
広い荷室にしっかりとした質感。あとはデザインが気に入るかどうかである。
すべて装着してこの価格は、他のプレミアムブランドと比べてスペースパフォーマンスが高いのは間違いない。


▲ラゲージ容量は650Lと広大【試乗車 諸元・スペック表】
●TSI エレガンス アドバンス
| 型式 | 3BA-3CDPC | 最小回転半径 | 5.4m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.79m×1.83m×1.51m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.79m |
| ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | 1.58m/1.56m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1500kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | -m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ディープブラックパールエフェクト、パイライトシルバーメタリック、マンガングレーメタリック |
||
| オプション色 |
オリックスホワイトパールエフェクト、アクアマリンブルーメタリック |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| エンジン型式 | DPC | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 66リットル |
| 可変気筒装置 | ◯ | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 1497cc | 燃費(WLTCモード) |
15km/L
└市街地:11.8km/L └郊外:14.9km/L └高速:16.9km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 150ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
250(25.5)/3500 |
| 型式 | 3BA-3CDPC |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 7AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ディープブラックパールエフェクト、パイライトシルバーメタリック、マンガングレーメタリック |
| オプション色 | オリックスホワイトパールエフェクト、アクアマリンブルーメタリック |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.4m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.79m×1.83m×1.51m |
| ホイール ベース |
2.79m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.58m/1.56m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1500kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | -m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | DPC |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | ◯ |
| 総排気量 | 1497cc |
| 最高出力 | 150ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
250(25.5)/3500 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 66リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 15km/L
└市街地:11.8km/L └郊外: 14.9km/L └高速: 16.9km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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